住宅ローン借換えとは(全体像)
借換えとは、いま借りている住宅ローンを、別の金融機関の新しいローンで完済し、より金利の低いローンに乗り換えること。月々の返済や総返済額を減らせる可能性がある。
ただし、必ず得になるわけではない。乗り換えには諸費用(事務手数料・保証料・登記費用など)がかかるので、「下がる利息」が「かかる諸費用」を上回るかで判断する。
効果が出やすいかどうかの目安として、次の3つがよく使われる。これらを満たすほど、借換えのメリットが諸費用を上回りやすい。
詳しく:借換えが効きやすい3つの目安
ここが記事の心臓部。借換えの効果は、次の3条件を満たすほど大きくなりやすい。
借換えが効きやすい目安
| 目安 | 内容 |
|---|---|
| 金利差 | いまのローンと新しいローンの金利差が1%超 |
| 残りの返済期間 | 返済の残り期間が10年以上 |
| ローン残高 | ローンの残高が1,000万円以上 |
考え方はシンプルで、金利差が大きい・期間が長い・残高が多いほど、利息の減り方が大きくなる。逆に、残り期間が短かったり残高が少なかったりすると、利息が減る効果より諸費用のほうが大きくなりやすい。
借換えのコスト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 諸費用 | 事務手数料・保証料・登記費用などがかかる(タダではない) |
| 判断 | 下がる利息が諸費用を上回るかで決める |
わかりやすく言い換えると
要するに、借換えは「低い金利のローンに引っ越して、利息を減らす」こと。
つまり、目安は「金利差1%・残り10年・残高1,000万」の3点セット。ただし引っ越しには諸費用がかかるので、それを上回る効果があるかを見る。
①金利差 … 1%超あると効果が出やすい
②残り期間 … 10年以上
③残高 … 1,000万円以上
試験のツボ
🔴 一番出る:3つの目安
①金利差が1%超
②残りの返済期間が10年以上
🔴 次に出る:もう一つの目安とコスト
①ローン残高が1,000万円以上
②借換えには諸費用がかかる(タダではない)
🟡 押さえると安定:判断のしかた
①下がる利息が諸費用を上回るかで決める
よくある間違い
①「借換えはすれば必ず得になる」→ ✗ 諸費用がかかるので、下がる利息が諸費用を上回るときに効果が出る。
②「借換えに費用はいっさいかからない」→ ✗ 事務手数料・保証料・登記費用などの諸費用がかかる。
③「残り期間が短くても残高が少なくても効果は同じ」→ ✗ 金利差が大きく、残り期間が長く、残高が多いほど効果が出やすい。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(3つの目安)
住宅ローンの借換えが効果を出しやすい目安に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 借換えは金利差が小さく、残りの期間が短いほど効果が出やすいものとされている
- 借換えは金利差1%超・残り期間10年以上・残高1,000万以上が目安となる
- 借換えは金利差や残高に関係なく、いつ行っても同じ効果が出るものとされている
- 借換えは残高が少ないほど利息が大きく減り、効果が出やすいものとされている
解答は 2 だよ。
借換えの効果が出やすい目安は、金利差1%超・残りの返済期間10年以上・ローン残高1,000万円以上の3つ。これらがそろうほど、利息の減り方が大きくなるよ。
選択肢1・3・4は、いずれも効果が出る向きが逆で誤り。金利差が大きく、期間が長く、残高が多いほど効果が出やすいよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 金利差が大きく期間が長いほど効果が出る |
| 2 | ✓ | 1%超・10年以上・1,000万円以上で正しい |
| 3 | ✗ | 条件で効果は変わる |
| 4 | ✗ | 残高が多いほど効果が出やすい |
オリジナル問題2(諸費用)
住宅ローンの借換えにかかる費用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 借換えは新しいローンに乗り換えるだけなので、費用はいっさいかからないものとされている
- 借換えの費用は金融機関がすべて負担するため、借りる人の負担はないものとされている
- 借換えの費用は金利が下がった分から自動で差し引かれ、別途用意は不要とされている
- 借換えには事務手数料や保証料、登記費用などのまとまった諸費用がかかり、タダではない
解答は 4 だっ。
借換えには、事務手数料・保証料・登記費用などの諸費用がかかるよっ。タダではないので、下がる利息がこの諸費用を上回るかどうかで、借換えするか判断するんだっ。
選択肢1の「費用なし」、選択肢2の「金融機関がすべて負担」、選択肢3の「自動で差し引かれる」は、どれも誤りだよっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 諸費用がかかる |
| 2 | ✗ | 借りる人が諸費用を負担する |
| 3 | ✗ | 自動で差し引かれるわけではない |
| 4 | ✓ | 事務手数料・保証料などがかかって正しい |
オリジナル問題3(借換えのしくみ)
住宅ローンの借換えのしくみに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 借換えは、いまのローンの金利を金融機関に頼んで下げてもらう手続きのことである
- 借換えは、毎月の返済を一時的に止めてもらうだけの手続きとされている
- 借換えは、別の金融機関の新しいローンでいまのローンを完済して乗り換えることだ
- 借換えは、返済期間を必ず延ばすことを条件に金利を下げる手続きとされている
解答は 3 である。
借換えとは、別の金融機関の新しいローンで、いまのローンを完済して乗り換えること。より金利の低いローンに引っ越して、利息の負担を減らすのが目的である。
選択肢1の「いまの金融機関に金利を下げてもらう」、選択肢2の「返済を止めてもらう」、選択肢4の「必ず期間を延ばす」は、いずれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 別のローンで完済して乗り換える |
| 2 | ✗ | 返済を止める手続きではない |
| 3 | ✓ | 新しいローンで完済して乗り換えで正しい |
| 4 | ✗ | 必ず期間を延ばすわけではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 借換えは低金利ローンへの乗り換え。別の金融機関の新しいローンでいまのローンを完済する。
- 🔴 効果が出やすい目安は3つ。金利差1%超・残り期間10年以上・残高1,000万円以上。
- 🟡 諸費用がかかる。下がる利息が諸費用を上回るかで判断する(タダではない)。
次に学ぶ
- 住宅ローン金利タイプ ── 変動・全期間固定・固定期間選択の3タイプ。借換え先を選ぶ土台。
- 住宅ローン控除 ── ローンを組んだ人の税金が軽くなるしくみ。借換え後の扱いとあわせて。
- フラット35 ── 全期間固定金利の代表。借換え先の候補にもなる。
執筆: SikakuQuest編集部