寄附金控除とは(全体像)
国や地方自治体、認定された団体などに寄附をすると、その分の税が軽くなる。これが寄附金控除。寄附先によって、引き方が2つに分かれる。
押さえるのは、所得控除型と税額控除型、そしてふるさと納税のワンストップ特例。どこに寄附したかで控除のしかたが変わり、ふるさと納税には便利な特例がある。ここがFP2級でよく問われる。
詳しく:2つの控除とワンストップ特例
ここが記事の心臓部。まず、2つの控除のタイプ。
寄附金控除の2つのタイプ
| タイプ | 中身 |
|---|---|
| 所得控除型 | 特定寄附金を、所得から引く |
| 税額控除型 | 政党や認定NPO法人などへの寄附を、税額から引く(選べる) |
そして、ふるさと納税のワンストップ特例。
ふるさと納税のワンストップ特例
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 対象 | 寄附先が5自治体以内 |
| メリット | 確定申告がいらない |
整理のコツは、まず所得控除型と税額控除型だと押さえること。特定寄附金は所得から引き、政党や認定NPO法人などへの寄附は税額から引く税額控除を選べる。次にふるさと納税は5自治体以内ならワンストップ。寄附先が5自治体以内なら、ワンストップ特例で確定申告をしなくてよい。
なお、要件は改正で変わることがある。受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておくとよい。
わかりやすく言い換えると
つまり寄附金控除は、「寄附した分だけ税が軽くなり、ふるさと納税には便利な特例があるしくみ」だとイメージするとラク。
要するに、寄附金控除には、所得から引く所得控除型と、税額から引く税額控除型がある。政党や認定NPO法人などへの寄附は、税額控除型を選べる。そして、ふるさと納税は、寄附先が5自治体以内なら、ワンストップ特例で確定申告がいらない(6自治体以上なら確定申告が必要)。
ひっかけは「ふるさと納税は、何自治体に寄附してもワンストップ特例で確定申告がいらない」という思い込み。5自治体以内が条件、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:ふるさと納税は5自治体以内でワンストップ
①寄附先が5自治体以内なら
②ワンストップ特例で確定申告がいらない
🔴 次に出る:2つの控除タイプ
①特定寄附金は所得控除型
②政党や認定NPO法人などは税額控除型を選べる
🟡 押さえると安定:寄附金控除の意味
①寄附した分だけ税が軽くなる
②寄附先で引き方が変わる
よくある間違い
①「ふるさと納税は、何自治体に寄附してもワンストップ特例で確定申告がいらない」→ ✗ ワンストップ特例は、寄附先が5自治体以内のとき。
②「寄附金控除には、所得控除型しかない」→ ✗ 所得控除型のほか、税額控除型もある。
③「寄附金控除は、税とはまったく関係がない」→ ✗ 寄附金控除は、寄附した分だけ税を軽くするしくみ。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(ワンストップ特例)
ふるさと納税のワンストップ特例に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 寄附先が5自治体以内なら、確定申告がいらないワンストップ特例がある
- 何自治体に寄附しても、つねにワンストップ特例が使えるものとされている
- ワンストップ特例は、ふるさと納税とはまったく関係のないものである
- ワンストップ特例を使うと、寄附がいっさいなかったことになるものである
解答は 1 です。
寄附先が5自治体以内なら、確定申告をしなくてよいワンストップ特例が使えるのよ。便利なしくみなのね。
選択肢2は「何自治体でも」、選択肢3は「関係ない」、選択肢4は「なかったことに」で、いずれも誤りなのよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 5自治体以内で確定申告不要で正しい |
| 2 | ✗ | 5自治体以内が条件 |
| 3 | ✗ | ふるさと納税の特例 |
| 4 | ✗ | 寄附は税で軽くなる |
オリジナル問題2(2つの控除タイプ)
寄附金控除のタイプに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 寄附金控除には、所得控除型という考え方がいっさいないものとされている
- 寄附金控除は、税金とはまったく関係のないもののことであるとされている
- 寄附金控除は、寄附がなくても必ず使えるものと決められているものである
- 寄附金控除には、所得から引く所得控除型と税額から引く税額控除型がある
解答は 4 です。
寄附金控除には、所得から引く所得控除型と、税額から引く税額控除型があるのよ。寄附先で選べるのね。
選択肢1は「所得控除型がない」、選択肢2は「関係ない」、選択肢3は「寄附がなくても」で、いずれも誤りなのよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 所得控除型がある |
| 2 | ✗ | 税を軽くするしくみ |
| 3 | ✗ | 寄附をしたときに使う |
| 4 | ✓ | 所得控除型と税額控除型があり正しい |
オリジナル問題3(税額控除型)
寄附金の税額控除型に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 税額控除型は、寄附とはまったく関係のないもののことであるとされている
- 政党や認定NPO法人などへの寄附は、税額控除型のほうを選べるものである
- 税額控除型は、もうけが出たときにだけ使えるものと決められているものである
- 税額控除型は、所得をいっさい使わずに計算するものとされているものである
解答は 2 です。
政党や認定NPO法人などへの寄附は、税額控除型を選べるのよ。税額から直接引けるのね。
選択肢1は「関係ない」、選択肢3は「もうけのとき」、選択肢4は「所得を使わない」で、いずれも誤りなのよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 寄附に関わる控除 |
| 2 | ✓ | 政党などは税額控除型を選べて正しい |
| 3 | ✗ | 寄附をしたときに使う |
| 4 | ✗ | 寄附の額をもとに計算する |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 ふるさと納税は5自治体以内でワンストップ。寄附先が5自治体以内なら、確定申告がいらない。
- 🔴 2つの控除タイプ。特定寄附金は所得控除型、政党や認定NPO法人などは税額控除型を選べる。
- 🟡 寄附金控除の意味。寄附した分だけ税が軽くなり、寄附先で引き方が変わる。
次に学ぶ
- 医療費控除 ── 医療費を引ける控除。寄附金控除とあわせて所得控除を整理できる。
- 所得税の計算の枠組み ── 所得税の計算の流れ。所得控除や税額控除がどこで引かれるかを押さえられる。
執筆: SikakuQuest編集部