判決の種類とは?却下と棄却の区別、認容判決の特別な効力

公開: 更新: カテゴリ: 行政法

30秒で結論

判決の種類とは(全体像)

取消訴訟の判決は、大きく3つの類型に分けられる。

①と②はどちらも原告が負けるが、負け方が違うのがポイントだ。


詳しく:却下と棄却の区別、認容判決の特別な効力

ここが心臓部。却下と棄却の違い、認容判決だけにある効力を押さえる。

3つの判決類型

判決内容
却下判決訴訟要件を欠き、本案の審理に入らない
棄却判決本案を審理した結果、処分は適法で請求を退ける
認容判決本案を審理した結果、処分は違法で取り消す

まず却下と棄却の区別。どちらも原告は勝てないが、入口で終わるか、中身で負けるかが違う。却下は、出訴期間切れなどで訴訟要件を欠くため、中身に入れずに終わる。棄却は、中身を審理したうえで、処分に違法がないとして退けられる。「却下=棄却」と混同しないことが大切だ。

次に、認容判決だけにある特別な効力だ。

認容判決にだけある効力

効力内容
形成力処分が、はじめにさかのぼって効力を消す
第三者効当事者以外の第三者にも効力が及ぶ
拘束力行政庁が、判決の趣旨に従う義務を負う

処分を取り消す認容判決には、形成力・第三者効・拘束力という特別な効力がある。一方、棄却判決や却下判決には、これらの特別な効力はない。「すべての判決に第三者効がある」と思い込まないこと。特別な効力は、認容判決にだけ認められる。

わかりやすく言い換えると

つまり判決の種類は「入口で終わる(却下)/中身で負ける(棄却)/中身で勝って取り消す(認容)」の3つ。原告が勝つ認容判決にだけ、形成力・第三者効・拘束力という特別な効力がある。

要するに押さえどころは2つ。①却下は訴訟要件を欠く場合、棄却は本案で請求を退ける場合(別物)②形成力・第三者効・拘束力は認容判決にだけあり、棄却・却下にはない


試験のツボ

🔴 一番出る:3つの判決類型

①却下(訴訟要件を欠く)②棄却(本案で適法・請求を退ける)③認容(本案で違法・取り消す)

🔴 次に出る:却下と棄却の区別

却下は入口(訴訟要件)の問題、棄却は中身(本案)の問題。混同しない。

🟡 押さえると安定:特別な効力は認容判決だけ

形成力・第三者効・拘束力は認容判決にだけある。棄却・却下にはない。


よくある間違い

「却下判決と棄却判決は、同じものである」→ ✗  却下は訴訟要件を欠く場合、棄却は本案審理の結果で、別の判決。

「すべての判決に、第三者効がある」→ ✗  第三者効などの特別な効力は、認容判決にだけある。

「棄却判決は、訴訟要件を欠く場合に出される」→ ✗  訴訟要件を欠く場合は却下判決。棄却は本案審理の結果。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(判決の3類型)

📝 オリジナル問題 1 判決の3類型

取消訴訟の判決に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 取消訴訟の判決は、認容判決のただ1種類だけであるとされている
  2. 取消訴訟の判決は、すべて原告が勝つ判決であるとされている
  3. 取消訴訟の判決は、却下・棄却・認容の3つに大きく分けられる
  4. 取消訴訟の判決は、私人間の契約を取り消すものであるとされる
アドゴレ
アドゴレ 解答・解説

解答は 3 だ。

取消訴訟の判決は、却下・棄却・認容の3つに大きく分けられる。却下は入口、棄却は中身で負け、認容は中身で勝ちだぞ。

選択肢1の「1種類だけ」、選択肢2の「すべて原告が勝つ」、選択肢4の「私人間の契約」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
13つの類型がある
2却下・棄却は原告が負ける
3却下・棄却・認容の3類型で正しい
4私人間の契約とは別

オリジナル問題2(却下と棄却の区別)

📝 オリジナル問題 2 却下と棄却の区別

却下判決と棄却判決に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 却下判決は訴訟要件を欠く場合、棄却判決は本案で請求を退ける場合
  2. 却下判決と棄却判決とは、まったく同じ意味の判決であるとされている
  3. 却下判決は、処分そのものを取り消す判決であるとされている
  4. 棄却判決は、訴訟要件を欠く場合に出される判決であるとされる
アドゴレ
アドゴレ 解答・解説

解答は 1 だ。

却下判決は訴訟要件を欠く場合棄却判決は本案を審理して請求を退ける場合だ。入口で終わるか、中身で負けるかの違いだぞ。

選択肢2の「同じ意味」、選択肢3の「処分を取り消す」、選択肢4の「却下と棄却が逆」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1却下=訴訟要件、棄却=本案で正しい
2両者は別の判決
3取り消すのは認容判決
4訴訟要件を欠くのは却下

オリジナル問題3(特別な効力)

📝 オリジナル問題 3 認容判決の特別な効力

判決の効力に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 棄却判決にも、認容判決と同じような第三者効があるものとされている
  2. 却下判決には、処分を取り消す形成力があるものとされている
  3. すべての判決に、形成力や第三者効があるものとされている
  4. 形成力や第三者効などの特別な効力は、認容判決にだけ認められる
アドゴレ
アドゴレ 解答・解説

解答は 4 だ。

形成力や第三者効などの特別な効力は、認容判決にだけ認められる。棄却判決や却下判決には、これらの効力はないぞ。

選択肢1の「棄却にも第三者効」、選択肢2の「却下に形成力」、選択肢3の「すべての判決に」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1棄却判決に第三者効はない
2却下判決に形成力はない
3特別な効力は認容判決だけ
4特別な効力は認容判決にだけで正しい

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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