議決事件とは?二段構造と、範囲の限定

公開: 更新: カテゴリ: 行政法

30秒で結論

議決事件とは(全体像)

上から見渡そう。議決事件とは、地方公共団体の意思決定のうち、議会の議決を経ることが必要とされる事項のことだ。長が単独で決めてよいのではなく、議会の議決がいる、重要な事柄が並ぶ。

法律は、議会が必ず議決すべき事項を列挙している(法定議決事件)。おもなものは次のとおり。

こうした重要事項は、議会の議決を経なければ進められない、と俯瞰しておこう。


詳しく:二段構造と、範囲の限定

ここが心臓部。法定+条例追加の二段構造と、契約の限定を見渡す。

議決事件の二段構造

区分内容
法定議決事件法律が列挙する、必ず議決すべき事項(条例・予算など)
条例追加議決事件条例によって、法定以外の事項を議決事件に追加できる

まず二段構造。議決事件は、法律で定められた法定議決事件だけではない。条例によって、法定の事項以外を議決事件に追加することもできる。これにより、その地方公共団体の判断で、議会の関与する範囲を広げられる。「議決事件=法律の列挙だけ」と思い込まないこと。

次に、範囲の限定だ。

契約は「重要な契約」だけ

区分議決事件か
重要な契約なる
すべての契約ならない(重要なものに限る)

法定議決事件のなかには「重要な契約の締結」があるが、これはすべての契約を意味しない。重要な契約に限られる。日常の細かな契約まで、いちいち議会の議決が必要になるわけではない、という点を押さえておこう。

わかりやすく言い換えると

つまり議決事件は「議会の議決がいる重要事項」。法律が定める法定議決事件に加え、条例で追加もできる二段構造。契約は重要なものだけが対象になる。

要するに押さえどころは2つ。①議決事件は、法定議決事件(条例・予算など)と条例追加議決事件の二段構造②契約は「重要な契約」に限られ、すべての契約が議決事件になるわけではない


試験のツボ

🔴 一番出る:二段構造

①法律が列挙する法定議決事件(条例・予算・決算など)

②条例によって、法定以外の事項を議決事件に追加できる

🔴 次に出る:契約は「重要な契約」だけ

すべての契約ではなく、重要な契約の締結が議決事件になる。

🟡 押さえると安定:主な法定議決事件

条例の制定改廃・予算・決算・税の賦課徴収・財産の取得処分など。


よくある間違い

「議決事件は、法律が定める事項だけである」→ ✗  条例によって、法定以外の事項を議決事件に追加できる。

「すべての契約が、当然に議決事件となる」→ ✗  議決事件となる契約は「重要な契約」に限られる。

「議決事件は、長が単独で自由に決められる事項である」→ ✗  議決事件は、議会の議決を経ることが必要な事項。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(議決事件の意味)

📝 オリジナル問題 1 議決事件の意味

議決事件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 議決事件とは、長が単独で自由に決められる事項をいうものとされている
  2. 議決事件は、議会の議決が必要な事項で、法定と条例追加からなる
  3. 議決事件とは、住民投票が必要な事項だけをいうものとされる
  4. 議決事件とは、国の承認が必要な事項をいうものとされている
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 2 だ。

上から見渡せば、議決事件は、議会の議決が必要な事項で、法定議決事件と条例追加議決事件からなる二段構造だ。

選択肢1の「長が単独で」、選択肢3の「住民投票だけ」、選択肢4の「国の承認」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1議会の議決が必要
2議会の議決が必要・二段構造で正しい
3住民投票が要件ではない
4国の承認の話ではない

オリジナル問題2(条例による追加)

📝 オリジナル問題 2 議決事件の追加

議決事件の追加に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 議決事件は、法律で定められた事項に限られ、追加はできないとされる
  2. 議決事件は、長の判断で自由に追加できるものとされている
  3. 議決事件は、条例によって法定の事項以外を追加することができる
  4. 議決事件は、住民の請求がなければ追加できないものとされている
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 3 だ。

議決事件は、条例によって、法定の事項以外を追加することができる。法律の列挙だけではないぞ。

選択肢1の「追加できない」、選択肢2の「長が自由に追加」、選択肢4の「住民の請求が必要」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1条例で追加できる
2長が自由に追加するのではない
3条例で法定以外を追加でき正しい
4住民の請求は要件ではない

オリジナル問題3(契約の限定)

📝 オリジナル問題 3 契約と議決事件

契約と議決事件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 議決事件となる契約は、重要な契約に限られ、すべてではない
  2. ありとあらゆる契約が、当然に議決事件となるものとされている
  3. 契約は、金額に関係なくすべて議決事件となるものとされる
  4. 契約は、議決事件にはまったく含まれないものとされている
コートイーグル
コートイーグル 解答・解説

解答は 1 だ。

議決事件となる契約は、重要な契約に限られ、すべての契約ではない。日常の細かな契約まで議決が必要になるわけではないぞ。

選択肢2の「ありとあらゆる契約」、選択肢3の「金額に関係なくすべて」、選択肢4の「まったく含まれない」は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1重要な契約に限られ正しい
2すべての契約ではない
3重要な契約に限られる
4重要な契約は議決事件になる

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る