社会保険労務士試験とは(全体像)
社労士は労働・社会保険の専門家。その資格そのものを判定するのが社会保険労務士試験で、合格が資格取得の入口になる。
押さえるのは2点。
- ⭐実施は厚生労働大臣・試験事務は連合会 … 試験を実施するのは厚生労働大臣。実際の試験事務は全国社会保険労務士会連合会が担う。連合会が独自に行う民間試験ではない。
- 合格は総得点+科目最低基準点 … 110点満点の総得点だけでなく、各科目の最低基準点を満たす必要がある。難問科目は基準点を下げる救済(補正)がある。
⭐一番の引っかけは「連合会が独自にやる民間試験」「総得点だけで合格」。実施は厚生労働大臣、合格は各科目の最低基準点も必要。
詳しく:実施・配点・合格を表でつかむ
ここが心臓部。「誰がいつ・どう出て・どう決まるか」は次の表に全部つまっている。
実施と配点
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 実施主体 | 厚生労働大臣 |
| 試験事務 | 全国社会保険労務士会連合会 |
| 実施時期 | 毎年1回・原則8月 |
| 選択式 | 40点満点(8科目×各5点) |
| 択一式 | 70点満点(7科目×各10点) |
| 合計 | 110点満点 |
合格の仕組み(受験年度の最新を確認)
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 合格率 | おおむね5〜7%(難関国家資格) |
| 合格の要件 | 総得点に加え、各科目の最低基準点を満たすこと |
| 救済(補正) | 難問が多かった科目は最低基準点が引き下げられることがある |
| 注意 | 配点・合格基準・合格率の目安は受験年度の最新を確認 |
押さえどころは、①実施は厚生労働大臣・試験事務は連合会・毎年1回原則8月、②配点は選択40(8科目)+択一70(7科目)=110点、③合格率おおむね5〜7%・科目最低基準点と救済(補正)、の3つ。
実施主体(厚生労働大臣)と試験事務の担い手(連合会)を区別して押さえる。
わかりやすく言い換えると
要するに「社労士になるための国家試験」。国(厚生労働大臣)が実施し、運営の事務は連合会が担う。毎年1回・だいたい8月。問題は2種類で、空欄に語句を入れる「選択式」(40点)と、5択から選ぶ「択一式」(70点)の合わせて110点満点。
つまり、引っかけられやすいのは2つ。1つ目は「連合会が独自に行う民間試験」と思い込むこと。実際は厚生労働大臣が実施する国家試験で、連合会は試験事務を担う立場。2つ目は「総得点だけで合格」と思い込むこと。実際は各科目の最低基準点も満たす必要があり、難問科目には救済(補正)がある。
試験のツボ
🔴 一番出る:実施は厚生労働大臣・試験事務は連合会・毎年1回原則8月
①試験を実施するのは厚生労働大臣(連合会が独自に行う民間試験ではない)
②試験事務は全国社会保険労務士会連合会が担う。毎年1回・原則8月
🔴 次に出る:配点(選択40+択一70=110点)
①選択式40点(8科目×各5点)+択一式70点(7科目×各10点)=合計110点満点
②選択式は8科目、択一式は7科目という科目数の違いも押さえる
🟡 押さえると安定:合格率と救済
①合格率はおおむね5〜7%。合格は総得点に加え各科目の最低基準点が必要
②難問が多かった科目は基準点が引き下げられる救済(補正)がある
よくある間違い
①「社労士試験は連合会が独自に実施する民間試験である」→ ✗ 実施するのは厚生労働大臣で、国家試験。連合会は試験事務を担う立場。
②「合格は総得点だけで決まり、科目ごとの基準は関係ない」→ ✗ 総得点に加え、各科目の最低基準点を満たす必要がある。難問科目には救済(補正)がある。
③「出題はすべて択一式で、選択式という形式はない」→ ✗ 出題は選択式(40点)と択一式(70点)の2種類。空欄に語句を選んで入れる選択式もある。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(実施と配点)
社会保険労務士試験の実施と配点に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 試験は数年に一度の不定期で実施され、出題はおもに択一式100点満点のみとされているものである
- 試験は毎年1回・原則8月に実施され、選択式40点と択一式70点の合計110点満点とされている
- 試験は毎月1回実施され、選択式と択一式の合計200点満点で評価されるものとされている
- 試験は厚生労働大臣ではなく都道府県知事が各地で独自に実施するものとされているものである
解答は 2 だよ。
試験は毎年1回・原則8月に実施され、選択式40点+択一式70点=110点満点だよ。
選択肢1の「不定期・択一のみ」、選択肢3の「毎月・200点」、選択肢4の「都道府県知事が実施」は、いずれも誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 毎年1回実施で選択式・択一式の両方がある |
| 2 | ✓ | 毎年1回原則8月・選択40+択一70=110点で正しい |
| 3 | ✗ | 毎月実施でも200点満点でもない |
| 4 | ✗ | 実施するのは厚生労働大臣で都道府県知事ではない |
オリジナル問題2(科目構成)
社会保険労務士試験の科目構成に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 試験は労働基準法の1科目のみで構成され、社会保険に関する科目は出題されないものとされる
- 試験は税法を中心に構成され、労働・社会保険に関する科目はおよそ含まれないものとされている
- 試験は選択式8科目・択一式7科目で、労働・社会保険の各分野から幅広く出題されるものとされる
- 試験は面接と論文のみで構成され、選択式や択一式の出題はいっさいないものとされているものである
解答は 3 だっ。
試験は選択式8科目・択一式7科目で、労働・社会保険の各分野から幅広く出題されるんだっ。
選択肢1の「1科目のみ」、選択肢2の「税法中心」、選択肢4の「面接・論文のみ」は、いずれも誤りだっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 労働基準法1科目のみではなく多数の科目がある |
| 2 | ✗ | 税法中心ではなく労働・社会保険が中心である |
| 3 | ✓ | 選択式8科目・択一式7科目で幅広く出題される |
| 4 | ✗ | 面接・論文のみではなく選択式・択一式である |
オリジナル問題3(合格と救済)
社会保険労務士試験の合格と救済に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 合格率はおおむね5〜7%で、各科目に最低基準点があり、救済(補正)があるものとされている
- 合格率はおおむね80%で、受験すればほとんどの者が合格できる易しい試験とされているものである
- 合格は総得点のみで決まり、科目ごとの最低基準点はおよそ設けられていないものとされている
- 救済制度は存在せず、難問が多い科目でも基準点はいっさい引き下げられないものとされている
解答は 1 である。
合格率はおおむね5〜7%で、各科目に最低基準点があり、難問が多かった科目には救済(補正)が行われることがある。
選択肢2の「合格率80%」、選択肢3の「総得点のみ」、選択肢4の「救済なし」は、いずれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 合格率5〜7%・科目最低基準点・救済で正しい |
| 2 | ✗ | 合格率は80%ではなくおおむね5〜7%である |
| 3 | ✗ | 総得点のみでなく科目最低基準点もある |
| 4 | ✗ | 難問科目には救済(補正)が行われることがある |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 実施主体と時期 = 厚生労働大臣が実施(試験事務は全国社会保険労務士会連合会)。毎年1回・原則8月。
- 🔴 配点と科目 = 選択式40点(8科目×各5点)+択一式70点(7科目×各10点)=合計110点満点。
- 🟡 合格率と救済 = 合格率おおむね5〜7%。総得点に加え各科目の最低基準点が必要で、難問科目には救済(補正)がある(配点・基準は受験年度の最新を確認)。
次に学ぶ
- 社会保険労務士法(業務独占) ── 試験と資格を定める法律。試験合格はこの資格取得の入口。
- 社労士の登録・懲戒 ── 試験合格の後に必要となる登録。
- 特定社会保険労務士 ── 合格・登録の先にある紛争解決手続代理の付記。
執筆: SikakuQuest編集部