固定資産税評価額とは(全体像)
固定資産税評価額は、土地・家屋にかかる税金の計算ベースになる金額のこと。家を買うと毎年届く固定資産税は、この評価額に税率をかけて計算する。
押さえるのは3つだけ。
- 誰が決める … 市町村長。
- いつ見直す … 3年に1度(評価替え)。
- どんな金額 … 宅地は公示価格の7割が目安。
そして、この評価額を直接の計算ベースにする税金が4つある。逆に、土地の相続税・贈与税の評価では使わない(こちらは相続税路線価を使う)。
詳しく:この3つの表だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。固定資産税評価額の中身は、次の3つの表に全部つまっている。
誰が・いつ・どんな金額か
| ポイント | 中身 |
|---|---|
| 決める人 | 市町村長(東京23区は東京都が決める) |
| 見直す頻度 | 3年に1度(評価替え)。間の2年は原則すえ置き |
| 直近の基準年度 | 令和6年度。次は令和9年度、その次は令和12年度 |
| 宅地の水準 | 公示価格の7割が目安 |
| 確認のしくみ | 閲覧で自分の土地・家屋の評価額を確認できる |
地価が大きく下がった年は、すえ置き期間中でも下げる調整が入ることがある。
固定資産税評価額を使う4つの税金
| 税金 | 課税する人 | 内容 |
|---|---|---|
| 固定資産税 | 市町村 | 土地・家屋を持っていると毎年かかる |
| 都市計画税 | 市町村 | 市街化区域の土地・家屋に毎年かかる |
| 不動産取得税 | 都道府県 | 不動産を取得したときに1回かかる |
| 登録免許税 | 国 | 登記をするときにかかる |
固定資産税と都市計画税は「持ち続けるとかかる」毎年の税金。不動産取得税と登録免許税は「買う・登記する」ときの1回きりの税金。
似た4つの土地の値段(水準の比較)
| 名前 | 水準(公示価格=100) | 主な使いみち |
|---|---|---|
| 公示価格 | 100 | 取引の目安 |
| 基準地価 | 100 | 公示価格の補完 |
| 相続税路線価 | 80 | 相続税・贈与税 |
| 固定資産税評価額 | 70 | 固定資産税など4税 |
固定資産税評価額(70)は、4つの中で一番低い水準。相続税で使う路線価(80)と取り違えないこと。
わかりやすく言い換えると
要するに、こう覚えるとラク。
評価額を決めるのは国ではなく市町村長。国(総務大臣)は全国共通の「ものさし(評価基準)」を作るだけで、金額そのものは決めない。つまり、基準は国・金額は市町村長という役割分担で、ここがよく問われるひっかけ。
見直しは3年に1度。毎年ではない。要するに、評価額はそうそう変わらない、と押さえておけば十分。
試験のツボ
🔴 一番出る:決める人と見直す頻度
①決めるのは市町村長(国・総務大臣ではない)
②見直しは3年に1度(毎年ではない)
🔴 次に出る:宅地は公示価格の7割が目安
①公示価格=100に対して、固定資産税評価額=70
②相続税路線価=80と混ぜない
🟡 押さえると安定:使う税金は4つ
①毎年かかる…固定資産税・都市計画税
②取得・登記のとき…不動産取得税・登録免許税
よくある間違い
①「評価額は国が決める」→ ✗ 決めるのは市町村長。国は共通のものさしを作るだけ。
②「毎年見直される」→ ✗ 3年に1度(評価替え)。間の2年は原則すえ置き。
③「土地の相続税評価にも使う」→ ✗ 土地の相続税・贈与税は相続税路線価(水準80)を使う。固定資産税評価額(水準70)は土地の相続評価には使わない。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(評価額を決める人)
固定資産税評価額を決める主体に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 固定資産税評価額は国の総務大臣が全国の土地家屋について価格を直接決めるとされている
- 固定資産税評価額は市町村長が決め、国は全国共通の評価基準を定める役割にとどまるとする
- 固定資産税評価額は土地家屋の所有者が自分で申告した価格をそのまま用いるとされている
- 固定資産税評価額は都道府県知事が管内すべての市町村について一括で価格を決めるとされる
解答は 2 である。
つまり、価格を決めるのは市町村長だ。国(総務大臣)は全国共通の「ものさし(評価基準)」を作るだけで、金額そのものは決めない。要するに「基準は国、金額は市町村長」という役割分担になっている。
選択肢1は総務大臣が直接決めるとしている点が誤り。選択肢3の所有者の自己申告、選択肢4の都道府県知事の一括決定も誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 総務大臣は評価基準を作るだけで価格は決めない |
| 2 | ✓ | 市町村長が決め、国は基準を定める役割で正しい |
| 3 | ✗ | 所有者の自己申告ではない |
| 4 | ✗ | 都道府県知事が一括で決めるのではない |
オリジナル問題2(見直しの頻度と水準)
固定資産税評価額の見直しと水準に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 固定資産税評価額は毎年見直され、宅地は公示価格と同じ水準に設定されるとされている
- 固定資産税評価額は5年に1度見直され、宅地は公示価格の半分が目安とされるものである
- 固定資産税評価額は見直しが行われず、最初に決めた価格がずっと使われ続けるとされる
- 固定資産税評価額は3年に1度見直され、宅地は公示価格の7割が目安とされているとする
解答は 4 だっ。
つまり、見直し(評価替え)は3年に1度。毎年ではないよっ。宅地の評価額は、公示価格の7割が目安だっ。「3年・7割」のリズムで覚えてねっ。
選択肢1の毎年・同水準、選択肢2の5年に1度・半分、選択肢3の見直しなしは、いずれも誤りだっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 毎年ではなく、公示価格と同水準でもない |
| 2 | ✗ | 5年ではなく3年、半分ではなく7割 |
| 3 | ✗ | 見直しなしではなく3年に1度行う |
| 4 | ✓ | 3年に1度・宅地は公示価格の7割が目安で正しい |
オリジナル問題3(評価額を使う税金)
固定資産税評価額を計算ベースとする税金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 固定資産税評価額は固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税の計算ベースとなる
- 固定資産税評価額は固定資産税・都市計画税・不動産取得税・相続税の計算ベースとされている
- 固定資産税評価額は相続税と贈与税だけの計算ベースとして用いられるものとされている
- 固定資産税評価額は固定資産税だけに使われ、ほかの税金には一切使われないとされている
解答は 1 だよ。
つまり、固定資産税評価額を使うのは、固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税の4つ。要するに、毎年かかる2つ(固定資産税・都市計画税)と、取得・登記のときの2つ(不動産取得税・登録免許税)だよ。
土地の相続税・贈与税は別で、相続税路線価(水準80)を使うんだ。選択肢2のように相続税を混ぜるのは誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税の4つで正しい |
| 2 | ✗ | 相続税ではなく登録免許税が正しい |
| 3 | ✗ | 土地の相続税・贈与税は相続税路線価を使う |
| 4 | ✗ | 固定資産税だけでなく4つの税金で使う |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 決める人と頻度 = 市町村長が決め、3年に1度見直す(国は基準を作るだけ・毎年ではない)。
- 🔴 水準 = 宅地は公示価格の7割が目安(相続税路線価の8割と混ぜない)。
- 🟡 使う税金 = 固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税の4つ(土地の相続税評価には使わない)。
具体的な基準年度や水準の細かい数字は、受験する年度の最新情報で確認しておくと安心できる。
次に学ぶ
- 相続税路線価 ── 相続税・贈与税で使う土地の値段。水準は8割で、固定資産税評価額の7割と対比すると混ざらない。
- 公示価格 ── 土地取引の目安になる基準の価格(水準100)。固定資産税評価額の「7割」はこの公示価格が基準。
- 不動産の価格 ── 1つの土地に4種類の公的な値段が併存するしくみ。水準の比較を一気に整理できる。
執筆: SikakuQuest編集部