サプライチェーン攻撃(XZ・SBOM)とは?事例と対策

公開: 更新: カテゴリ: セキュリティ系

30秒で結論

サプライチェーン攻撃とは(全体像)

正面の守りが固い相手には、攻撃者は遠回りを考える。そこで狙われるのが、取引先・委託先・使っているソフト部品(OSS)・ハードウェアといった「供給網」だ。ここの弱いところを突いて、間接的に標的へ届かせる——これがサプライチェーン攻撃。

特に今のソフトは、他人が作った部品(OSS)を大量に組み合わせて作られている。だから、ある部品に悪意のコードが仕込まれると、それを使う全員に一気に被害が広がってしまう。

押さえるのは、間接攻撃という性質代表事例、そして対策(SBOMなど)だ。


詳しく:事例と対策を押さえる

ここが心臓部。まず代表的な事例を整理する(名前と「何が起きたか」をつかめば十分)。

サプライチェーン攻撃の代表事例

事例何が起きたか
SolarWinds(2020)製品の更新に悪意コードが仕込まれ、多数の組織に影響
XZ Utils(2024)Linuxの圧縮ライブラリに悪意コードが挿入(発見され寸前で阻止)
Log4Shell(2021)Apache Log4jの脆弱性で広範囲に影響
npm/PyPIの侵害似た名前の偽部品を紛れ込ませる(タイポスクワッティング)

そして、対策の中心がSBOM

サプライチェーン攻撃のおもな対策

対策内容
SBOM(部品表)ソフトが何の部品を使っているかを一覧化し、透明性を確保する
依存の管理・更新使っている部品を把握し、古い部品を更新する(Dependabotなど)
OSSも過信しないOSSにも侵害事例があるため、出どころや更新を確認する

言葉を噛み砕いておく。

わかりやすく言い換えると

つまり、サプライチェーン攻撃は「城の出入り業者にまぎれて侵入する」攻撃にたとえるとスッと入る。

正面の門が固ければ、攻撃者は出入りの業者や、運び込む材料にまぎれて入ろうとする。料理でいえば、自分の厨房がどんなに清潔でも、仕入れた食材(部品)に毒が入っていたら被害が出てしまう。

現代のソフトは、他人が作った部品(OSS)の寄せ集めでできている。だから、自分のコードだけでなく使っている部品まで含めて管理することが大事。その土台になるのがSBOM(部品表)で、「何を使っているか」を見える化しておけば、問題の部品が見つかったときにすぐ手を打てる、というわけだ。


試験のツボ

🔴 一番出る:間接攻撃という性質

①標的を直接ではなく、取引先や部品(OSS)を経由する

②自社コードだけでなく、使っている依存部品も対策の対象

🔴 次に出る:代表事例

①SolarWinds(2020)・XZ Utils(2024)・Log4Shell(2021)

②似た名前の偽部品を紛れ込ませるタイポスクワッティング

🟡 押さえると安定:対策の柱はSBOM(ソフトの部品表)。OSSも過信しない


よくある間違い

「自社のコードだけ守ればサプライチェーン攻撃は防げる」→ ✗  取引先や使っている部品を経由する攻撃なので、依存部品も含めて対策する。

「OSSはみんなが見ているから安全で、侵害されることはない」→ ✗  XZ Utilsのように侵害された事例がある。出どころや更新を確認する。

「SBOMは通信を暗号化するしくみだ」→ ✗  SBOMはソフトの部品表(何を使っているかの一覧)。暗号化とは別もの。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(サプライチェーン攻撃とは)

📝 オリジナル問題 1 サプライチェーン攻撃とは

サプライチェーン攻撃に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. サプライチェーン攻撃は商品の配送日を早めるための物流の手法で、セキュリティとはいっさい関係しないとされている
  2. サプライチェーン攻撃は通信を暗号化する技術のことで、取引先や部品とはまったく無関係とされているのだ
  3. サプライチェーン攻撃は社員の勤務時間を集計する人事のしくみで、攻撃とは関係しないとされているものだ
  4. サプライチェーン攻撃は取引先や使っている部品(OSS)など供給網を経由して標的に届く間接的な攻撃である
ピーエムロボ
ピーエムロボ 解答・解説

解答は 4 である。

サプライチェーン攻撃は、標的を直接ではなく、取引先や使っている部品(OSS)など供給網を経由して届く間接的な攻撃。正面が固い相手への遠回りの手口だ。

選択肢1の物流の手法、選択肢2の暗号化、選択肢3の勤務時間の集計は、いずれも誤りだ。

選択肢判定理由
1物流の手法ではない
2暗号化技術ではない
3勤務時間の集計とは無関係
4供給網を経由する間接攻撃で正しい

オリジナル問題2(対策の考え方)

📝 オリジナル問題 2 対策の考え方

サプライチェーン攻撃の対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 自社のコードだけでなく、使っている依存部品も含めて管理し、SBOMで何を使っているか見える化する
  2. 自社のコードさえ守れば十分で、使っている部品やOSSはいっさい確認する必要はないとされているのだ
  3. 対策は通信の速度を上げることだけで、依存部品や供給網を管理する必要はないとされているものである
  4. 対策は画面の文字を大きくすることだけで、ソフトの部品とはまったく関係がないとされているのが実情だ
ピーエムロボ
ピーエムロボ 解答・解説

解答は 1 だ。

対策は、自社のコードだけでなく使っている依存部品も含めて管理し、SBOM(部品表)で何を使っているか見える化するのが基本。供給網全体を見る視点が大事だ。

選択肢2は「自社コードだけで十分」が誤り。選択肢3の「速度を上げるだけ」、選択肢4の「文字を大きくする」も誤りだ。

選択肢判定理由
1依存部品も管理しSBOMで見える化で正しい
2自社コードだけでは不十分
3速度の話ではない
4文字の大きさとは無関係

オリジナル問題3(事例とOSS)

📝 オリジナル問題 3 事例とOSSの注意

サプライチェーン攻撃の事例やOSSに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. OSSはみんなが見ているため絶対に侵害されず、XZ Utilsのような事例はけっして起きないとされているのが実情だ
  2. サプライチェーン攻撃の事例は過去に1件もなく、心配する必要はまったくないとされているものなのである
  3. SolarWindsやXZ Utilsは代表例で、OSSにも侵害があり得るため出どころや更新の確認が大切である
  4. サプライチェーン攻撃はソフトとはまったく無関係で、紙の書類の配送だけで起きる問題であるとされているのだ
ピーエムロボ
ピーエムロボ 解答・解説

解答は 3 だ。

SolarWindsやXZ Utilsは代表的な事例で、OSSにも侵害があり得る。だから出どころや更新の確認が大切になる。

選択肢1は「OSSは絶対に侵害されない」が誤り。選択肢2は「事例が1件もない」が誤り。選択肢4は「紙の書類の配送だけ」が誤りだ。

選択肢判定理由
1OSSも侵害され得る(XZ等)
2事例は複数ある
3代表事例・OSSの確認が大切で正しい
4紙の書類の配送の話ではない

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る