株式(売買)とは(全体像)
株式(売買)は、上場している会社の株を証券取引所で売り買いする取引のこと。FP3で押さえるのは、難しい仕組みではなく、「いくつから買えるか」「いつ受け渡されるか」「どんな取引のしかたがあるか」の3点だけ。
押さえるのは次の3つ。
- 売買単位 … 100株が1かたまり(1単元)。原則100株ずつ売買する。
- 受渡し … 約定日(売買が成立した日)から2営業日後(T+2)に株と代金が受け渡される。
- 取引種類 … 自己資金で売買する「現物取引」と、証券会社から借りて売買する「信用取引」の2つ。
詳しく:この表だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。株式売買の中身は、次の表に全部つまっている。
株式売買の基本3点
| 論点 | 内容 |
|---|---|
| 売買単位 | 100株(1単元=100株)。原則100株単位で売買する |
| 受渡し | 約定日から2営業日後(T+2)。例:月曜に約定→水曜に受渡し(祝日等がない場合) |
| 取引種類 | 現物取引(自己資金で売買)と信用取引(証券会社から借りて売買)の2種類 |
「約定日」は売買が成立した日、「受渡日」は株と代金が実際に交換される日。この2つはズレていて、約定日から2営業日後(T+2)に受け渡される。つまり、月曜に約定すれば水曜に受渡し、というリズム。
取引の種類は、お金の出どころで分かれる。
現物取引と信用取引
| 区分 | 内容 | 返済期限 |
|---|---|---|
| 現物取引 | 自己資金と保有株式で売買する | (借りないので関係なし) |
| 制度信用取引 | 証券取引所のルールに基づき、証券会社から借りて売買する | 6ヶ月 |
| 一般信用取引 | 投資家と証券会社の合意で取り決めて借りて売買する | 証券会社ごとに異なる |
信用取引は自己資金以上の取引(レバレッジ)ができるかわりに、借りたものを返す期限がある。証券取引所のルールに基づく制度信用取引の返済期限は6ヶ月。投資家と証券会社で取り決める一般信用取引は、期限が証券会社ごとに違う。ここが試験でよく問われる。
わかりやすく言い換えると
要するに、むずかしく考えず、こう覚えるとラク。
株は100株が1かたまりで買う。注文が成立しても、株とお金がそろうのは2営業日後(T+2)。買い方は、自分の財布で買う現物と、証券会社から借りて買う信用の2通り。
試験のツボ
🔴 一番出る:受渡しはT+2
①約定日 = 売買が成立した日
②受渡日 = 約定日から2営業日後(T+2)
③例 = 月曜に約定すれば水曜に受渡し
🔴 次に出る:制度信用取引の返済期限は6ヶ月
①現物取引 = 自己資金で売買(借りない)
②信用取引 = 証券会社から借りて売買
③制度信用取引の返済期限 = 6ヶ月
🟡 押さえると安定:売買単位は100株(1単元=100株。原則100株単位で売買する)
よくある間違い
①「株式の受渡しは約定日と同日に終わる」→ ✗ 受渡しは約定日から2営業日後(T+2)。約定した瞬間に株とお金がそろうわけではない。
②「制度信用取引には返済期限がない」→ ✗ 制度信用取引の返済期限は6ヶ月。無期限ではない。
③「現物取引にも返済期限がある」→ ✗ 現物は自己資金で売買して借りないので、返済期限という考え方は出てこない。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(売買単位)
株式の売買単位に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 株式の売買単位は原則として1単元=1株であり、原則1株を1かたまりとして売買する仕組みである
- 株式の売買単位は原則として1単元=10株であり、原則10株を1かたまりとして売買する仕組みである
- 株式の売買単位は原則として1単元=100株であり、原則100株を1かたまりとして売買する仕組み
- 株式の売買単位は原則として1単元=50株であり、原則50株を1かたまりとして売買する仕組みである
解答は 3 だよ。
株式の売買単位は原則1単元=100株で、100株を1かたまりとして売買するんだ。1株でも10株でも50株でもなく、100株が基本だよ。わかりやすく言い換えると「株は100株が1セット」と押さえてね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 1株単位ではなく1単元=100株が原則 |
| 2 | ✗ | 10株単位ではなく1単元=100株が原則 |
| 3 | ✓ | 1単元=100株で原則100株単位が正しい |
| 4 | ✗ | 50株単位ではなく1単元=100株が原則 |
オリジナル問題2(受渡し)
株式の受渡しの仕組みに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 株式の受渡しは約定日から2営業日後(T+2)に行われ、約定日と受渡日はズレる仕組みとして運用される
- 株式の受渡しは約定が成立した当日に株式と代金がそろう即時決済の仕組みとして運用されるものである
- 株式の受渡しは約定日から10営業日後に行われ、約定日と受渡日が大きくズレる仕組みとして運用される
- 株式の受渡しは受渡しという段階がなく、注文を出した時点で取引がすべて完結する仕組みとして運用される
解答は 1 だっ。
株式の受渡しは約定日から2営業日後(T+2)だっ!月曜に約定すれば水曜に受渡し(祝日等がない場合)というリズムだよっ。つまり「成立した日と受け渡される日はズレる」ってことっ。即時決済でも10営業日後でもないっ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 約定日から2営業日後(T+2)で正しい |
| 2 | ✗ | 約定当日の即時決済ではなくT+2 |
| 3 | ✗ | 10営業日後ではなく2営業日後(T+2) |
| 4 | ✗ | 受渡しの段階はあり注文時点で完結しない |
オリジナル問題3(取引種類)
株式の取引種類と制度信用取引の返済期限に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 株式の取引種類は現物取引のみの1種類で、証券会社から資金や株を借りて売買する取引は存在しない
- 株式の信用取引のうち制度信用取引の返済期限はそもそも定められておらず、無期限で保有できるとされる
- 株式の取引種類は信用取引のみの1種類で、自己資金と保有株式だけで売買する取引は存在しないとされる
- 株式の取引種類は現物取引と信用取引の2種類で、制度信用取引の返済期限は6ヶ月と定められている
解答は 4 である。
株式の取引は、自己資金で売買する現物取引と、証券会社から借りて売買する信用取引の2種類。要するに、信用取引のうち証券取引所のルールに基づく制度信用取引の返済期限は6ヶ月と定められている。「現物と信用の2種類/制度信用は6ヶ月」と押さえる。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 現物のみではなく信用取引も存在する2種類 |
| 2 | ✗ | 制度信用取引の返済期限は6ヶ月で無期限ではない |
| 3 | ✗ | 信用のみではなく現物取引も存在する2種類 |
| 4 | ✓ | 現物と信用の2種類・制度信用の返済期限6ヶ月で正しい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 受渡しはT+2 = 約定日から2営業日後に株と代金が受け渡される(月曜に約定→水曜に受渡し)。
- 🔴 制度信用取引の返済期限は6ヶ月 = 取引は現物(自己資金)と信用(借りて売買)の2種類。借りる制度信用には6ヶ月の返済期限。
- 🟡 売買単位は100株 = 1単元=100株。原則100株を1かたまりとして売買する。
次に学ぶ
- PER ── 株価収益率。株を買ったあと、その株価が割安か割高かを測る代表的な指標。
- 債券の利回り ── 株式とは別の収益性のものさし。「株は売買ルール/債券は利回り計算」と対比すると整理しやすい。
- 債券のリスク ── 債券に潜む5つのリスク。株式のリスクとの対比で押さえると混ざらない。
執筆: SikakuQuest編集部