CPUとは(全体像)
CPU(中央処理装置)とは、コンピュータの計算(演算)と、各部分への指示(制御)をになう、中心の部品のことだ。会社でいえば、全体を動かす「頭脳」や「司令塔」にあたる。
CPUの中には、役割の違う部品が入っている。
- 演算装置(ALU) … 足し算・引き算などの計算や、論理的な判断をする。ALUは英語の Arithmetic Logic Unit の略。
- 制御装置(CU) … 命令を読み取って解釈し、各部分に「これをしなさい」と指示を出す。CUは英語の Control Unit の略。
- レジスタ … CPUのすぐ手元にある、超高速の一時メモリ。
- キャッシュ … よく使うデータを、CPUの近くに置いておく高速のメモリ(L1/L2/L3)。
ここで一番のポイント。CPUは、演算装置だけではない。「CPU=計算する部品だけ」と思い込むと誤りで、演算装置・制御装置・レジスタ・キャッシュをまとめた全体がCPUだ。
詳しく:命令の動く順番と、マルチコア
ここが心臓部。命令が動く順番(命令実行サイクル)を押さえよう。
命令が動く順番(命令実行サイクル)
| 順番 | 名前 | やさしい意味 |
|---|---|---|
| ① | フェッチ | 命令を取り出す |
| ② | デコード | 命令の意味を読み取る(解釈) |
| ③ | 実行 | 命令のとおりに処理する |
| ④ | 書き戻し | 結果を書き戻す |
CPUは、このフェッチ→デコード→実行→書き戻しを、ものすごい速さでくり返して動いている。
そして、もう1つ大事なこと。マルチコアだ。これは、1つのCPUの中に、計算をする「コア(頭脳)」を複数入れて、同時に並行して処理するしくみ。コアが2つなら、2つの作業を同時に進められる。ここで注意。マルチコアは「並列処理」のことで、クロック(動く速さ)が高いこととは別の話だ。「マルチコア=クロックが高い」と思い込むと誤りになる。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。
CPUは、「コンピュータの頭脳。計算する係と、指示を出す係などが集まった中心の部品」のイメージ。計算だけの部品ではない。
命令の順番は、「命令を取り出す→意味を読む→実行する→結果を戻す」という流れ。要するに、取り出して・読んで・やって・戻す、をくり返す。
マルチコアは、「頭脳(コア)を複数入れて、同時に作業を進めること」。つまり、作業者が増えて並行して進む話で、一人が速く動く(クロックが高い)話とは別だ。
試験のツボ
🔴 一番出る:CPUの構成要素
①演算装置(ALU)=計算・論理、制御装置(CU)=命令の解釈と指示
②レジスタ・キャッシュ=超高速の一時メモリ
🔴 次に出る:命令実行サイクル
①順番は、フェッチ→デコード→実行→書き戻し
②取り出す→読み取る→実行→結果を戻す、をくり返す
🟡 押さえると安定:マルチコア
①1つのCPUに複数のコアを入れて、並列処理する
②クロック(動く速さ)が高いこととは別の話
よくある間違い
①「CPUとは、計算をする演算装置だけのことだ」→ ✗ 演算装置・制御装置・レジスタ・キャッシュをまとめた全体がCPU。
②「マルチコアとは、クロック(動く速さ)が高いことだ」→ ✗ マルチコアは、複数のコアで並列処理すること。クロックの高さとは別の話。
③「命令は、いきなり実行され、取り出しや解釈の段階はない」→ ✗ フェッチ(取り出す)→デコード(読み取る)→実行→書き戻し、の順で動く。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(CPUの正体)
CPU(中央処理装置)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- コンピュータの演算と制御をになう、中心の部品(頭脳)である
- 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算する事務作業である
- 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
- 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
解答は 1 だよ!
CPUは、コンピュータの演算と制御をになう、中心の部品(頭脳)なんだよ!計算する係と指示を出す係などが集まっているんだね!
選択肢2は給与計算、選択肢3は請求書の事務、選択肢4は広告で、どれも違うよ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 演算と制御をになう中心の部品で正しい |
| 2 | ✗ | 給与計算の事務ではない |
| 3 | ✗ | 請求書の事務の話 |
| 4 | ✗ | 広告活動ではない |
オリジナル問題2(命令実行サイクル)
CPUの命令実行サイクルの順番として、最も適切なものはどれか。
- 社員の給与の計算しだいで、順番が決まるとされているものである
- 取引先への請求書の枚数しだいで、順番が決まるとされているのだ
- いきなり実行から始まり、取り出しや解釈の段階はないとされる
- フェッチ(取り出す)→デコード(読み取る)→実行→書き戻し
解答は 4 だよ!
命令は、フェッチ(取り出す)→デコード(読み取る)→実行→書き戻しの順で動くんだよ!取り出して・読んで・やって・戻す、をくり返すんだね!
選択肢1の給与、選択肢2の請求書、選択肢3の「いきなり実行」は、いずれも違うよ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算で決まるのではない |
| 2 | ✗ | 請求書の枚数で決まるのではない |
| 3 | ✗ | 取り出しや解釈の段階がある |
| 4 | ✓ | フェッチ→デコード→実行→書き戻しで正しい |
オリジナル問題3(マルチコア)
マルチコアに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 社員の給与を計算するときだけ、使われるしくみだとされている
- 複数のコアで並列処理するしくみで、クロックの高さとは別である
- 取引先へ請求書を郵送するときだけ、使われるしくみだとされる
- クロック(動く速さ)が高いこと、そのものを指すとされているのだ
解答は 2 だよ!
マルチコアは、複数のコアで並列処理するしくみで、クロックの高さとは別なんだよ!頭脳(コア)が増えて、同時に作業を進められるんだね!
選択肢1の給与、選択肢3の請求書、選択肢4の「クロックそのもの」は、いずれも違うよ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 給与計算のときだけではない |
| 2 | ✓ | 複数コアで並列・クロックとは別で正しい |
| 3 | ✗ | 請求書のときだけではない |
| 4 | ✗ | クロックの高さとは別の話 |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 CPU(中央処理装置) = コンピュータの演算と制御をになう中心の部品(頭脳)。演算装置・制御装置・レジスタ・キャッシュからなる。
- 🔴 命令実行サイクル = フェッチ(取り出す)→デコード(読み取る)→実行→書き戻し、の順でくり返す。
- 🟡 マルチコア = 複数のコアで並列処理する。クロック(動く速さ)が高いこととは別の話。
次に学ぶ
- メモリ(主記憶) ── データやプログラムを一時的に置く場所。CPUは、ここから命令を取り出して動く。
- キャッシュメモリ ── よく使うデータをCPUの近くに置く高速メモリ。処理を速くする工夫。
執筆: SikakuQuest編集部