結論:働きながらでも受かる。カギは「時間の質」
働きながらの勉強で、いちばんやりがちなのが「まとまった時間が取れないから無理だ」と諦めてしまうこと。でも、ここで発想を変えてみてください。
基本情報の勉強は、必ずしもまとまった時間を必要としません。むしろ、細切れの時間をうまくつなげるほうが、忙しい社会人には現実的です。
仕事をしながら合格する人は、特別に意志が強いわけではありません。共通しているのは、「すきま時間」と「休日のまとまった時間」を、役割で分けて使っていること。通勤や昼休みのすきまで科目Aの知識を確認し、休日にまとめて科目Bの演習をする。この使い分けができると、限られた時間でも、ちゃんと前に進めます。
大事なのは、時間の「長さ」より「質」です。だらだら2時間やるより、集中した15分を1日に何回か積み重ねるほうが、記憶には残りやすいもの。つまり、忙しいことは、必ずしも不利ではありません。短い時間を区切って使う習慣は、むしろ働く人のほうが身についていたりします。
それに、働きながら学ぶことには、思わぬ強みもあります。仕事でIT用語に触れる機会があれば、勉強で覚えた知識が「これ、業務で見たやつだ」と結びつき、記憶に残りやすくなります。学んだことを職場で使えば理解はさらに深まり、合格すれば社内評価や資格手当につながることも。勉強と仕事が、おたがいを後押ししてくれるわけです。
まずは「まとまった時間がないとできない」という思い込みを、そっと外しておきましょう。そこから、働く人ならではの勉強法が見えてきます。
すきま時間を「科目Aの時間」にする
働きながらの勉強で、いちばんの味方になるのが、すきま時間です。
通勤電車のなか、昼休みの数分、寝る前のひととき——1日のなかには、意外とすきまが転がっています。この細切れの時間に向いているのが、科目Aの勉強です。
すきま時間にできる科目Aの勉強
| 場面 | できること |
|---|---|
| 通勤電車 | スマホで過去問を1問ずつ解く |
| 昼休み | 苦手な用語を見直す |
| 寝る前の5分 | その日に覚えたことを思い出す |
科目Aは、IT全般の知識を広く問う分野です。一問一答のように、短い時間でも区切って進められます。たとえば、マネジメント分野で出てくるPMBOKやITIL 4のような用語は、すきま時間にスマホで確認するのにぴったりです。実務で耳にしたことがある言葉なら、なおさら頭に入りやすいでしょう。
噛み砕いて言うと、科目Aは「持ち運べる勉強」です。重いテキストを開かなくても、スマホひとつあれば、場所を選ばず少しずつ進められます。1日に5分を3回でも、1週間で105分。塵も積もれば、という言葉のとおり、すきま時間はあなどれません。
すきま時間のなかでも、特におすすめしたいのが「朝」です。朝は、頭がすっきりしていて、仕事や予定にまだ追われていない時間帯。出勤前の30分を勉強にあてると、その日のうちにほかの予定で潰される心配がありません。夜は残業や疲れで勉強が飛びがちですが、朝なら、その日の「最初の予定」として確保しやすいのです。早起きが苦手でも、いつもより15分だけ早く起きる——そのくらいから試してみる価値はあります。
ポイントは、「すきま時間で完璧に覚えよう」と気負わないこと。一度で覚えられなくて当たり前です。同じ問題に何度も出会ううちに、自然と身についていきます。だから、すきま時間は「思い出す練習の場」くらいに考えておくと、気楽に続けられます。
科目Bは、週末のまとまった時間で
すきま時間が得意な科目Aに対して、もう少し腰を据えたいのが科目Bです。
科目Bは、アルゴリズムと情報セキュリティが中心。これらは、短い時間でぱっと解くより、ある程度まとまった時間をかけて、じっくり手を動かしたい分野です。
科目Bのアルゴリズムは、問題文を読んで、プログラムの動きを一行ずつ追っていく必要があります。これは、細切れの時間では途切れてしまいがち。だから、休日や、平日でも少し時間が取れる夜に、30分〜1時間のまとまった枠を作って取り組むのがおすすめです。セキュリティ分野の認証要素(MFA)のような仕組みも、落ち着いて図を追うと理解が深まります。
平日にまとまった時間が取れない人は、週末を「科目Bの日」と決めてしまうのも一つの手です。土日のどちらか、午前中の2〜3時間を科目Bにあてる。これだけでも、週に一度は必ずアルゴリズムに触れることになり、勘が鈍りません。
要するに、科目Aは「平日のすきま」、科目Bは「週末のまとまり」。この役割分担を意識するだけで、限られた時間の効きめが、ぐっと上がります。自分の生活リズムに合わせて、無理のない形に調整してみてください。
習慣化で「やる気」に頼らない
働きながらの勉強で、いちばんの敵は「今日は疲れたから、明日でいいか」という気持ちです。これを乗り越えるカギが、習慣化です。
やる気は、日によって波があります。その波に勉強をまかせていると、続きません。そこで使えるのが、「すでにある習慣に、勉強をくっつける」という方法です。
「朝、コーヒーを淹れたら、1問だけ解く」「帰りの電車に乗ったら、過去問アプリを開く」——このように、すでに毎日やっていることを引き金にして、勉強をセットにすると、やる気に頼らず続けられます。つまり、勉強を「決意」ではなく「流れ」にしてしまうのです。引き金が来たら自動的に手が動く、という状態を作れると、忙しい日でも自然と勉強が続きます。
この方法のいいところは、「やるかやらないか」を毎回考えなくて済むことです。考えるから、迷いが生まれ、サボる口実ができる。あらかじめ「電車に乗ったら開く」と決めておけば、迷う余地がありません。わかりやすく言うと、意志の力を使わずに、仕組みで自分を動かすわけです。
最初のうちは、ハードルをうんと低く設定するのがコツです。「1問だけ」「5分だけ」でかまいません。大事なのは、毎日その引き金を引くこと。量より、まず「続くこと」を優先しましょう。慣れてきたら、自然と量は増えていきます。
忙しい週があっても大丈夫
最後に、働きながら続けるうえで、いちばん伝えたいことを。
仕事には、繁忙期があります。残業が続いたり、出張が入ったりして、どうしても勉強できない週も出てきます。そんなとき、「計画どおりにいかなかった」と落ち込む必要はありません。
- カギは時間の長さより質——細切れの時間をつなげる
- 科目A=平日のすきま時間(スマホで一問一答)
- 科目B=週末のまとまった時間(じっくり手を動かす)
- 習慣化で、やる気に頼らず続ける(「〜したら〜する」)
- 忙しい週はゼロにしない——1問でも触れて勘を保つ
忙しい週のコツは、「ゼロにしない」こと。どんなに疲れていても、1問だけ解く。それだけで、勉強の習慣は途切れません。逆に、一度完全にやめてしまうと、再開するのに大きなエネルギーが要ります。細々とでも続けておくほうが、結局は楽なのです。
繁忙期が読めている人は、あらかじめ計画に「ゆとり」を組み込んでおくのも手です。たとえば、年間の計画を立てるとき、忙しくなる月は最初から勉強量を少なめに見積もっておく。そうすれば、できなかったときの自己嫌悪を防げます。基本情報は通年のCBT方式なので、自分の繁忙期を避けて受験日を設定することもできます。仕事の波に合わせて、受験のタイミングそのものを調整できるのは、社会人にとって大きな利点です。
働きながらの合格は、短距離走ではなく、長距離走です。一日の量で一喜一憂せず、半年、1年というスパンで、ゆるく走り続ける。仕事で身につけた「続ける力」は、きっと勉強でも味方になってくれます。あなたのペースで、一歩ずつ進んでいきましょう。
理解度チェック
ここまでの内容が、どれくらい身についたか確かめてみましょう。
働きながら基本情報に合格するための考え方として、本文の説明に最も近いものはどれか。
- 時間の長さより質を重視し、細切れの時間をつなげる
- まとまった時間が取れない人は受験をあきらめるべきだ
- 毎日かならず3時間以上の勉強時間を確保する
- 平日はいっさい勉強せず、休日だけにまとめる
解答は 1 です。
働きながらの勉強は、まとまった時間より、細切れの時間をうまくつなげるほうが現実的です。集中した短い時間を積み重ねるほうが、記憶にも残りやすくなります。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ 正解 | 細切れの時間を質で活かす |
| 2 | ✗ 誤り | 働きながらでも十分合格できる |
| 3 | ✗ 誤り | 長時間の確保は前提ではない |
| 4 | ✗ 誤り | 平日のすきまも活用する |
時間の長さより、質を意識してみてください。
科目Aと科目Bの時間の使い分けとして、本文の説明に最も近いものはどれか。
- 科目Aも科目Bも、すきま時間で済ませる
- 科目Aはすきま時間に、科目Bは週末にまとめる
- 科目Bを通勤電車で、科目Aを週末にまとめてやる
- どちらも休日にまとめ、平日は触れない
解答は 2 です。
科目Aは一問一答のように短い時間でも進められるのですきま時間向き、科目Bはアルゴリズムを手を動かして追うので週末のまとまった時間向き。この役割分担が効きます。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 科目Bはまとまった時間が向く |
| 2 | ✓ 正解 | すきま=科目A/週末=科目B |
| 3 | ✗ 誤り | 向き不向きが逆になっている |
| 4 | ✗ 誤り | 平日のすきまも使いたい |
生活リズムに合わせて調整しましょう。
やる気に頼らず勉強を続ける方法として、本文の説明に最も近いものはどれか。
- 強い意志をもち、毎日気合で机に向かう
- 調子のいい日にだけ、まとめて一気に進めてしまう
- やる気が出るのを待ってから、勉強を始める
- すでにある習慣に、勉強をくっつけて自動化する
解答は 4 です。
やる気には波があります。「コーヒーを淹れたら1問」のように、すでに毎日やっていることを引き金にして勉強をセットにすると、意志に頼らず続けられます。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 気合は波があり続きにくい |
| 2 | ✗ 誤り | まとめ頼みは途切れやすい |
| 3 | ✗ 誤り | 待っていると始められない |
| 4 | ✓ 正解 | 習慣に紐づけて自動化する |
ハードルは低く、「1問だけ」から始めましょう。
「働きながらでも、続けられそう」と感じてもらえたなら、編集部としては嬉しいです。
すきま時間に1問ずつ解く勉強を、習慣にしたいなら、4択問題を1問ずつ解けるシカクエのアプリも、選択肢の一つに入れてみてください。1日10問のリズムで、通勤のすきまを勉強時間に変えられます。
もちろん、市販のテキストや無料の過去問サイトで進めるのも、まったく問題ありません。自分の生活リズムに合うやり方で、無理なく続けていくのがいちばんです。
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