働きながらでも、十分に間に合う
まず、肩の力を抜いていい話から。iパスは、働きながらでも無理なく合格をねらえる試験です。
理由は、必要な勉強時間が、社会人でも現実的に積める範囲だから。IT未経験でおおむね100〜180時間が目安とされ、1日1時間なら3〜6か月、1日2時間なら2〜3か月ほどで届く計算です。「もっと急ぎたい」なら、平日1時間+週末多めで、2か月前後に縮めることもできます。
1日1時間で約3〜6か月、1日2時間で約2〜3か月が目安です(必要時間には個人差があります)。まとまった時間が取れなくても、通勤・昼休み・寝る前を足し算すれば、1日1時間は十分に作れます。社会人にとって、時間は「ひねり出すもの」というより「拾い集めるもの」です。
そしてiパスには、社会人にうれしい特徴があります。試験がCBT方式で、ほぼ通年、好きなときに受けられること(受験日程は会場により異なります)。決まった試験日に間に合わせる必要がないので、自分のペースで準備して、仕上がったタイミングで申し込めます。仕事の繁忙期を避けて受けられるのも、大きな利点です。
それに、社会人には学生にない強みもあります。日々の仕事で、契約や情報管理、システムの話に触れている人は多いもの。ストラテジ系やマネジメント系には、そうした実務でなじみのある言葉が少なくありません。働いていること自体が、iパスの一部の分野では、すでに下地になっているんです。
もちろん、未経験でも心配はいりません。知らない用語が多いのは、それだけ伸びしろが大きいということ。仕事の合間に少しずつ触れていけば、着実に身についていきます。
最短スケジュールは「試験日を先に決める」
働きながらの勉強でいちばん大事なのは、先に試験日(締切)を決めてしまうこと。これが、最短で受かる人がやっている、いちばんのコツです。
人は、締切がないとずるずる先延ばしにしてしまいがち。「いつか受けよう」では、いつまでも始まりません。逆に、「2か月後の○日に受ける」と決めて申し込んでしまえば、そこから逆算して、やるべきことが自然と見えてきます。
2か月で仕上げる 逆算スケジュール例(1日1〜1.5時間)
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1〜2週目 | テキストを1周、流し読みで全体像をつかむ |
| 3〜5週目 | 3分野を順に学びながら、分野別に過去問を解く |
| 6〜7週目 | 間違えた問題を中心に復習、弱点をつぶす |
| 8週目 | 総合問題で本番形式の仕上げ、当日に受験 |
これはあくまで一例ですが、こうして「いつ・何をするか」を先に区切っておくと、毎日の勉強で迷わなくなります。今日やることが決まっていれば、疲れていても机に向かいやすい。要するに、計画は「やる気を出すため」ではなく、「迷う時間をなくすため」に立てるんです。
平日と週末で、力の入れ方を変えるのもおすすめです。平日は通勤や昼休みのスキマで「解く」中心に、まとまった時間が取りやすい週末に「読む・理解する」を寄せる。平日30分+週末2時間ずつでも、1週間で約5時間。これを8週続ければ40時間ほどになり、平日スキマの積み上げを足せば、合格圏が十分に見えてきます。
週末にまとまった時間が取れる日は、平日のスキマで解いて間違えた問題を、まとめて復習する時間に充てると効果的です。平日に「気づいた弱点」を、週末に「つぶす」。この往復ができると、スキマ学習が解きっぱなしにならず、着実に積み上がっていきます。
もし途中で計画が遅れても、慌てなくて大丈夫。CBTなら、受験日をずらせます。大事なのは、計画どおりに進むことより、計画があることで毎日の一歩がはっきりすること。ずれたら、そのつど直せばいいんです。
忙しい社会人の、時間の作り方
「1日1時間」と言われても、フルタイムで働いていると、それすら難しく感じるかもしれません。でも、コツは「まとまった1時間」を探さないこと。短い時間を、足し算するのが、社会人の正攻法です。
1日1時間の作り方(足し算の例)
ポイントは、移動中や待ち時間に「解く」勉強を寄せること。iパスは4択中心なので、スマホアプリがあれば、電車の中でも数問解けます。たとえばマネジメント系のUX/UI・ユーザビリティや、セキュリティ系のDoS・DDoS攻撃のような身近なテーマは、スキマ時間にくり返すだけで、じわじわ頭に残っていきます。
いっぽう、テクノロジ系の基数変換のような、手を動かして理解する計算は、夜の落ち着いた30分に回すのがおすすめ。つまり、「考える勉強」は机で、「思い出す勉強」はスキマでと振り分けると、限られた時間を効率よく使えます。
なお、朝と夜のどちらに勉強を寄せるかは、自分のリズムしだいです。朝のほうが頭が冴える人は、出勤前の15分を。夜型の人は、帰宅後の落ち着いた時間を。自分が集中できる時間帯に「考える勉強」を置くと、同じ30分でも中身が変わります。
仕事が立て込む繁忙期は、無理に量をこなそうとしなくて大丈夫。そういう時期は「1日1問でも続ける」に切り替え、落ち着いたらまたペースを戻せばいい。働きながらの勉強は、波があって当たり前なんです。
正直なところ、いちばんの敵は「疲れ」ではなく「やる気が出ないこと」。だからこそ、やる気に頼らない仕組みが要ります。それが、次の習慣化です。
続ける鍵は「習慣にくっつける」
働きながらの勉強がうまくいくかどうかは、「強い意志」ではなく「続く仕組み」で決まります。そのいちばん確実な方法が、すでにある習慣に、勉強をくっつけることです。
「もし朝コーヒーを淹れたら、4択を5問解く」「もし電車に乗ったら、アプリを開く」——このように、「もし○○したら、△△する」と前もって決めておくと、いちいち意志の力を使わずに行動できます。これは習慣化の研究で「if-thenプランニング」と呼ばれ、続けるのにとても効果的だと言われています。
コツは、勉強を「新しく時間を作ってやること」ではなく、「毎日必ずやっている行動の、ついで」にしてしまうこと。歯みがき、通勤、昼食、就寝——こうした動かない習慣に紐づければ、忘れることも、サボることも減ります。
それから、「ゼロの日を作らない」ことも大切です。忙しくて時間が取れない日でも、「1問だけは解く」と決めておく。たった1問でも、続けている限り、習慣は途切れません。逆に一度ゼロの日を許すと、二日、三日と空きやすい。完璧を目指さず、「最低1問」のハードルで毎日をつなぐのが、働きながら続けるコツです。
続けるのを助けるもう一つの工夫が、進み具合を見える形にしておくこと。カレンダーの「やった日」に印をつけるだけでも、印が並んでいくのが惜しくなって、ゼロの日を避けたくなります。小さな見える化が、習慣をそっと後押ししてくれます。
つまり、社会人の勉強は「気合い」ではなく「設計」。いつ・何を・何にくっつけてやるかを先に決めておけば、忙しい毎日でも、勉強は自然と回り始めます。
- iパスは働きながらでも十分に合格圏。1日1時間で約3〜6か月が目安
- CBTで通年受けられるので、自分のペースで準備して申し込める
- 最短のコツは「試験日を先に決める」。逆算で迷いが消える
- 時間はまとめて探さず、通勤・昼休み・寝る前を足し算する
- 続ける鍵は習慣化(if-then)。ゼロの日を作らず最低1問でつなぐ
理解度チェック
ここまでの話、どれくらい整理できたか確かめてみましょう。
本文が勧める、忙しい社会人の勉強時間の作り方として正しいものはどれか。
- まとまった数時間が取れる休日まで、勉強を先延ばしにする
- 残業を断って、平日に毎日3時間の勉強時間を確保する
- 通勤や昼休みなどのスキマ時間を、足し算で積み上げる
- 睡眠を削って、毎晩深夜まで長時間の勉強を続ける
解答は 3 である。
社会人の時間は、まとめて探すより、短い時間を足し算するのがコツだ。通勤の20分、昼休みの10分、寝る前の30分——これで1日1時間になる。つまり、時間は「ひねり出す」より「拾い集める」のである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 先延ばしは続かない |
| 2 | ✗ 誤り | 無理な確保は長続きしない |
| 3 | ✓ 正解 | スキマの足し算が現実的 |
| 4 | ✗ 誤り | 睡眠を削ると続かない |
短い時間でも、積み重ねれば大きな量になるのである。
本文が勧める、働きながら最短で合格するためのコツとして正しいものはどれか。
- 先に試験日を決めて、そこから逆算して計画する
- 試験日は決めずに、仕上がるまで進める
- 計画は立てず、毎日その日の気分で量を決める
- 一度立てた計画は、何があっても変えずに守り抜く
解答は 1 である。
最短のコツは、先に試験日という締切を決めること。そこから逆算すれば、いつ何をするかが見えて、迷いが消える。要するに、計画はやる気のためでなく、迷う時間をなくすために立てるのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ 正解 | 締切から逆算で迷いが消える |
| 2 | ✗ 誤り | 締切がないと先延ばしになる |
| 3 | ✗ 誤り | 無計画では積み上がらない |
| 4 | ✗ 誤り | 遅れたら直せばよい |
CBTなら受験日をずらせるので、遅れても立て直せるのである。
本文が勧める、働きながら勉強を続けるための工夫として正しいものはどれか。
- 強い意志だけを頼りに、毎日気合いで乗り切ろうとする
- 忙しい日は思い切って、勉強をまるごと休む日にする
- やる気が高まるのを待ってから、勉強を始めるようにする
- 既存の習慣にくっつけ、忙しい日も最低1問は続ける
解答は 4 である。
続ける鍵は、意志ではなく仕組み。歯みがきや通勤といった既存の習慣に勉強をくっつけ、忙しい日も「最低1問」でつなぐ。噛み砕いて言えば、ゼロの日を作らないことが、習慣を守るのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ 誤り | 意志頼みは続きにくい |
| 2 | ✗ 誤り | ゼロの日は習慣を切る |
| 3 | ✗ 誤り | やる気待ちでは始まらない |
| 4 | ✓ 正解 | 習慣化+最低1問でつなぐ |
たった1問でも、続けている限り習慣は途切れないのである。
「働きながらでも、ITパスポートに手が届きそう」と思ってもらえたなら、編集部としては嬉しいです。
通勤や休憩のスキマ時間に4択を解く習慣から始めたい人は、シカクエのアプリを使ってみるのも一つの方法です。1日10問、5分のスキマ時間から、無理なく積み上げられます。
もちろん、市販のテキストと問題集で進めるのもいい方法です。大事なのは、試験日を決めて、スキマ時間を習慣にくっつけ、毎日少しずつ続けることだと思います。
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