立ち上がりは「完璧」より「慣れ」を優先
まず、いちばん大事な心構えからお伝えします。立ち上がりの時期は、完璧を目指さなくていい。むしろ、最初に目指すべきは「勉強に慣れること」です。
始めたばかりのころに、いきなり全部を理解しようとすると、たいてい息切れします。知らない言葉だらけで、「やっぱり自分には無理かも」と感じてしまう。でも、それは順番が逆。最初は分からなくて当たり前なんです。
立ち上がりでいちばん大切なのは、内容を完璧に覚えることではなく、「毎日ちょっと勉強する」という習慣の種をまくこと。慣れてしまえば、理解は後からついてきます。
たとえるなら、立ち上がりは、自転車に乗る練習と同じ。最初から遠くまで走ろうとせず、まずは「ペダルをこぐ感覚」に慣れる。それと同じで、iパスの勉強も、最初は「机に向かう感覚」「アプリを開く感覚」に慣れることから始めるんです。
だから、最初の数日で内容が頭に入らなくても、落ち込む必要はまったくありません。慣れる時期だと割り切って、肩の力を抜いていきましょう。その余裕が、かえって長続きにつながります。
なぜ立ち上がりがそれほど大切かというと、ここで足を止めてしまう人がいちばん多いからです。多くの人は、難しさそのものではなく、出だしの「分からなさ」に心が折れてしまう。逆に言えば、最初の1ヶ月さえ越えられれば、その先はぐっと楽になります。だからこそ、立ち上がりは「うまくやろう」より「とにかく続ける」を優先するんです。
最初の1週間でやること
では、具体的に最初の1週間で何をするか。やることは、大きく3つです。欲張らず、この3つに絞りましょう。
最初の1週間でやる3つのこと
一つめは、全体像をつかむこと。テキストを最初からじっくり読む必要はありません。パラパラめくって、「ストラテジ・マネジメント・テクノロジの3分野があるんだな」と、ざっくり地図を頭に入れる。これだけで、この先の見通しがぐっと良くなります。
二つめは、環境を整えること。あれこれ道具をそろえる必要はなく、テキスト1冊か、学習アプリを一つ用意すれば十分です。最初に道具を決めておくと、「何を使おう」と毎回迷わずに済みます。
三つめが、いちばん大切な毎日触れること。1日5分でいいので、アプリで数問解く、用語を一つ見る。とにかく、毎日ほんの少しでも勉強に触れる。この1週間で「毎日やる」リズムの土台を作るのが、最大の目標です。
イメージしやすいように、最初の1日を具体的に描いてみましょう。まず、テキストを5分パラパラめくって、目次と全体像を眺める。次に、学習アプリを一つスマホに入れる。そして、試しに4択を3問だけ解いてみる。これで初日は十分です。たったこれだけでも、「始めた」という事実が、次の日への弾みになります。
要するに、最初の1週間は、頑張って覚える期間ではありません。「これから続けていくための、助走の期間」だと考えてください。
最初の1ヶ月で目指す状態
1週間で助走をつけたら、次は最初の1ヶ月です。この1ヶ月で目指すのは、「3分野をひと通り、浅く広く触れた状態」です。
最初の1ヶ月のざっくり計画
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1週目 | 全体像+毎日触れる習慣づくり |
| 2〜3週目 | テキストを浅く1周、3分野に触れる |
| 4週目 | 過去問を少し解いて、雰囲気をつかむ |
2〜3週目は、テキストを浅く1周します。ここでも、完璧な理解は目指しません。「分からないところは飛ばしてOK」くらいの軽い気持ちで、最後まで一度通します。深く立ち止まるより、まず全体を一周するほうが、後の理解が早くなります。
たとえば、仕事の段取りを分解するWBS、パソコンの頭脳であるCPU、会社が価値を生む流れを見るバリューチェーン——こうした言葉に、この時期に一度出会っておく。今は意味が薄くても、「聞いたことがある」状態を作るだけで、後の学習がずっと楽になります。
そして4週目あたりで、過去問を少しだけ解いてみます。まだ解けなくて当然なので、点数は気にしないこと。「本番はこんな感じか」と、雰囲気をつかむのが目的です。早めに過去問に触れておくと、ゴールの形が見えて、その後の勉強の的が絞れます。iパスはCBT方式で通年受けられるので、この段階で受験日の見当をざっくりつけておくと、ゴールから逆算した計画が立てやすくなります(受験日程は会場により異なります)。
ここで一つ、気をつけたいことがあります。1ヶ月で「完璧に覚えよう」としないこと。浅く広く一周する目的は、暗記ではなく「地図づくり」です。地図さえできていれば、後からどこを深めればいいかが見えてきます。最初から細部にこだわると、かえって全体が見えなくなってしまうんです。
この1ヶ月を終えるころには、「3分野って、だいたいこんな感じか」という地図が、頭の中にできています。ここまで来れば、立ち上がりは大成功。あとは、この土台の上に、少しずつ知識を積み重ねていくだけです。
つまずかないための、3つのコツ
最後に、立ち上がりでつまずかないためのコツを、3つお伝えします。出だしでよくある落とし穴を、先回りで避けておきましょう。
①完璧主義をやめる/②最初から飛ばしすぎない/③小さな達成を喜ぶ。この3つを意識するだけで、出だしのつまずきは、ぐっと減らせます。
一つめは、完璧主義をやめること。「全部理解してから次へ」と思うと、最初の分野で止まってしまいます。分からないところは、付箋を貼って先へ進む。一周してから戻れば、案外すっと分かることも多いんです。
二つめは、最初から飛ばしすぎないこと。やる気のある立ち上がりは、つい「1日3時間!」と意気込みがち。でも、その勢いは長続きしません。最初こそ控えめに、「物足りないくらい」でやめておくと、翌日もまたやりたくなります。
三つめは、小さな達成を喜ぶこと。「今日も5分やった」「1週間続いた」——そんな小さな前進を、ちゃんと自分で認めてあげる。この小さな喜びの積み重ねが、次の一歩への燃料になります。つまり、立ち上がりは、自分をのせて勢いをつける時期でもあるんです。
1ヶ月続いたら、その先へ
最初の1ヶ月を越えて、「だいたいの地図」ができたら、いよいよ本格的な学習に入っていきます。とはいえ、急にやり方を変える必要はありません。立ち上がりで作った「毎日触れる」習慣を、そのまま土台にしていきます。
この先で増やしていくのは、量より「過去問の比重」です。立ち上がりでつかんだ全体像をもとに、過去問を繰り返し解きながら、分からなかったところをテキストで確認する。この「過去問→復習」の往復が、合格に近づく力を、ぐんぐん伸ばしてくれます。
立ち上がりで身についた「毎日勉強する」リズムは、そのまま大切に。その器の中身を、少しずつ「過去問演習」に入れ替えていく。これが、立ち上がりから本格学習への、スムーズな移り方です。
つまり、立ち上がりは無駄になりません。ここで作った習慣と地図が、そのまま合格までの道のりを支えてくれる。だから、まずは目の前の1ヶ月を、肩の力を抜いて越えていきましょう。
- 立ち上がりは完璧より「慣れ」を優先。習慣の種まきが最大の目標
- 最初の1週間は、全体像・環境・毎日触れるの3つに絞る
- 最初の1ヶ月で、3分野を浅く広く一周+過去問を少し
- 完璧主義をやめ、飛ばしすぎず、小さな達成を喜ぶ
- 1ヶ月で「だいたいの地図」ができれば、立ち上がりは大成功
理解度チェック
ここまでの話、どれくらい整理できたか確かめてみましょう。
本文の説明する、勉強の立ち上がりで優先すべきこととして正しいものはどれか。
- 最初の数日で、3分野すべてを完璧に理解しきること
- 完璧な理解より、まず勉強に慣れる習慣づくりを優先する
- 最初の1週間で、過去問をすべて解き終えてしまうこと
- 立ち上がりから、1日3時間以上の勉強を自分に課すこと
解答は 2 である。
立ち上がりで大切なのは、完璧な理解ではなく、「毎日ちょっと勉強する」習慣の種をまくこと。要するに、まず慣れてしまえば、理解は後からついてくるのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 最初から完璧を目指さなくてよい |
| 2 | ✓ 正解 | まず慣れる習慣づくりが先 |
| 3 | ✗ 誤り | 1週間で解き切る必要はない |
| 4 | ✗ 誤り | 飛ばしすぎは長続きしない |
慣れる時期だと割り切るのが、出だしのコツである。
本文が勧める、最初の1週間でやることとして正しいものはどれか。
- 全体像をつかみ、道具を整え、毎日少しでも触れる
- テキストの1章だけを、何度も完璧になるまで読み込む
- 道具は買わず、まとまった時間が取れる日を待ち続ける
- 計算と擬似言語だけを、集中して解き込む
解答は 1 である。
最初の1週間は、全体像をつかむ・道具を一つ整える・毎日少しでも触れる、の3つに絞る。つまり、頑張って覚える期間ではなく、続けるための助走の期間なのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ 正解 | 全体像・環境・毎日触れるの3つ |
| 2 | ✗ 誤り | 1章を完璧にする時期ではない |
| 3 | ✗ 誤り | まとまった時間を待たなくてよい |
| 4 | ✗ 誤り | 立ち上がりに計算集中は不向き |
欲張らず3つに絞るのが、立ち上がりのコツである。
本文が示す、最初の1ヶ月で目指す状態として正しいものはどれか。
- 3分野すべてを、満点が取れるまで深く完璧にする
- テキストには触れず、過去問だけを完全に暗記する
- 3分野を浅く広く一周し、過去問の雰囲気もつかむ
- 苦手な1分野だけに絞り、他の2分野は手をつけない
解答は 3 である。
最初の1ヶ月で目指すのは、3分野をひと通り浅く広く触れ、過去問の雰囲気もつかんだ状態だ。噛み砕いて言えば、頭の中に「だいたいの地図」ができれば、立ち上がりは大成功なのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 1ヶ月で完璧は目指さない |
| 2 | ✗ 誤り | テキストにも触れて全体を見る |
| 3 | ✓ 正解 | 浅く広く一周+過去問の雰囲気 |
| 4 | ✗ 誤り | 3分野すべてに触れておく |
浅く広く回るのが、後の理解を早めるのである。
「これなら、出だしでつまずかずに始められそう」と思ってもらえたなら、編集部としては嬉しいです。
最初の1週間の「毎日触れる習慣」を作りたい人は、シカクエのアプリを使ってみるのも一つの方法です。1日5分、数問のスキマ学習から、無理なく立ち上がりを作れます。
もちろん、テキストをパラパラ眺めることから始めるのもいい方法です。大事なのは、完璧を目指さず、まず「毎日ちょっと触れる」感覚に慣れていくことだと思います。
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