付加年金とは(全体像)
付加年金は、自営業者など(第1号被保険者)が、毎月400円の上乗せ保険料を払うと、老後の年金が少し増えるお得な制度のこと。
会社員(第2号)は厚生年金で年金の2階部分が手厚くなるけれど、自営業者などの第1号にはその2階がない。そこで、少ない負担で老後の備えを厚くできるように用意されたのが付加年金、というイメージ。
押さえるのは、次の2点。
- 対象は第1号被保険者だけ(任意加入している人も含む)。第2号・第3号は使えない。
- 国民年金基金とは同時に使えない(どちらか一方を選ぶ)。
詳しく:この表だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。付加年金の中身は、次の表に全部つまっている。
付加年金のしくみ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 国民年金の第1号被保険者(任意加入者も含む) |
| 対象外 | 第2号被保険者・第3号被保険者 |
| 付加保険料 | 月額400円(通常の国民年金保険料に上乗せ) |
| 上乗せ額 | 200円 × 付加保険料を納めた月数 |
| 加算先・期間 | 老齢基礎年金に終身で加算 |
| 国民年金基金 | 同時には使えない(どちらか一方) |
「元が取れる」のしくみは、数字を並べるとはっきりする。
おおむね2年で元が取れる理由
| 金額 | |
|---|---|
| 1年間に払う付加保険料 | 400円 × 12か月 = 4,800円 |
| 1年間に増える年金 | 200円 × 12か月 = 2,400円 |
| 元が取れるまで | 4,800 ÷ 2,400 = 約2年 |
つまり、納めた付加保険料は受給開始からおおむね2年で回収でき、その後は終身でずっと得が続く——ここがよく問われるポイント。
わかりやすく言い換えると
要するに、数字をリズムで覚えると一気にラクになる。
①払うのは「400円」、増えるのは「200円 × 月数」。つまり半分のペースで一生もらえる、と覚える。
②「400払って200戻る」→ 2年で取り返す、と紐づける。
③使えるのは第1号だけ。会社員(第2号)や扶養される配偶者(第3号)はそもそも対象外。
試験のツボ
🔴 一番出る:対象と金額
①対象 = 第1号被保険者だけ(第2号・第3号はダメ)
②付加保険料 = 月額400円
🔴 次に出る:上乗せ額と期間
①上乗せ = 200円 × 納めた月数
②老齢基礎年金に終身で加算される
🟡 押さえると安定:元と併用
①おおむね2年で納めた付加保険料の元が取れる
②国民年金基金とは同時に使えない(どちらか一方)
よくある間違い
①「付加年金は会社員(第2号)も使える」→ ✗ 使えるのは第1号被保険者だけ。第2号・第3号は対象外。
②「上乗せ額は月数に関係なく一律」→ ✗ 「200円 × 納めた月数」なので、長く納めるほど増える。
③「国民年金基金と必ず両方加入する」→ ✗ 両方は同時に使えない。どちらか一方を選ぶ。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(対象・保険料)
付加年金の対象と保険料に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 付加年金は、厚生年金に入っている第2号被保険者だけが利用できる任意加入の制度である
- 付加年金は、国民年金の第1号被保険者が月額400円の付加保険料を納める任意の制度である
- 付加年金の付加保険料は、毎月4,000円を国民年金保険料とは別に納めることになっている
- 付加年金は、誰でも保険料を一切納めずに自動で年金額に加算される任意の制度となっている
解答は 2 だよ。
わかりやすく言い換えると、付加年金は「第1号被保険者が月400円を上乗せで払う」制度。第2号だけでも、月4,000円でも、保険料なしの自動加算でもないんだ。「第1号・月400円」をセットで押さえてね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 第2号ではなく第1号被保険者が対象 |
| 2 | ✓ | 第1号被保険者が月額400円を納めて利用する |
| 3 | ✗ | 月4,000円ではなく月額400円 |
| 4 | ✗ | 保険料を納めずに自動加算される制度ではない |
オリジナル問題2(上乗せ額・期間)
付加年金の上乗せ額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 付加年金は、加入から5年間だけ加算され、6年目以降はまったく支給されないものとなっている
- 付加年金の上乗せ額は、納めた月数の長短にかかわらず一律で毎月400円に固定されている
- 付加年金の上乗せ額は、老齢厚生年金に対して終身で加算される年金として支給される
- 付加年金の上乗せ額は「200円×納めた月数」で、老齢基礎年金に終身で加算される
解答は 4 だっ。
つまり、上乗せ額は「200円×付加保険料を納めた月数」で、老齢基礎年金に終身で加算されるんだっ。5年だけでも、一律400円でも、老齢厚生年金への上乗せでもないっ。「200円×月数・老齢基礎年金に終身」を押さえておけっ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 5年だけではなく終身で加算される |
| 2 | ✗ | 一律ではなく納めた月数に応じて増える |
| 3 | ✗ | 老齢厚生年金ではなく老齢基礎年金に加算 |
| 4 | ✓ | 200円×納めた月数が老齢基礎年金に終身加算 |
オリジナル問題3(元・国民年金基金との関係)
付加年金の元の取れ方や国民年金基金との関係に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 付加年金は、受給開始後おおむね2年で納めた付加保険料の元が取れるしくみとなっている
- 付加年金は、納めた付加保険料を受給開始後10年たってようやく回収できるしくみである
- 付加年金は、国民年金基金と必ず同時に両方へ加入しなければならないことになっている
- 付加年金は、支払った付加保険料がまったく年金額に反映されないものとなっている
解答は 1 である。
要するに、月400円(年4,800円)を払うと年2,400円ずつ増えるので、おおむね2年で元が取れる。10年でようやくでも、基金と必ず両方加入でも、保険料が反映されないのでもない。国民年金基金とは「どちらか一方」と押さえる。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | おおむね2年で納めた付加保険料の元が取れる |
| 2 | ✗ | 10年ではなくおおむね2年で元が取れる |
| 3 | ✗ | 国民年金基金とは同時に使えない(どちらか一方) |
| 4 | ✗ | 納めた付加保険料は年金額に反映される |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 対象と保険料 = 国民年金の第1号被保険者だけ(第2号・第3号はダメ)。付加保険料は月額400円。
- 🔴 上乗せ額 = 「200円 × 納めた月数」が老齢基礎年金に終身で加算される。
- 🟡 元と併用 = おおむね2年で元が取れる。国民年金基金とは同時に使えない(どちらか一方)。
次に学ぶ
- 国民年金 ── 付加年金を使えるのは、この第1号被保険者だけ。
- 老齢基礎年金 ── 付加年金が終身で上乗せされる先の年金。
- ライフプランニング ── 自営業者などの老後の上乗せを家計設計に組み込む視点。
執筆: SikakuQuest編集部