介護給付の種類とは(全体像)
介護給付は、介護が必要な人(要介護1〜5)が介護保険から受けられるサービスのこと。暮らし方は人それぞれなので、給付するサービスを4本柱に分けて用意している。
- 居宅サービス … 自宅で受ける(ヘルパー・デイサービス等)。
- 施設サービス … 施設に入って受ける(特別養護老人ホーム等)。
- 地域密着型サービス … 住み慣れた地域で受ける(認知症グループホーム等)。
- 居宅介護支援 … ケアプランをつくる(ケアマネジメント)。
押さえるのは、もう少し軽い要支援1〜2の人が受けるサービスは、介護給付ではなく予防給付という別の枠になること。つまり、介護保険の保険給付は、介護給付・予防給付・市町村特別給付の3つに大別される。
詳しく:この表だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。介護給付の中身は、次の表に全部つまっている。
介護給付の4本柱
| 区分 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 居宅サービス | 訪問介護・通所介護(デイサービス)等 | 自宅で受ける |
| 施設サービス | 特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院 | 施設に入って受ける |
| 地域密着型サービス | 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)等 | 2006年4月開始・市町村が指定 |
| 居宅介護支援 | ケアプランの作成(ケアマネジメント) | ケアマネが行う |
地域密着型サービスでいちばん問われるのは、指定するのが市町村だということ。都道府県ではない。
そして、要介護か要支援かで給付の枠が分かれる。
介護給付と予防給付の区別
| 枠 | 対象 | 中身 |
|---|---|---|
| 介護給付 | 要介護者(要介護1〜5) | 上の4本柱 |
| 予防給付 | 要支援者(要支援1〜2) | 介護予防サービス(介護給付とは別枠) |
受けられる金額には上限がある。
区分と支給限度額
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 区分 | 要介護1〜5(5区分)・要支援1〜2(2区分) |
| 支給限度額 | 区分ごとに設定(重いほど大きい) |
| 自己負担 | 限度額の範囲内で原則1割(一定所得以上は2割・3割)/限度額を超えた分は全額自己負担 |
わかりやすく言い換えると
要するに、こう覚えるとラク。
介護給付は「要介護(1〜5)の人のサービス・4本柱」、予防給付は「要支援(1〜2)の人のサービス・別枠」。
4本柱は受ける場所でイメージする。
①居宅 … 自宅で(ヘルパー・デイサービス)
②施設 … 施設に入って(特養など)
③地域密着型 … 住み慣れた地域で(グループホーム。市町村が指定)
④居宅介護支援 … ケアプランをつくる
試験のツボ
🔴 一番出る:4本柱と地域密着型の指定権者
①介護給付の4本柱 = 居宅・施設・地域密着型・居宅介護支援
②地域密着型サービスを指定するのは = 市町村(都道府県ではない・2006年4月開始)
🔴 次に出る:介護給付と予防給付の区別
①要介護1〜5向け = 介護給付
②要支援1〜2向け = 予防給付(別枠)
③保険給付は = 介護給付・予防給付・市町村特別給付の3つ
🟡 押さえると安定:区分別の支給限度額と1〜3割負担
区分ごとに支給限度額があり、その範囲内で自己負担は原則1割(所得が高いと2割・3割)。
よくある間違い
①「地域密着型サービスは都道府県が指定する」→ ✗ 指定するのは市町村。2006年4月に開始された類型。
②「要支援1〜2の人のサービスも介護給付に含まれる」→ ✗ 要支援者向けは予防給付という別枠。介護給付ではない。
③「介護給付に上限はなく、かかった費用は全額給付される」→ ✗ 区分ごとに支給限度額があり、超えた分は全額自己負担。範囲内でも原則1割は自己負担。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(4本柱)
介護給付の種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 介護給付は施設サービスのみで構成され居宅サービスや地域密着型サービスは含まれないものとされている
- 介護給付は居宅サービス・施設サービス・地域密着型サービス・居宅介護支援の四つの柱で構成される
- 介護給付の居宅介護支援は利用者本人が必ず自ら行いケアマネジャーは関与しないものと定められている
- 介護給付の地域密着型サービスは都道府県が指定し市町村はこれに関与しないものと定められている
解答は 2 である。
居宅・施設・地域密着型・居宅介護支援の4本柱を問う論点である。地域密着型を指定するのは市町村であり、ケアプランはケアマネジャーが作成する。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 4本柱がある |
| 2 | ✓ | 4本柱で構成 |
| 3 | ✗ | ケアマネが関与 |
| 4 | ✗ | 市町村が指定 |
オリジナル問題2(介護給付と予防給付)
介護給付と予防給付の区別に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 要支援1〜2の者向けのサービスも要介護者向けと同じく介護給付に含まれるものと法に定められている
- 要介護1〜5の者向けが予防給付に位置づけられ要支援者向けが介護給付に位置づけられるとされている
- 介護保険の保険給付は介護給付の一種類のみであり予防給付や市町村特別給付は存在しないものとされる
- 要介護者向けが介護給付で要支援者向けが予防給付であり保険給付はこれらと市町村特別給付に分かれる
解答は 4 だよ。
要介護者向けが介護給付、要支援者向けが予防給付。保険給付は介護給付・予防給付・市町村特別給付の3つに大別されるんだ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 要支援は予防給付 |
| 2 | ✗ | 介護給付と逆 |
| 3 | ✗ | 予防給付等もある |
| 4 | ✓ | 要介護/要支援で別 |
オリジナル問題3(区分・限度額)
要介護度の区分と支給限度額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 区分ごとに支給限度額が設定され限度額の範囲内で自己負担は原則1割(一定所得は2割・3割)とされる
- 要介護度の区分は要介護1〜5と要支援1〜2に分かれるが支給限度額は設定されないものと定められている
- 介護給付の自己負担は支給限度額の範囲内であっても所得にかかわらず常に全額が自己負担となるとされる
- 介護給付には支給限度額が設けられておらず実際にかかった費用は常に全額が給付されるものとされている
解答は 1 だっ。
区分別の支給限度額と1〜3割負担を問う論点だっ。区分ごとに支給限度額があり、その範囲内で自己負担は原則1割(所得が高いと2割・3割)――限度額を超えた分は全額自己負担だっ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 区分別限度額・1〜3割 |
| 2 | ✗ | 限度額は設定される |
| 3 | ✗ | 原則1割負担 |
| 4 | ✗ | 支給限度額がある |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 4本柱 = 居宅・施設・地域密着型・居宅介護支援。地域密着型を指定するのは市町村(2006年4月開始)。
- 🔴 介護給付と予防給付 = 要介護1〜5は介護給付、要支援1〜2は予防給付(別枠)。保険給付は介護給付・予防給付・市町村特別給付の3つ。
- 🟡 区分と限度額 = 区分ごとに支給限度額があり、範囲内で自己負担は原則1割(一定所得以上は2割・3割)。
次に学ぶ
- 介護保険法(第1号・第2号被保険者) ── 誰が給付の対象になるかという入口。本項は「給付の中身」、こちらは「対象者の区分」で対比して押さえる。
- 後期高齢者医療制度 ── 同じく高齢者を支える制度。介護と医療の役割分担で整理する。
- 国民健康保険法 ── 介護保険の第2号保険料は医療保険料と一体で徴収される接点がある。
執筆: SikakuQuest編集部