青色申告制度とは?きちんと帳簿をつけることを条件に税金面の特典がもらえる申告のやり方

公開: 更新: カテゴリ: タックスプランニング

30秒で結論

青色申告制度とは(全体像)

青色申告制度は、一定水準の帳簿をきちんとつけることと引き換えに、税金面の特典がもらえる申告のやり方のこと。

使える人は決まっていて、事業所得・不動産所得・山林所得を持つ人だけ。この3つを頭文字で「事不山(じふさん)」と覚える。個人事業主・アパート経営者・山林経営者などが当てはまる。

逆に、給与だけのサラリーマンや、利子・配当だけを受け取る人は対象外。これらは源泉徴収や決まった計算で完結し、帳簿で所得を計算する必要が薄いため。

そして大事なのは、青い用紙で出せば自動でなる、わけではないこと。先に税務署へ申請して承認をもらう「事前承認制」になっている。


詳しく:この表だけ覚えれば戦える

ここが記事の心臓部。青色申告の中身は、次の3つの表につまっている。

対象になる所得・ならない所得

所得の種類
対象(事不山)事業所得・不動産所得・山林所得
対象外給与・退職・利子・配当・譲渡・一時・雑

複数の所得を持つ人(例:事業所得+給与所得)は、事業所得の部分について青色申告を使える。

事前承認と帳簿のルール

項目内容
承認事前承認制(自動では使えない)。承認申請書を税務署長へ提出する
提出期限(原則)その年の3月15日まで
提出期限(新規開業)その年1月16日以後の開業は開業日から2か月以内
みなし承認原則、その年12月31日までに却下の連絡がなければ承認されたものとみなす
帳簿複式簿記(65万・55万控除)または簡易方式(10万控除)。原則7年間保存

青色申告の主な特典(白色にはない/限定的)

特典内容
①青色申告特別控除所得から65万円・55万円・10万円を差し引ける(3段階)
②純損失の繰越控除引ききれない赤字を翌年以後3年間繰り越して黒字と相殺できる
③青色事業専従者給与生計を一にする家族へ払った給与をまるごと経費にできる
④推計課税の禁止帳簿があるので、税務署が「だいたいこのくらい」と推計で課税できない

赤字の繰越は、白色申告だと原則できない。家族への給与も、白色は配偶者86万円・その他親族50万円といった決まった額しか引けない。つまり、どちらも「帳簿をつける手間」と引き換えのメリット、ということ。

わかりやすく言い換えると

要するに、青色申告は「帳簿をきちんとつけた人へのごほうび」と考えるとラク。

承認のしくみは、申請を出して放っておけば、基本は通るイメージ。「ダメです」の連絡(却下)が来なければ自動で承認されたとみなされるから。

特典は3つの効きどころで覚える。

特別控除=所得から最大65万円引けるので、税金のもとが小さくなる

純損失3年繰越=赤字の年があっても、来年〜3年後の黒字とぶつけて差し引ける

家族への給与=家族に手伝ってもらった給料を、まるごと経費にできる


試験のツボ

🔴 一番出る:対象は事不山の3所得だけ

①対象 = 事業所得・不動産所得・山林所得

②対象外 = 給与・退職・利子・配当・譲渡・一時・雑

🔴 次に出る:事前承認制(自動では使えない)

①期限(原則)= その年の3月15日まで

②期限(新規開業)= 開業から2か月以内

③却下の連絡がなければ「みなし承認」

🟡 押さえると安定:主な特典

①特別控除 = 65万・55万・10万の3段階

②純損失 = 翌年以後3年間繰り越せる(白色は原則できない)

③家族への給与 = まるごと経費にできる(白色は86万円などの定額のみ)


よくある間違い

「すべての所得を持つ人が使える」→ ✗  対象は事不山の3所得だけ。給与だけ・利子配当だけの人は対象外。

「申告すれば自動で青色になる」→ ✗  事前承認制。申請書を出して承認をもらう必要がある。

「赤字の3年繰越は白色も同じ」→ ✗  純損失の3年繰越は青色の特典。白色は原則できない。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(対象になる所得)

📝 オリジナル問題 1 対象になる所得

青色申告制度の対象となる所得に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 青色申告制度の対象は給与所得・退職所得・一時所得・雑所得の4区分とされている
  2. 青色申告制度の対象は事業所得・不動産所得・山林所得の3区分とされている
  3. 青色申告制度はすべての所得区分を有する者が一律に利用できるものとされている
  4. 青色申告制度の対象は譲渡所得・配当所得・利子所得の3区分とされている
インスキメ
インスキメ 解答・解説

解答は 2 だよ。

つまり、青色申告を使えるのは事業所得・不動産所得・山林所得の3つ(頭文字で「事不山」)を持つ人だけなんだ。個人事業主・アパート経営者・山林経営者が典型例だよ。1の給与・退職・一時・雑や、4の譲渡・配当・利子は対象外。3のように「すべての所得」が対象になるわけでもないんだ。「対象=事不山の3所得」で押さえてね。

選択肢判定理由
1給与・退職・一時・雑は対象外
2事業・不動産・山林の3区分が対象で正しい
3すべての所得が一律に対象になるわけではない
4譲渡・配当・利子はいずれも対象外

オリジナル問題2(利用するための要件)

📝 オリジナル問題 2 利用するための要件

青色申告の利用要件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 青色申告は所定の申告書を青色の用紙で提出すれば自動的に適用されるものとされている
  2. 青色申告は前年中の所得金額が一定額以下である者に限り利用できるものとされている
  3. 青色申告は確定申告の期限が過ぎた後に承認申請を行えば当年分から利用できるとされる
  4. 青色申告は事前承認制で承認申請書の提出と税務署長の承認を要するものとされている
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 4 である。

要するに青色申告は事前承認制で、承認申請書を税務署長に出して承認を受ける必要がある。提出期限は原則その年の3月15日まで(その年の途中で新しく開業した人は開業から2か月以内)。出したあと、原則その年の12月31日までに却下の連絡がなければ承認されたものとみなされる(みなし承認)。1の「自動適用」は誤りで、青い用紙で出すだけでは使えない。2の所得金額の上限や、3の「期限後の申請で当年分から利用」もない。

選択肢判定理由
1事前承認制で自動適用ではない
2所得金額の上限といった利用制限はない
3期限内(原則3月15日まで)の申請が必要
4事前承認制で申請書の提出と承認を要し正しい

オリジナル問題3(青色申告の特典)

📝 オリジナル問題 3 青色申告の特典

青色申告制度の特典に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 青色申告者は損益通算後の純損失を翌年以後3年間繰り越して控除できるものとされている
  2. 青色申告者は純損失を原則として翌年以後10年間繰り越して控除できるものとされている
  3. 青色申告者の各種特典は白色申告者にも完全に同一の条件で認められるものとされている
  4. 青色申告者は青色事業専従者給与をいっさい必要経費に算入できないものとされている
プランリス
プランリス 解答・解説

解答は 1 だっ。

つまり、青色申告者は引ききれなかった赤字(純損失)を翌年以後3年間繰り越して黒字と相殺できるんだっ!10年ではなく3年が原則だから2は誤りっ。白色申告者は原則この繰越ができないので、特典が「白色にも同一条件」とする3も誤りっ。さらに家族への給与(青色事業専従者給与)はまるごと経費にできるのが特典だから、「算入できない」とする4は逆だっ!特典は特別控除+純損失3年繰越+家族給与の経費算入+推計課税の禁止が代表だよっ。

選択肢判定理由
1純損失を翌年以後3年間繰り越せる青色の特典で正しい
2繰越期間は原則10年ではなく3年
3白色には認められない(または限定的)で同一条件ではない
4家族への給与は経費に算入できる・記述が逆

まとめ

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執筆: SikakuQuest編集部

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