老齢基礎年金とは(全体像)
老齢基礎年金は、国民年金の保険料を納めた期間などをもとに、原則65歳からもらえる老後の年金のこと。会社員も自営業者も、すべての人に共通する「年金の1階部分(土台)」にあたる。
押さえるのは、次の3つの軸。
- 受給要件 … 受給資格期間が原則10年以上で、原則65歳から。
- 年金額 … 原則40年(480月)の納付で満額、足りなければ納付月数に応じて減る。
- 繰上げ・繰下げ … 受け取り開始を早めると減額、遅らせると増額。
詳しく:この表だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。老齢基礎年金の中身は、次の表に全部つまっている。
老齢基礎年金の3つの軸
| 軸 | 内容 |
|---|---|
| 受給資格期間 | 原則10年以上(保険料納付済期間・免除期間などを合算) |
| 支給開始 | 原則65歳から |
| 年金額 | 原則40年(480月)の納付で満額。足りなければ納付月数に応じて計算 |
| 繰上げ | 65歳より早く受け取ると減額(1か月早めるごとに0.4%減) |
| 繰下げ | 65歳より遅らせて受け取ると増額(1か月遅らせるごとに0.7%増) |
受給資格期間は、保険料を納めた期間(納付済期間)だけでなく、免除を受けた期間なども合算して原則10年以上あればよい。
年金額は、40年(480月)まるまる納めると満額。たとえば30年分しか納めていなければ、その月数の割合だけ少なくなる。満額の具体的な金額は年度ごとに改定されるので、受験する年度の最新額を確認しておくとよい。
繰上げ・繰下げの増減率(繰上げ0.4%/月・繰下げ0.7%/月)は数字で問われることがあるので、そのまま押さえておく。
わかりやすく言い換えると
要するに「保険料を納めた人が、老後にもらえる年金の土台」のこと。
つまり、もらうための条件は「受給資格期間が10年以上あること(免除期間なども合算)」、もらえる額は「40年で満額・足りない分だけ減る」、受け取り時期は「早めると減って・遅らせると増える」——この3点に尽きる。
試験のツボ
🔴 一番出る:受給要件と年金額
①受給資格期間 = 原則10年以上(免除期間なども合算)
②支給開始 = 原則65歳から
③年金額 = 原則40年(480月)で満額・足りなければ納付月数に応じて計算
🔴 次に出る:繰上げ・繰下げ
①繰上げ = 早く受け取ると減額(0.4%/月)
②繰下げ = 遅らせて受け取ると増額(0.7%/月)
🟡 押さえると安定:満額の金額は年度ごとに改定される(具体額は受験年度の最新額を確認する)
よくある間違い
①「受給資格期間は原則25年以上」→ ✗ 昔は25年だったが、今は原則10年以上で受給権が得られる。
②「加入期間にかかわらず一律の額がもらえる」→ ✗ 原則40年で満額。足りなければ納付月数に応じて減る。
③「繰上げても繰下げても額は変わらない」→ ✗ 早めると減額・遅らせると増額。受け取り時期で額が変わる。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(受給要件論点)
老齢基礎年金の受給要件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 老齢基礎年金は受給資格期間が原則として25年以上ある場合にのみ支給される取扱いである
- 老齢基礎年金は受給資格期間にかかわらず誰でも一律に満額が支給される取扱いである
- 老齢基礎年金は受給資格期間が原則10年以上で原則65歳から支給される取扱いである
- 老齢基礎年金は原則として満55歳から支給が開始される制度として運用される取扱いである
解答は 3 だよ。
つまり、老齢基礎年金は受給資格期間が原則10年以上で、原則65歳から支給されるんだ。原則25年でも、誰でも一律でも、55歳からでもないよ。「10年以上・65歳から」と押さえてね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 原則25年以上ではなく原則10年以上である |
| 2 | ✗ | 受給資格期間にかかわらず一律ではない |
| 3 | ✓ | 原則10年以上で原則65歳から支給で正しい |
| 4 | ✗ | 55歳からではなく原則65歳からである |
オリジナル問題2(年金額論点)
老齢基礎年金の年金額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 老齢基礎年金は加入していた期間の長短にかかわらず一律の年金額が支給される取扱いである
- 老齢基礎年金は原則40年の納付で満額となり納付月数に応じて計算される取扱いである
- 老齢基礎年金は20年間の保険料の納付だけで満額になる取扱いとして運用される
- 老齢基礎年金は納付月数が不足していても常に満額が支給される取扱いとして運用される
解答は 2 だっ。
要するに、老齢基礎年金は原則40年(480月)の納付で満額となり、足りなければ納付月数に応じて計算されるんだっ。一律でも、20年で満額でも、不足でも満額でもないっ。「40年で満額・足りなければ月数に応じる」を押さえておけっ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 加入期間の長短にかかわらず一律ではない |
| 2 | ✓ | 原則40年で満額となり納付月数に応じて計算で正しい |
| 3 | ✗ | 20年ではなく原則40年で満額になる |
| 4 | ✗ | 納付月数が不足すれば満額にはならない |
オリジナル問題3(繰上げ繰下げ論点)
老齢基礎年金の繰上げ・繰下げに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 老齢基礎年金は受給開始を繰り上げると減額され繰り下げると増額される取扱いである
- 老齢基礎年金は受給開始を繰り上げても繰り下げても年金額は変わらない取扱いである
- 老齢基礎年金は受給開始を繰り上げると増額され繰り下げると減額される取扱いである
- 老齢基礎年金は受給開始を繰り下げることは一切認められない制度として運用される
解答は 1 である。
つまり、老齢基礎年金は受給開始を繰り上げると減額され、繰り下げると増額される。変わらないわけでも、増減が逆でも、繰下げが認められないわけでもない。受け取り開始の時期で年金額が変わる点を押さえる。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 繰上げで減額・繰下げで増額で正しい |
| 2 | ✗ | 繰上げ・繰下げで年金額は変わる |
| 3 | ✗ | 増額と減額が逆である |
| 4 | ✗ | 繰下げは認められている |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 受給要件 = 受給資格期間は原則10年以上(免除期間なども合算)、支給開始は原則65歳から。
- 🔴 年金額 = 原則40年(480月)の納付で満額、足りなければ納付月数に応じて計算(満額は年度ごとに改定)。
- 🟡 繰上げ・繰下げ = 早く受け取ると減額(0.4%/月)、遅らせて受け取ると増額(0.7%/月)。
次に学ぶ
- 国民年金 ── その保険料の納付が老齢基礎年金につながる。「国民年金=制度全体」「老齢基礎年金=その老齢給付」の関係で押さえる。
- 老齢厚生年金 ── 会社員などが基礎年金に上乗せで受け取る2階部分の老齢給付。1階(基礎)と2階(厚生)の対比で混ざらない。
- 厚生年金 ── 被用者年金の中核。老齢厚生年金を支給するしくみ。
執筆: SikakuQuest編集部