認証要素・MFA(多要素認証)とは?3要素とMFAの条件

公開: 更新: カテゴリ: セキュリティ系

30秒で結論

認証要素・MFAとは(全体像)

ログインのとき、システムは「この人は本人か」を確かめる。その確かめる材料の種類認証要素という。基本は次の3つだ。

そして、これらの種類のちがう要素を2つ以上重ねるのがMFA(多要素認証)。ひとつが破られても、もうひとつが残るので強くなる。


詳しく:3要素とMFAの条件を押さえる

ここが心臓部。まず認証要素を整理する(現代では位置・行動も加わる)。

認証要素の種類

要素内容(例)
知識(know)パスワード・PIN・秘密の質問
所持(have)スマホ・ICカード・認証アプリ(TOTP)・YubiKey
生体(are)指紋・顔・虹彩・静脈・声
位置(where)GPS・IPアドレス(社内か社外か)
行動(do)タイピングの癖・歩き方

MFAで大事なのは「種類がちがう」こと。ここを混同しやすい。

MFAになる組み合わせ・ならない組み合わせ

組み合わせMFAか
パスワード(知識)+指紋(生体)○ MFA(種類がちがう)
パスワード(知識)+スマホのアプリ(所持)○ MFA(種類がちがう)
パスワード+秘密の質問(どちらも知識)✗ MFAではない(同じ種類)

言葉を噛み砕いておく。

わかりやすく言い換えると

つまり、認証要素は本人確認の材料を「種類」で分けたもの。「知っていること(合言葉)/持っているもの(鍵・カード)/体の特徴(顔・指紋)」の3種類が基本だ。

MFAは、この種類のちがう材料を2つ以上重ねること。身近な例が銀行で、キャッシュカード(持っている)+暗証番号(知っている)の2段構え。1つ盗まれても、もう1つがないと使えない。

ここで大事なのは、同じ種類を2つ重ねても弱いということ。合言葉を2つ知っていても、両方まとめて漏れたら意味がない。だからちがう種類を組むのが肝心になる。


試験のツボ

🔴 一番出る:3つの認証要素

①知識(知っている)・所持(持っている)・生体(体の特徴)

②現代は位置・行動も加わる

🔴 次に出る:MFAの条件

①種類のちがう要素を2つ以上重ねる(2要素以上)

②同じ種類を2つ(パスワード+秘密の質問など)はMFAではない

🟡 押さえると安定:TOTPは所持要素(30秒ごとのOTP)/SMSはSIM Swapのリスクで認証アプリ推奨


よくある間違い

「パスワードを2つ使えばMFAになる」→ ✗  どちらも知識要素で同じ種類。MFAは種類のちがう要素を2つ以上重ねる。

「SMSで届くコードは最も安全な方法」→ ✗  SIM Swapで電話番号を乗っ取られるリスクがある。認証アプリのほうが推奨される。

「生体認証だけあれば他の要素はいらない」→ ✗  強くするには種類のちがう要素を重ねるのが基本。1要素だけに頼らない。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(認証要素の種類)

📝 オリジナル問題 1 認証要素の種類

認証要素に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 認証要素はパスワードという1種類しかなく、指紋やスマホは本人確認にはいっさい使えないとされている
  2. 認証要素とは通信を暗号化するための鍵のことで、本人かどうかを確かめることとはまるで無関係とされているのだ
  3. 認証要素には知識(知っていること)・所持(持っているもの)・生体(体の特徴)という基本の3種類がある
  4. 認証要素は会社の就業規則を記録するための分類で、ログインの本人確認とは関係しないものとされている
ピーエムロボ
ピーエムロボ 解答・解説

解答は 3 である。

認証要素の基本は、知識(知っていること)・所持(持っているもの)・生体(体の特徴)の3種類。現代ではこれに位置・行動が加わる。

選択肢1は「パスワード1種類だけ」が誤り。選択肢2は暗号化の鍵と取り違えている。選択肢4の就業規則の分類も誤りだ。

選択肢判定理由
1指紋やスマホも認証要素になる
2暗号化の鍵ではなく本人確認の材料
3知識・所持・生体の3種類で正しい
4就業規則の分類ではない

オリジナル問題2(MFAの条件)

📝 オリジナル問題 2 MFAの条件

MFA(多要素認証)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. MFAは種類のちがう認証要素を2つ以上重ねるしくみで、パスワードと指紋の組み合わせはその一例である
  2. MFAはパスワードと秘密の質問のように、同じ知識要素を2つ重ねれば成立するしくみであるとされているのだ
  3. MFAは1つの要素だけをくり返し何度も入力する方式で、要素の種類を増やすことはないとされているものだ
  4. MFAは認証をいっさい行わずにログインを素通りさせる方式で、本人確認を省くためのしくみとされている
ピーエムロボ
ピーエムロボ 解答・解説

解答は 1 だ。

MFAは、種類のちがう認証要素を2つ以上重ねるしくみ。パスワード(知識)+指紋(生体)のように、ちがう種類を組み合わせるのが条件だ。

選択肢2は「同じ知識要素を2つ」が誤りで、それはMFAにならない。選択肢3は「1つの要素をくり返す」が誤り。選択肢4は本人確認を省くという誤りだ。

選択肢判定理由
1種類のちがう要素を2つ以上で正しい
2同じ種類を2つではMFAにならない
31要素のくり返しではない
4本人確認を省くものではない

オリジナル問題3(TOTPとSMS)

📝 オリジナル問題 3 TOTPとSMSの注意

認証の方法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 認証アプリが出すTOTPは知識要素にあたり、30秒ごとに変わることはない固定の番号であるとされている
  2. SMSで届くコードはSIM Swapの心配がいっさいなく、どんな攻撃に対してもまったく完全に安全とされているものだ
  3. TOTPもSMSも認証とは無関係の通知機能にすぎず、本人確認の手段としては使われないとされているのだ
  4. TOTPは認証アプリが出す所持要素のしくみで、SMSはSIM Swapのリスクがあり認証アプリのほうが推奨される
ピーエムロボ
ピーエムロボ 解答・解説

解答は 4 だ。

TOTPは認証アプリが30秒ごとに出す番号で、「アプリを持っている」ので所持要素SMSは便利だがSIM Swapで電話番号を乗っ取られるリスクがあり、認証アプリのほうが推奨される。

選択肢1はTOTPを「知識要素・固定番号」とする誤り。選択肢2は「SMSは完全に安全」が誤り。選択肢3は「認証に使われない」が誤りだ。

選択肢判定理由
1TOTPは所持要素で30秒ごとに変わる
2SMSはSIM Swapのリスクがある
3どちらも本人確認に使われる
4TOTPは所持要素・SMSは注意で正しい

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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