資格取得・喪失とは(全体像)
国民年金は全国民を対象とするため、いつ被保険者になり、いつ外れるかを明確に定める必要がある。取得事由・喪失事由と、変動を記録につなぐ届出がセットになっている。
押さえるのは2点。
- ⭐取得は20歳等・喪失は60歳や死亡等 … 20歳到達や就職などで取得し、60歳到達・海外移住(第1号)・死亡などで喪失する。死亡で資格が遺族に引き継がれることはない(一身専属)。
- 届出は14日以内・届出先は種別で異なる … 種別変更は14日以内に届け出る。第1号は市区町村、第2号・第3号は事業主等を経由する。
⭐一番の引っかけは「25歳で取得」「死亡で遺族に承継」「届出先は全て市区町村」。取得は20歳、死亡で喪失(承継なし)、届出先は種別で異なる。
詳しく:取得・喪失・届出を表でつかむ
ここが心臓部。「いつ入り・いつ外れ・どう届け出るか」は次の表に全部つまっている。
取得事由と喪失事由
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 取得(20歳等) | 20歳到達/日本国内に住所を有するに至ったとき/厚生年金保険の被保険者となったとき(第2号)/第2号に生計を維持される配偶者となったとき(第3号)等 |
| 喪失(60歳等) | 60歳到達/日本国内に住所を有しないこととなったとき(第1号)/死亡したとき/第2号が厚年の被保険者でなくなったとき等 |
| 死亡の扱い | 資格は一身専属で、死亡により当然に喪失(遺族に承継されない) |
届出と届出先
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 届出期限 | 種別変更等は原則として変更があった日から14日以内 |
| 第1号の届出先 | 市区町村(住所地の市町村長等) |
| 第2号・第3号 | 事業主等を経由して届け出る |
| 注意 | 自動処理ではない。届出を怠ると保険料の未納期間が生じる等の不利益 |
押さえどころは、①取得は20歳到達・国内居住・厚年被保険者やその被扶養配偶者等、②喪失は60歳到達・海外移住(第1号)・死亡等(死亡で承継されない)、③届出は原則14日以内・届出先は第1号は市区町村/第2号第3号は事業主等経由、の3つ。
わかりやすく言い換えると
要するに「国民年金にいつ入り、いつ外れ、区分が変わったらどう届け出るか」。20歳になったり日本に住み始めたり、会社員やその扶養配偶者になったりした時に入る。60歳になったり、日本に住まなくなったり(第1号)、亡くなったりすると外れる。
つまり、引っかけられやすいのは2つ。1つ目は「死亡しても資格は遺族に引き継がれる」と思い込むこと。実際は一身専属で、死亡により当然に喪失(承継されない)。2つ目は「届出先は全て市区町村」と思い込むこと。実際は第1号は市区町村、第2号・第3号は事業主等を経由する。
試験のツボ
🔴 一番出る:取得事由と喪失事由
①取得=20歳到達・国内居住開始・厚年被保険者やその被扶養配偶者となったこと等
②喪失=60歳到達・海外移住(第1号)・死亡・第2号の資格喪失等(死亡で遺族に承継されない)
🔴 次に出る:届出は原則14日以内
①種別変更等は原則として変更があった日から14日以内に届け出る
②自動処理ではない(届出を怠ると保険料の未納期間が生じる等の不利益)
🟡 押さえると安定:届出先は種別で異なる
①第1号は市区町村(住所地の市町村長等)
②第2号・第3号は事業主等を経由(全て市区町村ではない)
よくある間違い
①「国民年金の資格は20歳ではなく25歳に達したときに取得する」→ ✗ 国民年金の被保険者資格は20歳に達したとき等に取得する(25歳ではない)。
②「種別変更は本人の届出を要せず行政が自動的に処理する」→ ✗ 種別変更等は原則14日以内に届け出る必要がある。届出を怠ると保険料の未納期間が生じる等の不利益がある。
③「国民年金の届出先は種別を問わず全て市区町村である」→ ✗ 届出先は種別で分かれる。第1号は市区町村、第2号・第3号は事業主等を経由する。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(取得・喪失事由)
国民年金の資格取得・喪失に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 国民年金の被保険者資格は、本人が任意に取得し任意に喪失する選択制の仕組みとされているものである
- 国民年金の資格は、20歳到達では取得せず、25歳に達して初めて取得するものとされているものである
- 国民年金の被保険者資格は、死亡しても喪失せず、遺族へそのまま承継されるものとされているものである
- 国民年金の資格は、20歳到達等で取得し、60歳到達や死亡等で喪失するのが原則であるとされている
解答は 4 だよ。
国民年金の資格は、20歳到達等で取得し、60歳到達や死亡等で喪失するのが原則なんだ。
選択肢1の「任意の選択制」、選択肢2の「25歳で取得」、選択肢3の「死亡で承継」は、いずれも誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 法定の事由で得喪し本人の任意ではない |
| 2 | ✗ | 25歳ではなく20歳到達等で取得する |
| 3 | ✗ | 死亡で当然に喪失し遺族に承継されない |
| 4 | ✓ | 20歳取得・60歳や死亡等で喪失で正しい |
オリジナル問題2(届出期限)
国民年金の種別変更の届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 種別変更の届出は、原則として変更があった日から14日以内に行うものとされているものである
- 種別変更の届出は、原則として変更があった日から60日以内に行えばよいものとされているものである
- 種別変更は、本人の届出を要せず、行政側が自動的に処理する取扱いとされているものである
- 種別変更の届出は、変更があった年度の末日までに行えば足りるものとされているものである
解答は 1 だっ。
種別変更の届出は、原則として変更があった日から14日以内に行うんだっ。
選択肢2の「60日以内」、選択肢3の「自動処理」、選択肢4の「年度末まで」は、いずれも誤りだっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 原則14日以内に届け出るで正しい |
| 2 | ✗ | 60日以内ではなく14日以内である |
| 3 | ✗ | 自動処理ではなく届出を要する |
| 4 | ✗ | 年度末ではなく14日以内である |
オリジナル問題3(届出先)
国民年金の届出先に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 国民年金の届出先は、被保険者の種別を問わず、すべて市区町村に統一されているものとされている
- 国民年金の届出先は、被保険者の種別を問わず、すべて年金事務所に限られるものとされているものである
- 第1号は市区町村へ、第2号・第3号は事業主等を経由して届け出るのが原則であるものとされている
- 第1号被保険者の種別変更の届出先は、勤務先の事業主に限られているものとされているものである
解答は 3 である。
届出先は種別で分かれ、第1号は市区町村へ、第2号・第3号は事業主等を経由して届け出る。
選択肢1の「全て市区町村」、選択肢2の「全て年金事務所」、選択肢4の「第1号は事業主」は、いずれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 届出先は種別で異なり統一されていない |
| 2 | ✗ | 全て年金事務所に限られるものではない |
| 3 | ✓ | 第1号は市区町村・第2号第3号は事業主等経由で正しい |
| 4 | ✗ | 第1号の届出先は市区町村である |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 取得事由 = 20歳到達・日本国内に住所を有するに至ったこと・厚生年金保険の被保険者やその被扶養配偶者となったこと等で取得。
- 🔴 喪失事由 = 60歳到達・日本国内に住所を有しないこととなったこと(第1号)・死亡・第2号の資格喪失等で喪失(死亡で遺族に承継されない)。
- 🟡 届出と届出先 = 種別変更等は原則14日以内に届出。第1号は市区町村、第2号・第3号は事業主等を経由。
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執筆: SikakuQuest編集部