繰上返済とは(全体像)
繰上返済は、毎月決まった返済とは別に、手元のお金をまとめてローンの元金返済にあてること。元金が早く減るぶん、その後にかかる利息が減るのがメリット。
ポイントは、繰上返済には2つのタイプがあり、効果がちがうこと。
- 期間短縮型 … 毎月の返済額はそのまま。返済期間が短くなる。
- 返済額軽減型 … 返済期間はそのまま。毎月の返済額が減る。
同じ額を繰り上げるなら、期間短縮型のほうが利息を大きく減らせる。ここが試験のヤマ。
詳しく:2つのタイプと効果
ここが記事の心臓部。2つのタイプのちがいは、次の表にまとまっている。
繰上返済の2タイプ
| タイプ | 毎月の返済額 | 返済期間 | 利息を減らす効果 |
|---|---|---|---|
| 期間短縮型 | 変わらない | 短くなる | 大きい |
| 返済額軽減型 | 減る | 変わらない | 小さめ |
毎月の負担をいまより軽くしたいなら返済額軽減型、総返済額(利息)をできるだけ減らしたいなら期間短縮型、と目的で選ぶ。
そしてもう一つ大事なのが時期。繰上返済は、早いうちにするほど効果が大きい。返済の初めのころは元金が多く残っていて、利息も多くかかるので、早めに元金を減らすほど利息の節約が大きくなる。
繰上返済の時期と効果
| 時期 | 効果 |
|---|---|
| 早い時期 | 元金が多く残っている分、利息の節約が大きい |
| 遅い時期 | 残りの元金が少なく、節約は小さめ |
わかりやすく言い換えると
要するに、繰上返済は「元金を前倒しで減らして、利息をカットする」こと。
つまり、利息を大きく減らしたいなら期間短縮型、毎月をラクにしたいなら返済額軽減型。そして早いほどおトク、と覚える。
①期間短縮型 … 毎月同じ・期間が短くなる・利息効果が大きい
②返済額軽減型 … 毎月の返済が減る・利息効果は小さめ
③時期 … 早いうちにするほど効果が大きい
試験のツボ
🔴 一番出る:2タイプのちがい
①期間短縮型 = 毎月同じ・期間が短くなる
②返済額軽減型 = 毎月の返済が減る・期間は同じ
🔴 次に出る:利息を減らす効果
①同じ額なら期間短縮型のほうが利息を大きく減らせる
②目的(利息重視か毎月の負担重視か)で選ぶ
🟡 押さえると安定:時期
①早いうちにするほど効果が大きい
よくある間違い
①「期間短縮型と返済額軽減型は利息を減らす効果が同じ」→ ✗ 同じ額なら期間短縮型のほうが利息を大きく減らせる。
②「期間短縮型は毎月の返済額が減る」→ ✗ 期間短縮型は毎月の返済額は変わらず、返済期間が短くなる。
③「繰上返済は遅くしても効果は変わらない」→ ✗ 早いうちにするほど効果が大きい。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(2タイプのちがい)
繰上返済の種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 期間短縮型は毎月の返済額が減り、返済額軽減型は返済期間が短くなるものとされている
- 期間短縮型は毎月の返済額が変わらず返済期間が短くなり、返済額軽減型は返済額が減る
- 期間短縮型も返済額軽減型も、どちらも返済期間が必ず短くなるものとされている
- 期間短縮型も返済額軽減型も、毎月の返済額と期間はどちらも変わらないものとされている
解答は 2 だよ。
期間短縮型は毎月の返済額は変わらず返済期間が短くなるタイプ、返済額軽減型は期間はそのままで毎月の返済額が減るタイプだよ。
選択肢1は2つのタイプの説明が逆、選択肢3・4も誤り。2つは効果がちがうタイプだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 2つの説明が逆になっている |
| 2 | ✓ | 期間短縮型と返済額軽減型の説明で正しい |
| 3 | ✗ | 返済額軽減型は期間が変わらない |
| 4 | ✗ | どちらかが変わる |
オリジナル問題2(利息を減らす効果)
同じ額を繰り上げる場合の利息を減らす効果に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 同じ額を繰り上げるなら、返済額軽減型のほうが利息を大きく減らせるものとされている
- 同じ額を繰り上げても、どちらのタイプでも利息を減らす効果はまったく同じとされている
- 同じ額を繰り上げると、利息はかえって増えてしまうことが多いものとされている
- 同じ額を繰り上げるなら、期間短縮型のほうが総返済額の利息をより大きく減らせる
解答は 4 だっ。
同じ額を繰り上げるなら、期間短縮型のほうが利息を大きく減らせるよっ。返済額軽減型より総返済額をぐっと抑えられるんだっ。
選択肢1の「返済額軽減型のほうが大きい」、選択肢2の「効果は同じ」、選択肢3の「利息が増える」は、どれも誤りだよっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 期間短縮型のほうが効果が大きい |
| 2 | ✗ | 効果はタイプで異なる |
| 3 | ✗ | 利息は減る |
| 4 | ✓ | 期間短縮型のほうが利息を大きく減らせて正しい |
オリジナル問題3(繰上返済の時期)
繰上返済をする時期と効果に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 繰上返済は、早いうちにするほど元金が多く残っていて利息を減らす効果が大きい
- 繰上返済は、返済の終わりごろにするほど利息を減らす効果が大きいものとされている
- 繰上返済は、いつするかによって利息を減らす効果が変わることはないものとされている
- 繰上返済は、遅くしたほうが元金が多く残っていて効果が大きいものとされている
解答は 1 である。
繰上返済は、早いうちにするほど利息を減らす効果が大きい。返済の初めのころは元金が多く残っていて、利息も多くかかるので、早めに元金を減らすほど利息の節約が大きくなる。
選択肢2の「終わりごろほど効果が大きい」、選択肢3の「時期で変わらない」、選択肢4の「遅いほど効果が大きい」は、いずれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 早いうちほど効果が大きくて正しい |
| 2 | ✗ | 早いほど効果が大きい |
| 3 | ✗ | 時期で効果は変わる |
| 4 | ✗ | 遅いと残りの元金が少なく効果は小さい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 2タイプ。期間短縮型=毎月同じ・期間が短くなる、返済額軽減型=毎月の返済が減る・期間は同じ。
- 🔴 同じ額なら期間短縮型のほうが利息を大きく減らせる。目的で選ぶ。
- 🟡 早いうちにするほど効果が大きい。元金が多く残っているうちが有利。
次に学ぶ
- 住宅ローン返済方式 ── 元利均等と元金均等の違い。毎月の返済額のしくみとあわせて。
- 住宅ローン借換え ── 低金利ローンへの乗り換え。繰上返済とどちらが得かの判断に。
- 住宅ローン金利タイプ ── 変動・全期間固定・固定期間選択の3タイプ。返済額に直結する。
執筆: SikakuQuest編集部