国民年金基金連合会とは(全体像)
国民年金基金連合会は、国民年金基金を会員として束ねる連合組織のこと。個々の基金とは別の機関で、基金の上位にある「親組織」だとイメージするとわかりやすい。
押さえるのは、連合会の役割が大きく2つあること。
- 中途脱退者の管理 … 基金を途中でやめた人の年金原資を引き継いで、管理し将来の年金を支払う。
- iDeCoの運営 … 個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営主体でもある。
この2つを担うので、連合会の事業は「基金事業」と「確定拠出年金事業」の二本柱になる。
詳しく:この表だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。連合会のはたらきは、次の表に全部つまっている。
国民年金基金連合会のはたらき
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 性格 | 国民年金基金を会員とする連合組織(基金とは別の機関) |
| 中途脱退者 | 基金をやめた人の年金原資を引き継ぎ、管理・給付する |
| iDeCo | 個人型確定拠出年金の運営主体(実施者) |
| 事業 | 基金事業+確定拠出年金事業の二本柱 |
| 2019年以降 | 基金の全国一本化で、基金を束ねる役割は縮小 |
大事なのは3点。
まず、連合会は基金そのものではない。個々の基金が加入員に年金を支払うのに対し、連合会は基金を束ねる上位の連合組織である。ここを取り違える出題が中心になる。
次に、基金を中途脱退しても、積み立てた年金原資は消えない。その原資は連合会へ移されて連合会が引き継ぎ、将来の年金として支払う。たとえば加入員が第2号被保険者になって基金の資格を失っても、それまでの原資は連合会が守る。
そして、連合会はiDeCoの運営主体でもある。iDeCoの掛金は連合会へ払い込まれ、加入者が自分で運営管理機関を選んで運用する。だから連合会は基金だけの組織ではなく、二本柱で動いている。
わかりやすく言い換えると
要するに、こう覚えるとラク。
連合会は、たくさんの国民年金基金をまとめる「親組織」。やってあげることは2つ。
①基金を途中でやめた人の積み立てたお金を預かって守る(移して、管理して、将来払う)。
②iDeCoの運営役もやる。
つまり、基金をやめても困らないように受け止めて、おまけにiDeCoの運営まで引き受ける組織、というイメージで十分。
試験のツボ
🔴 一番出る:連合会は基金を束ねる「別組織」
①国民年金基金を会員とする連合組織
②個々の基金とは別の機関(基金そのものではない)
🔴 次に出る:中途脱退者の年金原資は連合会が管理・給付
①やめても原資は消えない
②連合会へ移して、連合会が引き継ぎ管理し将来の年金を支払う
🟡 押さえると安定:連合会はiDeCoの運営主体
①個人型確定拠出年金の運営主体(実施者)
②だから基金事業+確定拠出年金事業の二本柱
よくある間違い
①「連合会は国民年金基金そのものだ」→ ✗ 連合会は基金を会員として束ねる上位の連合組織。個々の基金とは別の機関。
②「基金を中途脱退すると積み立てた原資は消える」→ ✗ 原資は連合会へ移されて、連合会が管理し将来の年金を支払う。
③「連合会は確定拠出年金とは無関係で基金だけを扱う」→ ✗ 連合会はiDeCoの運営主体でもあり、基金事業と確定拠出年金事業の二本柱。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(連合会の性格)
国民年金基金連合会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 国民年金基金連合会は国民年金基金そのものであり、個々の基金と全く同一の機関である
- 国民年金基金連合会は厚生年金基金を会員として束ねる組織であり、国民年金とは無関係である
- 国民年金基金連合会は国民年金基金を会員とする連合組織で、共同事業などを担う機関である
- 国民年金基金連合会は第2号被保険者の厚生年金保険料を徴収し管理する取扱いの機関である
解答は 3 だよ。
連合会は、国民年金基金を会員として束ねる連合組織。個々の基金とは別の機関で、基金の上位にある「親組織」なんだ。
選択肢1の「基金そのもの」は誤りで別の機関。選択肢2は「厚生年金基金」が誤りで、束ねるのは国民年金基金だよ。選択肢4のように厚生年金保険料を徴収する機関でもないんだ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 基金そのものではなく別組織 |
| 2 | ✗ | 束ねるのは国民年金基金 |
| 3 | ✓ | 基金を会員とする連合組織で正しい |
| 4 | ✗ | 厚生年金保険料を徴収する機関ではない |
オリジナル問題2(中途脱退者の扱い)
国民年金基金の中途脱退者の扱いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 中途脱退者の年金原資はその時点で全額が消滅し、将来の給付は一切行われない取扱いである
- 中途脱退者の年金原資は連合会へ移され、連合会が引き継いで管理し将来の年金を支給する
- 中途脱退者の年金原資は脱退した時点で本人へ全額が即時に現金で払い戻される取扱いである
- 中途脱退者の年金原資は国が直接管理し、連合会は一切関与しないものとされている
解答は 2 だっ。
基金を途中でやめても、積み立てた原資は消えないっ。その原資は連合会へ移されて、連合会が引き継いで管理し将来の年金を支払うんだっ。
選択肢1の「消滅」、選択肢3の「即時に現金で払い戻し」はどちらも誤りだっ。選択肢4のように国が直接管理するのでもなく、連合会が管理するよっ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 原資は消滅しない |
| 2 | ✓ | 連合会へ移し連合会が管理・給付で正しい |
| 3 | ✗ | 即時の現金払戻しではない |
| 4 | ✗ | 国でなく連合会が管理する |
オリジナル問題3(連合会とiDeCo)
国民年金基金連合会とiDeCoに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 連合会は個人型確定拠出年金の運営主体でもあり、基金事業との二本柱を担う機関である
- 連合会は基金だけを扱い、個人型確定拠出年金とは一切関係しない取扱いの機関である
- 連合会は確定給付企業年金の実施主体であり、個人型確定拠出年金には関与しない機関である
- 連合会は2019年の一本化で廃止され、現在はいかなる事業も行っていないものとされている
解答は 1 である。
連合会は、個人型確定拠出年金(iDeCo)の運営主体でもある。だから事業は基金事業と確定拠出年金事業の二本柱になるのである。
選択肢2の「iDeCoと一切関係しない」、選択肢3の「確定給付企業年金の実施主体」はいずれも誤りである。選択肢4のように廃止されたわけではなく、現在も中途脱退者の管理とiDeCo運営を担っているのである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | iDeCoの運営主体で二本柱で正しい |
| 2 | ✗ | iDeCoの運営主体である |
| 3 | ✗ | 個人型に関与する |
| 4 | ✗ | 廃止されていない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 連合会は別組織 = 国民年金基金を会員として束ねる連合組織で、基金そのものではない。
- 🔴 中途脱退者の原資 = 連合会へ移され、連合会が引き継いで管理し将来の年金を支給する(消えない)。
- 🟡 iDeCoの運営主体 = 連合会は個人型確定拠出年金の運営主体でもあり、基金事業との二本柱。2019年の全国一本化以降は基金を束ねる役割が縮小。
次に学ぶ
- 国民年金基金 ── 連合会が束ねる「本体」。第1号被保険者が上乗せ年金を準備する制度そのもの。
- 付加保険料 ── 基金とは選べない関係にある、第1号のもう1つの上乗せ。
- 確定拠出年金法 ── 連合会が運営するiDeCoの土台になるルール。
執筆: SikakuQuest編集部