議会と長の関係とは?相互統制のしくみと、最終的な対抗手段

公開: 更新: カテゴリ: 行政法

30秒で結論

議会と長の関係とは(全体像)

上から地方の統治構造を見渡そう。地方公共団体では、議会も長も、それぞれ住民が直接選挙で選ぶ。これを二元代表制という。

ここで国との違いを押さえよう。

… 議院内閣制(国会が首相を選ぶ)。

地方 … 二元代表制(議会も長も住民が直接選ぶ)。

二元代表制では、議会と長はどちらが上ということはなく、対等だ。そして、互いに牽制し、均衡を保つ。「地方も国と同じ議院内閣制」「長が議会より上」と思い込まないことが、出発点になる。


詳しく:相互統制のしくみと、最終的な対抗手段

ここが心臓部。互いの統制手段と、不信任→解散の連鎖を見渡す。

議会と長の相互統制

主体相手への手段(例)
長 → 議会再議(拒否)・専決処分・議案提出 など
議会 → 長議決・検査調査・不信任議決 など

まず相互統制。長は、議会の議決に再議(拒否)を求めたり、急ぎのときに専決処分をしたり、議案を提出したりして、議会に働きかける。一方、議会は、議決権で重要事項を決め、検査・調査で長の事務をチェックし、不信任を議決して長を統制する。どちらか一方が支配する関係ではない

次に、いちばん問われる最終的な対抗手段だ。

不信任と解散(最終手段)

動き内容
議会長への不信任を議決する
これに対し、議会を解散することができる

行き着くところの対抗手段が、議会の不信任議決と、長の議会解散だ。議会が長への不信任を議決すると、長は議会を解散することができる。互いに最終手段をもつことで、均衡が保たれている。「議会だけ・長だけが対抗できる」のではない、という点を押さえよう。

わかりやすく言い換えると

つまり地方は「議会も長も住民が選ぶ、対等な二元代表制」。互いに再議・議決・調査・不信任などで牽制し合い、最後は不信任議決と議会解散で均衡をとる。国の議院内閣制とは違う。

要するに押さえどころは2つ。①地方は二元代表制で、議会と長は対等に相互に牽制・均衡する(国の議院内閣制と異なる)②最終的な対抗手段として、議会の不信任議決と長の議会解散がある


試験のツボ

🔴 一番出る:二元代表制(国との違い)

①地方は、議会も長も住民が直接選ぶ二元代表制

②国の議院内閣制とは異なり、両者は対等で牽制・均衡する

🔴 次に出る:最終的な対抗手段

議会の不信任議決と、これに対する長の議会解散。

🟡 押さえると安定:相互統制の手段

長は再議・専決・議案提出、議会は議決・調査・不信任など。


よくある間違い

「地方も、国と同じ議院内閣制である」→ ✗  地方は二元代表制。議会も長も住民が直接選ぶ点で国と異なる。

「長は、議会に対して一方的に優越する地位にある」→ ✗  両者は対等。相互に牽制・均衡する関係。

「議会と長の間には、対抗手段はまったくない」→ ✗  議会の不信任議決と、長の議会解散という最終手段がある。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(二元代表制)

📝 オリジナル問題 1 二元代表制と国との違い

地方の議会と長の選び方に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 地方は、議会も長も住民が直接選ぶ二元代表制を採っている
  2. 地方も、国とまったく同じ議院内閣制を採っているものとされる
  3. 地方では、長は議会の議員の中から選ばれるものとされる
  4. 地方では、議会の議員は長が任命するものとされる
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 1 だ。

上から見渡せば、地方は、議会も長も住民が直接選ぶ二元代表制だ。国の議院内閣制とは異なるぞ。

選択肢2の「国と同じ議院内閣制」、選択肢3の「長は議員から」、選択肢4の「議員は長が任命」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1議会も長も直接選ぶ二元代表制で正しい
2地方は二元代表制
3長も住民が直接選ぶ
4議員も住民が直接選ぶ

オリジナル問題2(対等と相互統制)

📝 オリジナル問題 2 議会と長の関係

議会と長の関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 地方では、長が議会に対してつねに一方的に優越する地位にあるとされる
  2. 地方では、議会が長を一方的に支配する関係にあるとされている
  3. 議会と長は、まったく関わりをもたない無関係な存在であるとされる
  4. 議会と長は対等で、再議や不信任などで相互に牽制し合う関係にある
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 4 だ。

議会と長は対等で、再議や不信任などで相互に牽制し合う関係だ。どちらかが一方的に支配するのではないぞ。

選択肢1の「長が優越」、選択肢2の「議会が支配」、選択肢3の「無関係」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1長が優越するのではない
2議会が支配するのではない
3相互に牽制し合う関係がある
4対等で相互に牽制し合い正しい

オリジナル問題3(最終的な対抗手段)

📝 オリジナル問題 3 不信任と解散

議会と長の対抗手段に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 議会は長を不信任議決できるが、長は議会を解散できないものとされる
  2. 長は議会を解散できるが、議会は長を不信任できないものとされる
  3. 議会が長を不信任議決したとき、長は議会を解散することができる
  4. 議会と長の間には、対抗手段はまったくないものとされている
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 3 だ。

議会が長を不信任議決したとき、長は議会を解散することができる。互いに最終手段をもって均衡をとるぞ。

選択肢1の「長は解散できない」、選択肢2の「議会は不信任できない」、選択肢4の「対抗手段がない」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1長は議会を解散できる
2議会は不信任を議決できる
3不信任議決に対し長は解散でき正しい
4不信任議決と解散という手段がある

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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