地方公共団体とは?2つの種類と、法人格の効果

公開: 更新: カテゴリ: 行政法

30秒で結論

地方公共団体とは(全体像)

まず全体を上から見渡そう。地方公共団体とは、国とは別個の法人格をもち、住民の福祉の増進を図ることを基本に、地域の行政を自主的かつ総合的に実施する団体のことだ。

ここでいちばん大事なのは、国の下部組織ではないという点。地方公共団体は、国の指揮下にある一部門ではなく、独立した法人として、自分の判断で地域の行政を担う。憲法が保障する地方自治の本旨(住民自治・団体自治)を実現する、その主役だ。

つまり、上から俯瞰すれば、「国 ─ 地方公共団体」はタテの上下ではなく、それぞれ独立した存在として並んでいる、という構図になる。


詳しく:2つの種類と、法人格の効果

ここが心臓部。普通と特別の区別、法人格がもたらす権能を見渡す。

地方公共団体の2つの種類

種類
普通地方公共団体都道府県・市町村
特別地方公共団体特別区・組合・財産区

まず種類。地方公共団体は、普通地方公共団体特別地方公共団体に大別される。普通地方公共団体は、都道府県・市町村という、おなじみのもの。特別地方公共団体には、特別区(東京23区など)・組合・財産区がある。「特別」という言葉につられて、特別区を地方公共団体から外して考えないこと。特別区も、れっきとした(特別)地方公共団体だ。

次に、法人格の効果を見渡そう。

法人格がもたらすもの

効果内容
財産の所有・契約法人として財産を所有し、契約の当事者になれる
自主立法権条例を制定する権限をもつ

地方公共団体は法人格をもつので、自分の名前で財産を所有し、契約の当事者にもなれる。さらに重要なのが、条例を制定する自主立法権をもつこと。国の法律とは別に、その地域のルール(条例)を自分で作れる、ということだ。

わかりやすく言い換えると

つまり地方公共団体は「国とは別の独立した法人で、地域の行政を自分で担う主役」。普通(都道府県・市町村)と特別(特別区など)に分かれ、法人だから財産を持ち、契約をし、条例も作れる。

要するに押さえどころは2つ。①地方公共団体は国の下部組織ではなく、別個の法人格をもつ独立した団体(普通と特別に大別)②法人格ゆえ財産所有・契約の当事者となり、条例を制定する自主立法権をもつ


試験のツボ

🔴 一番出る:国とは別個の独立した法人格

①地方公共団体は、国の下部組織ではない

②国とは別個の法人格をもつ独立した団体(地方自治の本旨の実現主体)

🔴 次に出る:普通と特別の区別

普通地方公共団体(都道府県・市町村)と特別地方公共団体(特別区・組合・財産区)に大別。

🟡 押さえると安定:法人格の効果

財産の所有・契約の当事者となり、条例を制定する自主立法権をもつ。


よくある間違い

「地方公共団体は、国の下部組織である」→ ✗  国とは別個の法人格をもつ、独立した団体。国の一部門ではない。

「特別区は、地方公共団体に含まれない」→ ✗  特別区も、特別地方公共団体として地方公共団体に含まれる。

「地方公共団体は、条例を制定する権限をもたない」→ ✗  条例を制定する自主立法権をもつ。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(地方公共団体の意味)

📝 オリジナル問題 1 地方公共団体の意味

地方公共団体に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 地方公共団体とは、国の下部組織にすぎないものをいうとされる
  2. 地方公共団体とは、私人どうしがつくる任意の団体をいうものとされる
  3. 地方公共団体は、国とは別個の法人格をもち地域行政を自主的に担う
  4. 地方公共団体とは、国の行政機関の一部門をいうものとされる
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 3 だ。

上から見渡せば、地方公共団体は、国とは別個の法人格をもち、地域の行政を自主的に担う独立した団体だ。国の下部組織ではないぞ。

選択肢1の「下部組織」、選択肢2の「私人の任意団体」、選択肢4の「国の一部門」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1国の下部組織ではない
2私人の任意団体とは別
3別個の法人格で自主的に行政を担い正しい
4国の一部門ではない

オリジナル問題2(普通と特別の区別)

📝 オリジナル問題 2 地方公共団体の種類

地方公共団体の種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 地方公共団体は、普通地方公共団体のただ1種類だけからなるとされる
  2. 地方公共団体は、普通地方公共団体と特別地方公共団体に大別される
  3. 特別区は、地方公共団体にはまったく含まれないものとされている
  4. 都道府県は、地方公共団体には含まれないものとされている
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 2 だ。

全体を俯瞰すれば、地方公共団体は、普通地方公共団体(都道府県・市町村)と特別地方公共団体(特別区など)に大別される。

選択肢1の「1種類だけ」、選択肢3の「特別区は含まれない」、選択肢4の「都道府県は含まれない」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1普通と特別の2つに分かれる
2普通と特別に大別され正しい
3特別区も特別地方公共団体
4都道府県は普通地方公共団体

オリジナル問題3(法人格の効果)

📝 オリジナル問題 3 法人格と自主立法権

地方公共団体の権能に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 地方公共団体は、法人格をもたず、財産を所有できないものとされる
  2. 地方公共団体は、契約の当事者になれないものとされる
  3. 地方公共団体は、条例を制定する権限をもたないものとされている
  4. 地方公共団体は、法人格をもち、条例を制定する自主立法権がある
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 4 だ。

地方公共団体は法人格をもつので、財産を所有し、契約の当事者になれる。さらに条例を制定する自主立法権をもつ。権能を上から見渡しておこう。

選択肢1の「財産を所有できない」、選択肢2の「契約できない」、選択肢3の「条例をもたない」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1法人格をもち財産を所有できる
2契約の当事者になれる
3条例制定権をもつ
4法人格と条例制定権をもち正しい

まとめ

押さえどころ

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執筆: SikakuQuest編集部

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