介護給付とは(全体像)
介護保険のサービスは、心身の状態に応じて受けられる。状態は認定で判定され、大きく「要支援」と「要介護」に分かれる。
- 要支援1〜2 … まだ自立に近く、悪化を防ぐ支援が中心。使うサービスは予防給付。
- 要介護1〜5 … 日常的に介護が必要な状態。使うサービスは介護給付。
つまり、介護給付=要介護向け/予防給付=要支援向け。同じ介護保険でも、状態によって使う給付の名前が変わる。
詳しく:7段階の認定と上限
ここが記事の心臓部。認定は、軽いほうから重いほうへ7段階に分かれる。
要支援・要介護の7段階
| 区分 | 段階 | 使う給付 |
|---|---|---|
| 要支援 | 1・2 | 予防給付 |
| 要介護 | 1・2・3・4・5 | 介護給付 |
そして大事なのが、使えるサービスの量には上限があること。これを区分支給限度額といい、段階ごとに決まっている。
区分支給限度額(1か月・目安)
| 段階 | 1か月の上限の目安 |
|---|---|
| 要支援1(軽い) | およそ5万円 |
| 要介護5(重い) | およそ36万円 |
整理のコツは2つ。
①要支援は予防給付・要介護は介護給付。状態で給付の種類が変わる。
②サービスは使い放題ではない。段階ごとに区分支給限度額があり、重い段階ほど上限も大きい。
なお、限度額の金額は制度改正で変わることがある。受験する年度の最新の基準もあわせて確認しておくとよい。サービスには訪問介護・通所介護・施設サービスなどがある。
わかりやすく言い換えると
つまり介護保険は、状態に合わせて「使える券の種類と枚数」が決まるしくみだとイメージするとラク。
要するに、軽い人(要支援)は「予防の券」、重い人(要介護)は「介護の券」を使う。そして券には1か月に使える上限があり、重い段階ほど枚数(限度額)が多い。
ここでのひっかけは「サービスは無制限」という思い込み。実際は段階ごとに上限(区分支給限度額)があるので、そこを押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:介護給付と予防給付の区別
①介護給付 = 要介護1〜5が対象
②予防給付 = 要支援1〜2が対象
🔴 次に出る:認定は7段階
①要支援2段階+要介護5段階で合わせて7段階
②重い段階ほど使えるサービスの量も増える
🟡 押さえると安定:上限がある
①区分支給限度額が段階ごとに決まっている
②サービスは無制限ではない
よくある間違い
①「要支援も介護給付を使う」→ ✗ 要支援が使うのは予防給付。介護給付は要介護向け。
②「介護サービスは無制限に使える」→ ✗ 段階ごとに区分支給限度額(上限)が決まっている。
③「認定は要介護の5段階だけ」→ ✗ 要支援2段階を加えて、合わせて7段階。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(介護給付と予防給付)
介護保険の介護給付と予防給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 介護給付は要支援1〜2の人が対象で、要介護の人は予防給付の対象になるものとされている
- 介護給付も予防給付も対象は同じで、呼び名が違うだけで中身に違いはないものとされている
- 介護給付は要介護1〜5の人が対象となり、要支援1〜2の人のほうは予防給付の対象になっている
- 介護給付は年齢だけで決まり、要介護や要支援といった状態とはいっさい関係しないものとされている
解答は 3 だっ。
介護給付は要介護1〜5の人が対象、要支援1〜2の人は予防給付の対象だよっ。状態で給付の種類が変わるんだっ。
選択肢1は対象が逆、選択肢2は「中身に違いはない」が誤り、選択肢4は「状態と関係しない」が誤りだよっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 介護給付は要介護、予防給付は要支援が対象 |
| 2 | ✗ | 対象も中身も異なる |
| 3 | ✓ | 介護給付=要介護、予防給付=要支援で正しい |
| 4 | ✗ | 状態(要介護・要支援)で決まる |
オリジナル問題2(認定の段階)
介護保険の認定の段階に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 認定は要介護の5段階だけで、要支援という区分は介護保険には存在しないものとされている
- 認定は要支援が5段階・要介護が2段階で、合わせて7段階に分かれているものとされている
- 認定は軽い・重いの2段階しかなく、細かい区分は設けられていないものとされている
- 認定は要支援1〜2と要介護1〜5に分かれており、合わせて全部で7段階となっている
解答は 4 だよっ。
認定は要支援1〜2と要介護1〜5に分かれ、合わせて7段階だっ。重い段階ほど使えるサービスの量も増えるよっ。
選択肢1は「要支援がない」、選択肢2は段階数が逆、選択肢3は「2段階だけ」で、いずれも誤りだよっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 要支援も存在する |
| 2 | ✗ | 要支援2段階・要介護5段階が正しい |
| 3 | ✗ | 全部で7段階に分かれる |
| 4 | ✓ | 要支援2+要介護5の7段階で正しい |
オリジナル問題3(サービスの上限)
介護保険のサービスの利用量に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 介護保険のサービスは、段階ごとに上限(区分支給限度額)が決まっており、決して無制限ではない
- 介護保険のサービスは段階にかかわらず使い放題で、利用量に上限はいっさいないものとされている
- 介護保険のサービスの上限は全段階で同じ金額で、要支援でも要介護5でも変わらないものとされる
- 介護保険のサービスは要介護が重いほど上限が小さくなり、使える量が減っていくものとされている
解答は 1 だっ。
介護保険のサービスは、段階ごとに区分支給限度額(上限)が決まっていて、使い放題ではないよっ。重い段階ほど上限も大きいんだっ。
選択肢2は「上限なし」、選択肢3は「全段階で同じ」、選択肢4は「重いほど上限が小さい」で、いずれも誤りだよっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 段階ごとに上限があり無制限ではないで正しい |
| 2 | ✗ | 区分支給限度額という上限がある |
| 3 | ✗ | 段階によって上限は異なる |
| 4 | ✗ | 重い段階ほど上限は大きい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 介護給付=要介護1〜5・予防給付=要支援1〜2。状態で給付の種類が変わる。
- 🔴 認定は7段階。要支援2段階+要介護5段階。重いほど使える量も増える。
- 🟡 上限がある。区分支給限度額が段階ごとに決まっており、無制限ではない。
次に学ぶ
- 介護保険 ── FP3級で学ぶ介護保険の土台。加入や自己負担などの基本をおさらいすると、給付の中身がより整理できる。
- 健康保険の被扶養者 ── 医療保険の入口にあたる被扶養者のしくみ。社会保険の全体像の中で介護保険の位置づけが見える。
執筆: SikakuQuest編集部