バリューチェーンとは(全体像)
バリューチェーンは、会社の仕事を「価値を生む一連の流れ(連鎖)」として分け、どこで価値が生まれているかを分析する手法。経営学者のポーターが提唱した。
活動は大きく2つに分かれる。主活動は、製品が顧客に届くまでの直接的な流れ。支援活動は、その主活動を裏で支える働き。どこに自社の強み(価値の源)があるかを見つけるために、この2種類に分けて分析するのがポイントだ。
詳しく:主活動と支援活動を押さえる
ここが心臓部。2種類の活動を表で整理しよう。
バリューチェーンの活動
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 主活動 | 仕入れ(購買物流)→ 製造 → 出荷 → マーケティング・販売 → サービス |
| 支援活動 | 全般管理・人事労務・技術開発・調達など、主活動を支える働き |
特に大事な2つを掘り下げよう。
ひとつめ。主活動と支援活動の両方で見る。主活動(直接価値を生む流れ)だけでなく、それを支える支援活動もあわせて見るのがバリューチェーンだ。「主活動だけを見る」のは誤りで、人事や技術開発などの支援活動にも価値の源があると考える。
ふたつめ。製造業だけのものではない。仕入れ→製造→出荷…という言葉から製造業をイメージしがちだが、サービス業にも応用できる。どんな会社でも「価値を生む活動の流れ」はあるので、幅広く使える手法だ。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。
主活動と支援活動は、「料理を出す流れ」と「お店を支える裏方」の関係に近い。仕入れ→調理→提供(主活動)に対し、スタッフの教育やレジの仕組み(支援活動)が裏で支える。つまり、直接の流れと、それを支える働きの両方を見るということ。
製造業だけでないという点は、「価値を生む流れはどんなお店にもある」イメージ。要するに、製造業に限らず、サービス業にも当てはまるということ。
試験のツボ
🔴 一番出る:2種類の活動
①主活動 = 直接価値を生む流れ(仕入れ→製造→出荷→販売→サービス)
②支援活動 = 人事・技術開発・調達など、主活動を支える働き
🔴 次に出る:両方で見る
①主活動だけでなく、支援活動もあわせて分析する
②支援活動にも価値の源(強み)がある
🟡 押さえると安定:適用範囲と提唱者
①製造業だけでなく、サービス業にも応用できる
②経営学者のポーターが提唱した
よくある間違い
①「バリューチェーンは主活動だけを分析する」→ ✗ 主活動と支援活動の両方をあわせて分析する。
②「バリューチェーンは製造業だけに使える」→ ✗ サービス業にも応用できる、幅広く使える手法。
③「人事や技術開発は、価値とは無関係な活動だ」→ ✗ 人事や技術開発などの支援活動にも、価値の源がある。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(バリューチェーンとは)
バリューチェーンに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 会社の活動を、価値を生み出す流れとして分けて分析する手法だと説明しているもの
- 事業を成長率とシェアの2軸で、4つの象限に分類する手法だと説明しているもの
- 強み・弱み・機会・脅威の4つで、会社の状況を整理する手法だと説明しているもの
- 顧客・競合・自社の3つの視点で、市場の状況を見る手法だと説明しているもの
解答は 1 だよ。
バリューチェーンは、会社の活動を価値を生み出す流れ(連鎖)として分けて分析する手法だよ。どこで価値が生まれているかを見つけるんだ。
選択肢2はPPM、選択肢3はSWOT、選択肢4は3Cの説明だね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 価値を生む流れとして分析するで正しい |
| 2 | ✗ | 4象限分類はPPMの話 |
| 3 | ✗ | 強み・弱みなどはSWOTの話 |
| 4 | ✗ | 顧客・競合・自社は3Cの話 |
オリジナル問題2(適用範囲)
バリューチェーンの適用範囲に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- バリューチェーンは、製造業だけにしか使えない手法のことだと説明しているもの
- バリューチェーンは、製造業だけでなくサービス業にも応用できると説明している
- バリューチェーンは、個人の家計の管理のためだけに使う手法だと説明しているもの
- バリューチェーンは、どんな会社にもまったく使えない手法のことだと説明しているもの
解答は 2 だよ。
バリューチェーンは、製造業だけでなくサービス業にも応用できるよ。どんな会社にも「価値を生む活動の流れ」があるから、幅広く使えるんだ。
選択肢1は「製造業だけ」が誤り、選択肢3は「家計だけ」が誤り、選択肢4は「使えない」が誤りだね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 製造業だけに限らない |
| 2 | ✓ | サービス業にも応用できるで正しい |
| 3 | ✗ | 家計管理のための手法ではない |
| 4 | ✗ | 幅広く使える手法 |
オリジナル問題3(主活動と支援活動)
バリューチェーンの主活動と支援活動に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 主活動だけを分析し、支援活動はまったく見ない手法のことだと説明しているもの
- 支援活動だけを分析し、主活動はまったく見ない手法のことだと説明しているもの
- 直接価値を生む主活動と、それを支える支援活動の両方で見る手法だと説明している
- 主活動も支援活動も、価値とは無関係な活動だとして除く手法だと説明しているもの
解答は 3 だよ。
バリューチェーンは、直接価値を生む主活動と、それを支える支援活動の両方で見る手法だよ。「主活動だけ」と思い込まないでね。
選択肢1は「主活動だけ」が誤り、選択肢2は「支援活動だけ」が誤り、選択肢4は「価値と無関係」が誤りだね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 支援活動も見る |
| 2 | ✗ | 主活動も見る |
| 3 | ✓ | 主活動と支援活動の両方で見るで正しい |
| 4 | ✗ | 価値の源を見つける手法 |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 2種類の活動 = 主活動(仕入れ→製造→出荷→販売→サービス)と支援活動(人事・技術開発・調達など)。
- 🔴 両方で見る = 主活動だけでなく、支援活動もあわせて分析する。
- 🟡 適用範囲と提唱者 = 製造業だけでなくサービス業にも応用できる。ポーターが提唱。
次に学ぶ
- SWOT分析 ── 自社の強み・弱みを整理する枠組み。バリューチェーンで見つけた価値の源とあわせて押さえよう。
執筆: SikakuQuest編集部