損害賠償とは?債務不履行で生じた損害を金銭で埋め合わせる制度

公開: 更新: カテゴリ: 民法

30秒で結論

損害賠償とは(全体像)

損害賠償とは、約束が守られずに損をしたとき、その損をお金で埋め合わせてもらうしくみのこと。原則は金銭賠償——物を直す・元に戻すのではなく、お金で解決するのが基本だ。

カギになるのが、どこまでの損害を賠償するか(範囲)

ここで「特別損害の基準」と「金銭賠償が原則」が試験で狙われる。


詳しく:賠償の範囲と原則をこの表で押さえる

ここが記事の心臓部。損害賠償は、「特別損害は予見すべきであった(客観)」と「金銭賠償が原則」が問われやすい。

損害賠償のポイント

論点結論引っかけ
通常損害ふつうに生じる損害は賠償される
特別損害当事者が予見すべきであった場合に賠償「予見していた」という主観ではない
賠償の方法金銭賠償が原則つねに現物賠償できる、ではない

いちばん引っかかるのが特別損害の基準。特別な事情による損害は、当事者がその事情を「予見すべきであった」ときにかぎって賠償される。2020年改正で、「予見していた」という主観的な表現から、「予見すべきであった」という客観的な評価に整理された。「特別損害は『予見していた』ことが必要」と読むのは、改正前の知識で誤りだ。

次に賠償の方法。損害賠償は金銭で行うのが原則。物を直したり元に戻したり(現物賠償)するのは、当事者の合意や特別の規定がある場合に限られる。「つねに現物賠償できる」と読むのは誤りになる。

わかりやすく言い換えると

つまり、損害賠償は「約束を破られて出た損を、お金で埋めてもらう」しくみとイメージするとつかみやすい。直してもらうのではなく、お金で解決するのが基本(金銭賠償)だ。

要するに、埋めてもらえるのはふつうに出る損(通常損害)に加え、特別な事情による損(特別損害)まで。ただし特別損害は、その事情を「当然わかっておくべきだった(予見すべきであった)」ときに限られる。「実際にわかっていた」かどうかではない——ここが2020年改正の勘どころだ。


試験のツボ

🔴 一番出る:特別損害は予見すべきであった(客観)

①特別損害は、当事者が予見すべきであった場合に賠償される

②2020年改正で「予見していた」という主観から客観的な基準に整理された

🔴 次に出る:金銭賠償が原則

①損害賠償は金銭で行うのが原則

②現物賠償は合意や特別の規定がある場合に限られる

🟡 押さえると安定:賠償の範囲

①通常損害(ふつうに生じる損害)

②特別損害(予見すべきであった特別事情による損害)


よくある間違い

「特別損害は、当事者が『予見していた』ことが必要だ」→ ✗  2020年改正で「予見すべきであった」という客観的な基準になった。

「損害賠償は、つねに現物賠償(元に戻すこと)ができる」→ ✗  金銭賠償が原則。現物賠償は合意や特別の規定がある場合に限られる。

「賠償されるのは通常損害だけで、特別損害は一切賠償されない」→ ✗  予見すべきであった特別損害も賠償される。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(賠償の方法)

📝 オリジナル問題 1 損害賠償の方法

損害賠償の方法について、正しいものはどれか。

  1. 損害賠償は金銭でするのが原則で、現物賠償は合意などがある場合に限られる
  2. 損害賠償は、つねに現物賠償(元に戻すこと)でしなければならないとされている
  3. 損害賠償は、債務者が望む方法で自由にできるものとされているのである
  4. 損害賠償は、債権者が損害を受けても請求できないものとされているのである
シビヒュドラ
シビヒュドラ 解答・解説

解答は 1 である。

損害賠償は金銭でするのが原則で、現物賠償は当事者の合意や特別の規定がある場合に限られるのだ。

選択肢2「つねに現物賠償」、選択肢3「債務者が望む方法で自由に」、選択肢4「請求できない」は、いずれも誤りであろう。

選択肢判定理由
1金銭賠償が原則で正しい
2金銭賠償が原則
3債務者の希望によるのではない
4損害は賠償の対象になる

オリジナル問題2(賠償の範囲)

📝 オリジナル問題 2 賠償の範囲

損害賠償の範囲について、正しいものはどれか。

  1. 賠償されるのは通常損害だけで、特別損害は一切賠償されないとされている
  2. 賠償されるのは通常損害と、当事者が予見すべきであった特別損害である
  3. 賠償されるのは特別損害だけで、通常損害は賠償されないとされているのである
  4. 賠償の範囲には、いっさいの限定がないものとされているのである
シビヒュドラ
シビヒュドラ 解答・解説

解答は 2 である。

賠償されるのは通常損害と、当事者が予見すべきであった特別損害なのだ。

選択肢1「通常損害だけ」、選択肢3「特別損害だけ」、選択肢4「いっさいの限定がない」は、いずれも誤りであろう。

選択肢判定理由
1特別損害も賠償されうる
2通常損害+予見すべき特別損害で正しい
3通常損害も賠償される
4予見すべきという限定がある

オリジナル問題3(特別損害の基準)

📝 オリジナル問題 3 特別損害の予見

特別損害の予見の基準について、2020年改正後の正しいものはどれか。

  1. 特別損害は、当事者が実際に予見していたことが必要だとされているのである
  2. 特別損害は、当事者の予見とはまったく関係なく賠償されるとされている
  3. 特別損害は、当事者が予見すべきであった場合に賠償されるものとされている
  4. 特別損害は、いかなる場合も賠償されないものとされているのである
シビヒュドラ
シビヒュドラ 解答・解説

解答は 3 である。

特別損害は、当事者が予見すべきであった場合に賠償されるのだ。2020年改正で「予見していた」という主観から、客観的な基準に整理された。

選択肢1「実際に予見していたことが必要」、選択肢2「予見とは関係なく賠償」、選択肢4「いかなる場合も賠償されない」は、いずれも誤りであろう。

選択肢判定理由
1改正で「予見すべきであった」に整理
2予見すべきであったことが必要
3予見すべきであった場合に賠償で正しい
4予見すべきなら賠償される

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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