可処分所得とは(全体像)
可処分所得は、年収(額面)から、税金と社会保険料を引いて手元に残る、自由に使えるお金のこと。いわゆる「手取り」に近い考え方で、キャッシュフロー表(家計の将来を年ごとに見ていく表)の収入欄に書く金額の土台になる。
押さえるのは、差し引くのが3つだけだということ。
- 所得税 … 国に納める、所得への税金
- 住民税 … 住んでいる地方自治体に納める税金
- 社会保険料 … 健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料など
逆に、生命保険料・医療費・住宅ローン返済額などは引かない。これらは「自由に使えるお金の中から払うもの=支出」なので、収入の計算では引かないでおく。ここが試験で一番ねらわれる。
詳しく:この表だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。可処分所得の中身は、次の表に全部つまっている。
可処分所得の算式と中身
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 算式 | 可処分所得 = 年収 −(所得税 + 住民税 + 社会保険料) |
| 引く3つ | 所得税・住民税・社会保険料(これだけ) |
| 引かないもの | 生命保険料・医療費・住宅ローン返済額(=支出側で扱う) |
| 位置づけ | キャッシュフロー表の「収入欄」に書く金額の基礎 |
社会保険料の中身も、まとめて押さえておくと安心だ。
社会保険料に含まれるもの
| 種類 | ざっくり何の保険か |
|---|---|
| 健康保険料 | 病院にかかったときの保険 |
| 厚生年金保険料 | 老後などの年金 |
| 雇用保険料 | 失業したときなどの保険 |
| 介護保険料 | 介護が必要になったときの保険 |
社会保険料は「厚生年金だけ」ではなく、これらを合算して引く。「社会保険料=厚年だけ」というひっかけが出るので注意したい。
わかりやすく言い換えると
要するに、こう覚えるとラク。
可処分所得は 「年収から、強制的に取られる3つ(所得税・住民税・社会保険料)を引いた、自分の意思で使えるお金」。
引く3つは「税2つ(所得税・住民税)+社保」とセットで覚える。
つまり、生命保険料や住宅ローンは「自分で選んで払うもの」だから、収入からは引かずに支出として扱う、というイメージだ。
試験のツボ
🔴 一番出る:算式と「引く3つ」
①算式 = 年収 −(所得税 + 住民税 + 社会保険料)
②引くのは「所得税・住民税・社会保険料」の3つだけ
🔴 次に出る:引かないものの見分け
①生命保険料・医療費・住宅ローン返済額は引かない
②これらは「支出側」で扱う(収入の計算では引かない)
🟡 押さえると安定:社会保険料の中身
①健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料などを合算して引く
②「厚生年金だけ」ではない
よくある間違い
①「生命保険料や住宅ローン返済額も引いて計算する」→ ✗ 引くのは所得税・住民税・社会保険料の3つだけ。生保料・住宅ローンは支出側。
②「可処分所得とは年収そのもののこと」→ ✗ 年収から税金と社会保険料を引いた後の、実際に使えるお金のこと。
③「社会保険料は厚生年金だけを指す」→ ✗ 健康保険・厚生年金・雇用保険・介護保険などを合算して引く。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(算式論点)
可処分所得の算式に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 可処分所得は年収そのものを指し、税金や社会保険料は差し引かないものとして扱う
- 可処分所得は「年収 −(所得税 + 住民税 + 社会保険料)」で算出するものとして扱う
- 可処分所得は「年収 +(所得税 + 住民税 + 社会保険料)」で算出するものとして扱う
- 可処分所得は「年収 − 生命保険料 − 住宅ローン返済額」で算出するものとして扱う
解答は 2 だよ。
わかりやすく言い換えると、可処分所得は「年収から、強制的に取られる3つを引いた、実際に使えるお金」。算式は「年収 −(所得税 + 住民税 + 社会保険料)」だよ。年収そのものでも、足し算でもないし、生命保険料・住宅ローンを引くものでもないからね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 年収そのものではなく、税と社保を引いた後の額 |
| 2 | ✓ | 年収 −(所得税 + 住民税 + 社会保険料)で正しい |
| 3 | ✗ | 足し算ではなく差し引きで求める |
| 4 | ✗ | 生命保険料・住宅ローンは差し引かない |
オリジナル問題2(引かないもの論点)
可処分所得の算定で差し引かない項目に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 生命保険料・医療費・住宅ローン返済額は、可処分所得の算定で差し引かない項目である
- 所得税は、可処分所得の算定で差し引かない項目に区分されているものとして取り扱う
- 住民税は、可処分所得の算定で差し引かない項目に区分されているものとして取り扱う
- 社会保険料は、可処分所得の算定では差し引かない項目として取り扱うものとされている
解答は 1 だっ。
つまり、生命保険料・医療費・住宅ローン返済額は「自分で選んで払うもの」だから引かないっ。これらは支出側で扱うんだっ。所得税・住民税・社会保険料は逆に“引く3つ”のほうだから、引かない項目には入らないよっ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 生命保険料・医療費・住宅ローンは差し引かないで正しい |
| 2 | ✗ | 所得税は差し引く3つのひとつ |
| 3 | ✗ | 住民税は差し引く3つのひとつ |
| 4 | ✗ | 社会保険料は差し引く3つのひとつ |
オリジナル問題3(社会保険料の中身論点)
可処分所得で差し引く社会保険料に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 社会保険料は厚生年金保険料だけを指し、健康保険料はここには一切含まれないとされている
- 社会保険料には固定資産税と自動車税が含まれ、これらを合算して差し引くものとされている
- 社会保険料には健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料などが含まれるものだ
- 社会保険料は年収の一定割合として一律に算定し、加入状況にかかわらず固定されるとされる
解答は 3 である。
要するに、社会保険料は「厚生年金だけ」ではない。健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料などを合算して差し引く。固定資産税や自動車税は社会保険料ではないし、年収の一定割合で一律に決まるものでもない。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 健康保険料なども含まれ、厚生年金だけではない |
| 2 | ✗ | 固定資産税・自動車税は社会保険料ではない |
| 3 | ✓ | 健康・厚生年金・雇用・介護などを含むで正しい |
| 4 | ✗ | 一定割合で一律に決まるものではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 算式 = 年収 −(所得税 + 住民税 + 社会保険料)。引くのはこの3つだけで、キャッシュフロー表の収入欄の基礎になる。
- 🔴 引かないもの = 生命保険料・医療費・住宅ローン返済額(=支出側で扱う)。
- 🟡 社会保険料の中身 = 健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料などの合算(厚生年金だけではない)。
次に学ぶ
- キャッシュフロー表 ── 家計の将来を年ごとに見ていく表。可処分所得はこの表の収入欄の基礎になる。
- ライフプランニング ── 生涯の資金計画の全体像。可処分所得の理解が将来見通しの土台になる。
- 6つの係数 ── 将来や現在のお金を計算する6つの便利な係数。可処分所得とあわせて将来推計に使う。
執筆: SikakuQuest編集部