不動産の価格とは?同じ1つの土地に4種類の公的価格が併存するしくみ(一物四価)

公開: 更新: カテゴリ: 不動産

30秒で結論

不動産の価格とは(全体像)

不動産の価格は、同じ1つの土地でも、役所が目的別に何種類もの価格を決めているのが特徴。

なぜそうなるかというと、土地は高額で、取引の目安にも、相続税の計算にも、固定資産税の計算にも使うから。それぞれの目的に合わせて、別々の役所が別々の基準で価格を決める。その結果、1つの土地に4つの公的価格が並んで存在する。これを「一物四価」と呼ぶ。

押さえる4種類はこれ。

このほかに、不動産鑑定士が出す鑑定評価額や、実際に売買された実勢価格もあるが、これらは公的価格ではなく参考の価格。


詳しく:この表だけ覚えれば戦える

ここが記事の心臓部。4種類の中身は、次の表に全部つまっている。

4種類の公的価格の比較

価格決める役所評価の時点発表時期水準
公示価格国土交通省毎年1月1日3月ごろ100(基準)
都道府県基準地価都道府県毎年7月1日9月ごろ100
相続税路線価国税庁毎年1月1日7月ごろ80(公示の8割)
固定資産税評価額市町村(東京23区は都)1月1日(3年に1度)70(公示の7割)

水準は「公示価格を100としたときの目安」。路線価は8割の80、固定資産税評価額は7割の70。基準地価は公示と同じ100。つまり、課税に使う2つ(路線価・固定資産税評価額)は、取引の目安である公示価格より少し低めに設定されている。

次に、それぞれの価格が何の計算に使われるか。ここも頻出。

どの価格が何に使われるか

価格主な使いみち
公示価格土地取引のときの目安・公共事業の用地買収の基準
都道府県基準地価公示価格を補う地価の目安
相続税路線価相続税・贈与税の計算
固定資産税評価額固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税の計算

そして、固定資産税評価額だけは毎年ではなく、3年に1度評価替えをする。決めた年(基準年度)の価格を、次の2年間は原則そのまま使う。直近の基準年度は令和6年度(2024年度)、次は令和9年度(2027年度)

わかりやすく言い換えると

要するに、こうイメージするとラク。同じ土地に「4人の役所さんが、それぞれの財布の都合で値札をつけている」状態。

公示価格が満点の100点の値札なら、相続税路線価はその8割(80%)で80点、固定資産税評価額は7割(70%)で70点、という少し低めの関係になっている。

具体例で言うと、公示価格が1平方メートル20万円のとき、路線価は約16万円(20×0.8)、固定資産税評価額は約14万円(20×0.7)くらい、という感じ。


試験のツボ

🔴 一番出る:4種類と決める役所・水準

①公示価格 = 国土交通省・水準100

②基準地価 = 都道府県・水準100

③路線価 = 国税庁・水準80(相続税・贈与税用)

④固定資産税評価額 = 市町村・水準70(固定資産税ほか用)

🔴 次に出る:評価の時点と発表時期

①公示価格 = 1月1日時点・3月ごろ発表

②基準地価 = 7月1日時点・9月ごろ発表

③路線価 = 1月1日時点・7月ごろ発表

🟡 押さえると安定:固定資産税評価額は3年に1度の評価替え(ほかの3つは毎年。これだけ別あつかい)


よくある間違い

「不動産の価格は1種類だけ」→ ✗  同じ土地に4種類が併存する(一物四価)。

「路線価と固定資産税評価額は同じ水準」→ ✗  路線価は80、固定資産税評価額は70で別。10ポイント差がある。

「固定資産税評価額は毎年評価替え」→ ✗  固定資産税評価額だけは3年に1度。ほかの3つが毎年。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(4種類の公的価格)

📝 オリジナル問題 1 4種類の公的価格

不動産の公的価格に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 不動産の公的価格は全国を通じて1種類だけが法定され、同じ役所が毎年それだけを決めている
  2. 不動産の公的価格は、公示価格・基準地価・路線価・固定資産税評価額の4種類が併存している
  3. 不動産の公的価格は固定資産税評価額だけが法定で、ほかはすべて参考値の扱いにすぎない
  4. 不動産の公的価格はどれも国土交通省が一括して決めていて、ほかの役所は一切関与しない
インスキメ
インスキメ 解答・解説

解答は 2 だよ。

わかりやすく言い換えると、同じ1つの土地でも、目的が違う4つの役所が別々に価格を決めているんだ。①公示価格=国土交通省、②基準地価=都道府県、③路線価=国税庁、④固定資産税評価額=市町村。だから1つの土地に4つの公的価格が並ぶ「一物四価」になるよ。1種類だけでも、固定資産税評価額だけでも、国土交通省が一括でもない。「4種類=公示・基準地・路線価・固定資産税評価額」を押さえてね。

選択肢判定理由
14種類があり、決める役所もそれぞれ違う
24種類が併存する(一物四価)で正しい
34種類とも法定の公的価格で、固定資産税評価額だけではない
4国土交通省は公示価格だけ。ほかは都道府県・国税庁・市町村

オリジナル問題2(水準比)

📝 オリジナル問題 2 水準比

不動産の公的価格の水準に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 4種類の公的価格は、いずれも公示価格と同じ100の水準でそろえられているとされる
  2. 相続税路線価は公示価格の70%、固定資産税評価額は公示価格の80%が目安とされる
  3. 相続税路線価は公示価格の80%、固定資産税評価額は公示価格の70%が目安とされる
  4. 相続税路線価と固定資産税評価額は、いずれも公示価格の50%が目安とされている
プランリス
プランリス 解答・解説

解答は 3 だっ。

つまり、公示価格を100の基準にすると、相続税路線価はその8割の80、固定資産税評価額は7割の70が目安なんだっ。たとえば公示価格が1平方メートル20万円なら、路線価は約16万円(20×0.8)、固定資産税評価額は約14万円(20×0.7)くらいになるよっ。70と80が逆でも、全部100でも、両方50でもないっ。「公示100・路線価80・固定資産税70」をリズムで押さえろっ。

選択肢判定理由
1100は公示と基準地。路線価80・固定資産税70と差がある
2路線価80・固定資産税70で、70と80が逆になっている
3路線価80%・固定資産税評価額70%で正しい
4どちらも50%ではない。路線価80・固定資産税70

オリジナル問題3(固定資産税評価額の評価替え)

📝 オリジナル問題 3 固定資産税評価額の評価替え

固定資産税評価額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 固定資産税評価額は3年に1度評価替えされ、固定資産税などの計算に使われる
  2. 固定資産税評価額は毎年評価替えされ、相続税の計算にも使われるとされている
  3. 固定資産税評価額は5年に1度評価替えされ、公示価格と同じ100の水準とされる
  4. 固定資産税評価額は毎年評価替えされ、国土交通省が決めているとされている
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 1 である。

要するに、固定資産税評価額だけは毎年ではなく3年に1度の評価替えで、決めた年の価格を次の2年は原則そのまま使う。直近の基準年度は令和6年度(2024年度)、次は令和9年度(2027年度)である。使いみちは固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税の計算で、相続税の計算に使うのは路線価のほうである。5年に1度でも、毎年でも、国土交通省が決めるのでもない(決めるのは市町村)。「固定資産税評価額=3年に1度・市町村・水準70」を押さえる。

選択肢判定理由
13年に1度評価替え・固定資産税などに使うで正しい
23年に1度。相続税に使うのは路線価
33年に1度で5年ではない。水準は70
43年に1度で毎年ではない。決めるのは市町村

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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