債券のリスクとは?代表5種類=金利変動・信用・流動性・為替・カントリー

公開: 更新: カテゴリ: 金融資産運用

30秒で結論

債券のリスクとは(全体像)

債券のリスクは、債券に投資したときに損をする可能性を、原因ごとに5種類に分けて整理したもの。

このうち金利変動リスクが最頻出。あとは「どんな原因のリスクか」を1対1で結べれば戦える。


詳しく:この表だけ覚えれば戦える

ここが記事の心臓部。5つのリスクの中身は、次の2つの表に全部つまっている。

債券の5つのリスク

リスク中身ひとことで
金利変動市場金利が変わると債券価格が変わる金利↑→価格↓(逆相関)
信用発行体がお金を返せなくなる(デフォルト)格付け(AAA〜D)で見る
流動性売りたいときに買い手がつかない取引が少ない銘柄で目立つ
為替為替が動いて受取額が変わる外貨建て債券だけ
カントリー発行国の政治・経済の悪化新興国の債券で目立つ

最頻出の金利変動リスクと、よく問われる信用リスクを、もう一段くわしく見る。

金利変動リスクと信用リスク

金利変動リスク信用リスク
関係市場金利↑ → 既発債の価格↓(逆相関)信用が低いほど利回りは高い
理由高金利の新発債が出ると、低金利の既発債は魅力が下がる返せないかもしれない分だけ高い利回りを求められる
目安満期まで持てば額面で戻る格付けAAA〜D/BBB以上が投資適格・BB以下が投機的等級

金利変動リスクは、直感とは逆の動きなのがポイント。「金利が上がる」と聞くと良いことに思えるが、すでに持っている債券の価格は下がる。これは、もっと高い利息がもらえる新しい債券が出てくると、古い低金利の債券は売れにくくなって値下がりするため。ただし、満期まで持てば額面で戻る。

信用リスクは、発行体の格付けで濃淡を見る。AAA〜Dの記号で表され、BBB以上が投資適格・BB以下が投機的等級。為替リスクは外貨建て債券だけのリスクで、円建ての債券にはつかない。

わかりやすく言い換えると

要するに、5つのリスクは「どんな原因で損するか」のラベル分け。むずかしく考えず、こう結ぶとラク。

つまり、金利変動=金利のシーソー(金利が上がれば価格は下がる)、信用=返せるかどうか、流動性=売れるかどうか、為替=円高・円安、カントリー=その国は大丈夫か


試験のツボ

🔴 一番出る:金利と価格は逆相関

①市場金利が上がる → 既発債の価格は下がる

②満期まで持てば、額面で戻る

🔴 次に出る:信用リスクと格付け

①信用リスク = 発行体がお金を返せない可能性

②格付けAAA〜D・BBB以上が投資適格/BB以下が投機的等級

🟡 押さえると安定:残り3つの見分け

①流動性 = 売れない/②為替 = 外貨建てだけ/③カントリー = 発行国の悪化


よくある間違い

「金利が上がると債券価格も上がる」→ ✗  逆。市場金利が上がると、既発債の価格は下がる(逆相関)。

「信用リスクは格付けと関係ない」→ ✗  信用リスクは格付け(AAA〜D)と直結する。BBB以上が投資適格。

「為替リスクは円建て債券にもつく」→ ✗  為替リスクは外貨建て債券だけ。円建てにはつかない。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(5つのリスクの区別)

📝 オリジナル問題 1 5つのリスクの区別

債券のリスクの種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 債券のリスクは種類の区別がなく、すべてを一つの区分にまとめて運用するのが正しいとされる
  2. 債券のリスクは金利変動リスクの一種類だけがあり、ほかの原因によるリスクは存在しないとされる
  3. 債券のリスクは為替リスクが中心で、信用リスクや流動性リスクは含まれないものとされている
  4. 債券のリスクには、金利変動・信用・流動性・為替・カントリーの5種類が代表的とされている
インスキメ
インスキメ 解答・解説

解答は 4 だよ。

要するに、債券のリスクは金利変動・信用・流動性・為替・カントリーの5種類に分けて整理されるんだ。一つにまとめるのも、一種類だけというのも、為替が中心というのも誤りだね。「5つの原因に分ける」と押さえてね。

選択肢判定理由
15種類に分けて整理する
2金利変動だけではなく5種類ある
3信用・流動性リスクも含まれる
4金利変動・信用・流動性・為替・カントリーの5種類

オリジナル問題2(金利変動リスク)

📝 オリジナル問題 2 金利変動リスク

債券の金利変動リスクに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 金利変動リスクは市場金利が上昇すると既発債の価格も上昇する、正相関の関係であるとされる
  2. 金利変動リスクは市場金利と既発債の価格が逆相関で、市場金利が上昇すると価格は下落する
  3. 金利変動リスクは市場金利が変動しても既発債の価格はまったく動かない関係であるとされる
  4. 金利変動リスクは満期前に必ず元本割れし、満期まで持っても額面では戻らないものとされる
プランリス
プランリス 解答・解説

解答は 2 だっ。

つまり、市場金利と既発債の価格はシーソーの関係(逆相関)だっ。市場金利が上がると、既発債の価格は下がるっ。高金利の新発債が出ると、低金利の既発債は魅力が下がるからだっ。満期まで持てば額面で戻るよっ。正相関でも、無関係でもないっ!

選択肢判定理由
1正相関ではなく逆相関
2市場金利と既発債価格は逆相関
3価格は動く(逆相関)
4満期まで持てば額面で戻る

オリジナル問題3(信用リスクと格付け)

📝 オリジナル問題 3 信用リスクと格付け

債券の信用リスクに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 信用リスクは発行体がお金を返せなくなる可能性で、債券格付け(AAA〜D)と直結する関係にある
  2. 信用リスクは発行体の財務状況とは無関係で、債券格付け(AAA〜D)とも直結しない仕組みである
  3. 信用リスクは格付けが高いほど大きくなり、AAAの債券が最も返せない可能性が高いものとされる
  4. 信用リスクは市場金利が動いたときに生じる価格の変動を指し、発行体の信用とは別物だとされる
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 1 である。

要するに、信用リスクは発行体がお金を返せなくなる可能性であり、債券格付け(AAA〜D)と直結する。BBB以上が投資適格・BB以下が投機的等級だ。格付けが高いほど信用リスクは小さく、市場金利による価格変動は金利変動リスクの話である。「信用リスク=返せるか=格付けで見る」と押さえる。

選択肢判定理由
1発行体のデフォルト可能性で格付けAAA〜Dと直結
2財務状況や格付けと無関係ではない
3格付けが高いほど信用リスクは小さい
4それは金利変動リスクの説明

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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