SLA・SLM(稼働率計算)とは?3つの合意と稼働率の計算

公開: 更新: カテゴリ: マネジメント系

30秒で結論

SLA・SLMとは(全体像)

SLA(Service Level Agreement)は、サービスを提供する側と使う顧客が、「どれくらいの品質を守るか」を約束する契約のこと。代表的なのが「稼働率(サービスが動いている割合)を99.9%以上にします」といった約束で、守れなかったときはペナルティ(料金の減額など)がある。

SLM(Service Level Management)は、その約束した品質をきちんと保ち続けるための管理活動。約束して終わりではなく、測る→報告する→改善するを回し続ける。

そして、約束する相手によって名前が3つに分かれるのがポイント。これと「稼働率の計算」が試験の中心になる。


詳しく:3つの合意と稼働率の計算

ここが心臓部。まず約束の3種類を表で押さえる。

約束の3種類(相手で名前が変わる)

名前相手かみくだくと
SLA顧客(社外)お客様への品質の約束(ペナルティあり)
OLA社内の部門どうしSLAを支える内部の取り決め
UC外部の業者部品やサービスを借りる外部契約

混同しやすいのがSLAとOLASLAは「顧客」との約束OLAは「社内の部門どうし」の約束。OLAは、顧客への約束(SLA)を裏で支えるための社内ルール、と覚えると整理できる。

次に試験本命の稼働率の計算

稼働率の計算(意味で覚える)

用語意味ひとことで
MTBF平均故障間隔壊れずに動き続ける平均の時間
MTTR平均修復時間直すのにかかる平均の時間
稼働率MTBF ÷ (MTBF+MTTR)全体のうち動けていた割合

計算式は 稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)。式を丸暗記しなくても、「動いていた時間 ÷(動いていた時間+直していた時間)」=「全体のうちどれだけ動けていたか」と意味でつかめば十分。直す時間(MTTR)が短いほど、稼働率は高くなる。

そして覚えたいのが、稼働率の「9」の数と、許される年間の停止時間の関係。

稼働率と年間の停止時間(9が増えると約1/10)

稼働率年間の停止時間(目安)
99%約3.65日
99.9%約8.76時間
99.99%約52.56分
99.999%約5.26分

ここで大事なのは、「9」が1つ増えるごとに、許される停止時間が約10分の1になること。99%と99.9%は、見た目は0.9%しか違わないのに、停止できる時間は約10倍も差がある。「ほぼ同じ」と思うのは誤り。

なお、SLMは①SLAの交渉・合意 ②測定(モニタリング)③報告 ④レビュー・改善の4つの活動で品質を保ち続ける。

わかりやすく言い換えると

要するに、SLAは「品質の約束書」、SLMは「約束を守り続ける見守り役」だとイメージするとラク。

つまり、3つの合意は「誰との約束か」で名前が変わるだけ。お客様=SLA、社内=OLA、外部の業者=UC、と相手で覚える。

稼働率は、「1年のうちどれだけ止まらず動けたか」の割合。9が増えるほど「止まってよい時間」がぐっと短くなる——99.9%でも年に約8.76時間は止まれるが、99.99%だと年に約52.56分しか止まれない、というわけ。


試験のツボ

🔴 一番出る:3つの合意の相手

①SLA=顧客(社外)との約束

②OLA=社内の部門どうしの取り決め

③UC=外部の業者との契約

🔴 次に出る:稼働率の計算

稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)=「動いていた時間 ÷ 全体の時間」

🟡 押さえると安定:9が増えると停止時間は約1/10

99%=年約3.65日、99.9%=年約8.76時間、99.99%=年約52.56分。9が1つ増えるごとに約10分の1。


よくある間違い

「SLAとOLAは同じ約束」→ ✗  SLAは顧客との約束、OLAは社内の部門どうしの取り決めで相手が違う。

「99%と99.9%はほとんど同じ」→ ✗  許される停止時間が約10倍違う(年3.65日 と 年8.76時間)。

「稼働率は修復時間(MTTR)が長いほど高くなる」→ ✗  MTTRが短いほど稼働率は高くなる。直す時間が長いと稼働率は下がる。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(3つの合意)

📝 オリジナル問題 1 SLA・OLA・UCの区別

SLA・OLA・UCに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. SLAは外部の業者との契約を指し、OLAは顧客との約束、UCは社内の部門どうしの取り決めである
  2. SLAもOLAもUCもすべて顧客との契約を指す言葉で、相手や役割による違いはとくにないとされる
  3. SLAはハードウェアの型番を表す記号で、OLAやUCはネットワークの通信速度の単位を指している
  4. SLAは顧客との約束、OLAは社内の部門どうしの取り決め、UCは外部の業者との契約を指している
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 4 だ、わが子よ。

SLAは顧客との約束、OLAは社内の部門どうしの取り決め、UCは外部の業者との契約である。相手で名前が変わると覚えるがよい。

選択肢1は相手の対応が入れかわっており誤り、選択肢2は「すべて顧客との契約」が誤り、選択肢3は型番や通信速度という誤りぞ。

選択肢判定理由
1相手の対応が入れかわっている
2相手や役割で意味が異なる
3型番や通信速度の単位ではない
4顧客・社内・外部で正しく対応している

オリジナル問題2(稼働率の計算)

📝 オリジナル問題 2 稼働率の計算

稼働率の計算に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 稼働率はMTTRをMTBFで割って求め、直す時間が長いほど稼働率は高くなっていくものとされている
  2. 稼働率はMTBFを(MTBF+MTTR)で割って求め、直す時間が短いほど稼働率は高くなるものだ
  3. 稼働率は1年間に発生した障害の件数そのもので、時間を使った割合の計算とは無関係とされている
  4. 稼働率は使った電力量で決まり、MTBFやMTTRといった時間の値とはまったく関係がないとされている
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 2 だ。

稼働率は MTBF÷(MTBF+MTTR)、つまり「動いていた時間 ÷ 全体の時間」で求める。直す時間(MTTR)が短いほど、止まる時間が減って稼働率は高くなる、わが子よ。

選択肢1は割り方が逆で説明も誤り、選択肢3は「障害の件数そのもの」が誤り、選択肢4は「電力量で決まる」が誤りぞ。

選択肢判定理由
1割り方が逆。MTTRが長いと稼働率は下がる
2MTBF÷(MTBF+MTTR)でMTTRが短いほど高く正しい
3障害件数そのものではなく時間の割合
4電力量ではなく時間の値で決まる

オリジナル問題3(稼働率と停止時間)

📝 オリジナル問題 3 稼働率と停止時間

稼働率と年間の停止時間に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 稼働率の「9」が1つ増えるごとに、許される年間の停止時間はおよそ10分の1にまで短くなっていく
  2. 稼働率が99%でも99.9%でも、許される年間の停止時間はほとんど変わらず、ほぼ同じだとされている
  3. 稼働率の「9」が1つ増えるごとに、許される年間の停止時間は逆におよそ10倍に長くなるとされる
  4. 稼働率が高くなるほど許される年間の停止時間は長くなり、止まってよい時間も増えていくとされている
テクキング
テクキング 解答・解説

解答は 1 だ、わが子よ。

稼働率の「9」が1つ増えるごとに、許される年間の停止時間はおよそ10分の1になる。99%は年約3.65日、99.9%は年約8.76時間、99.99%は年約52.56分、というぐあいぞ。

選択肢2は「ほぼ同じ」が誤り、選択肢3は「10倍に長くなる」が逆で誤り、選択肢4は「高いほど止まってよい時間が増える」が逆で誤りである。

選択肢判定理由
19が1つ増えると停止時間は約1/10で正しい
299%と99.9%では停止時間が約10倍違う
3長くなるのではなく短くなる
4稼働率が高いほど止まってよい時間は減る

まとめ

押さえどころ

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執筆: SikakuQuest編集部

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