電子取引データの保存義務とは?2つの要件と猶予措置

公開: 更新: カテゴリ: 法改正時事

30秒で結論

電子取引データの保存とは(全体像)

ネットやメールでやりとりした請求書・領収書(PDFなど)を「電子取引」という。これらのデータは、2024年1月から、電子データのまま保存することが義務になった。紙に印刷して保存するだけでは原則として認められない。

押さえるのは2つの要件。

つまり、電子のまま・改ざんできない形で・探せる形で残す、というのが全体像。


詳しく:2つの要件と猶予措置を押さえる

ここが記事の心臓部。電子取引保存で問われるのは、真実性・可視性の2要件と、猶予措置

電子取引データ保存の要件(2024年1月から)

項目内容
保存の原則電子取引データは電子のまま保存(紙保存だけは不可)
真実性タイムスタンプ・訂正削除の履歴・事務処理規程など
可視性日付・金額・取引先で検索できる・画面で見られる
猶予措置相当の理由+データ提示で保存時の要件は不要(年限なし)

まず真実性。データが後から書き換えられないようにする。タイムスタンプを付ける、訂正・削除の履歴が残るシステムを使う、または事務処理規程を定めて運用する、のいずれか。

次に可視性。必要なときに取り出せるよう、日付・金額・取引先で検索できるようにし、画面や書面で見られるようにする。

そして猶予措置。相当の理由があり、税務調査などで電子データのダウンロードや出力書面の提示に応じられる場合は、検索などの保存時の要件が不要になる(年限の定めはない)。

なお、要件の細部は改正で動くことがあるので、受験する年度の最新の内容を確認しておくと安心材料になる。

わかりやすく言い換えると

むずかしく考えず、こうイメージするとラク。

要するに、電子取引のデータは「紙に印刷して終わりではなく、電子のまま残す」のがルール。つまり、PDFの請求書を印刷して捨てる、はダメ。

残すときは「書き換えられない(真実性)・探せる(可視性)」の2点。ただし、事情があってデータを見せられるなら、要件はゆるめてもらえる(猶予措置)、と押さえる。


試験のツボ

🔴 一番出る:電子のまま保存が義務

①2024年1月から電子取引データの保存が完全義務化

②紙に印刷して保存するだけでは原則認められない

🔴 次に出る:2つの要件

①真実性(タイムスタンプ・訂正削除履歴・規程など)

②可視性(日付・金額・取引先で検索できること)

🟡 押さえると安定:猶予措置

相当の理由があり、税務調査でデータを提示できれば保存時の要件は不要。


よくある間違い

「電子取引データも紙に印刷して保存すればよい」→ ✗  原則として電子データのまま保存する。

「保存に検索などの要件はない」→ ✗  真実性と可視性(検索など)の確保が必要。

「猶予措置を受けるには事前に申請が必要」→ ✗  相当の理由とデータ提示があれば、事前申請は不要。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(電子のまま保存)

📝 オリジナル問題 1 電子取引データの保存義務

電子取引データの保存に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 電子取引のデータは、紙に印刷して保存すれば電子データを残す必要はまったくないとされている
  2. 電子取引のデータ保存は任意のままで、2024年以降も義務化されてはいないとされている
  3. 電子取引のデータは、受け取った側だけが保存すればよく、送った側は保存不要とされている
  4. 電子取引のデータは2024年1月から、原則として電子データのままで保存する義務になった
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 4 である。

電子取引のデータは、2024年1月から原則として電子データのまま保存することが義務になった。紙に印刷して保存するだけでは原則認められない。

選択肢1の「紙に印刷すればよい」は誤りで、電子のまま保存する。選択肢2の「義務化されていない」も誤り。選択肢3の「受け取った側だけ」も誤りで、保存義務は受け取った側にかかる電子取引データ全般が対象である。

選択肢判定理由
1電子データのまま保存する
22024年1月から義務化された
3受け取った電子取引データが対象
42024年1月から電子のまま保存が義務

オリジナル問題2(2つの要件)

📝 オリジナル問題 2 保存の2要件

電子取引データの保存要件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 電子取引の保存に必要なのは可視性だけで、本来は真実性を確保する必要はまったくないとされる
  2. 電子取引の保存には、真実性(タイムスタンプ等)と可視性(検索など)の確保が必要になる
  3. 電子取引の保存に必要なのは真実性だけで、検索できるようにする必要はないとされる
  4. 電子取引の保存には特別な要件はなく、どんな形で残しても認められるとされている
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 2 である。

電子取引データの保存には、真実性(タイムスタンプや訂正・削除履歴など)と、可視性(日付・金額・取引先で検索できること)の確保が必要である。

選択肢1の「可視性だけ」、選択肢3の「真実性だけ」は誤りで、どちらも必要。選択肢4の「特別な要件はない」も誤りで、2つの要件がある。

選択肢判定理由
1真実性も必要
2真実性と可視性の両方が必要
3可視性(検索など)も必要
42つの要件がある

オリジナル問題3(猶予措置)

📝 オリジナル問題 3 猶予措置

電子取引データ保存の猶予措置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 2024年以降は猶予措置がいっさいなくなり、要件を満たさないと必ず罰せられるとされている
  2. 猶予措置は1年だけの期間限定で、2024年中に終了することが決まっているものとされている
  3. 相当の理由があり、税務調査で電子データなどを提示できれば、保存時の要件は不要になる
  4. 猶予措置を受けるには、事前に税務署へ申請して許可を得る必要があるものとされている
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 3 である。

相当の理由があり、税務調査で電子データのダウンロードや出力書面の提示に応じられる場合は、保存時の要件は不要になる(年限の定めはない)。

選択肢1の「猶予措置がなくなった」は誤りで、猶予措置がある。選択肢2の「1年限定」も誤りで、年限の定めはない。選択肢4の「事前申請が必要」も誤りで、事前の申請は不要である。

選択肢判定理由
1猶予措置がある
2年限の定めはない
3相当の理由+データ提示で要件不要
4事前の申請は不要

まとめ

押さえどころ

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執筆: SikakuQuest編集部

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