PRINCE2とは(全体像)
PRINCE2は、イギリス政府が起源(1989年)のプロジェクト管理の方法論。「プロジェクトをこう進めるとうまくいく」というやり方を体系立てたもので、ヨーロッパを中心に広く普及している。
プロジェクト管理の世界的な標準には、もう一つPMBOK(アメリカ発)がある。PRINCE2とPMBOKは、「2大プロジェクト管理標準」と呼ばれる代表的な存在。
ここで注意。PRINCE2とPMBOKは別の手法。どちらもプロジェクト管理の標準だが、生まれた国も中身の組み立て方も違う。PRINCE2はプロセス(手順)を重視し、PMBOKはより知識・原則を体系化する傾向がある。両者は対立するものではなく、補い合う(補完的な)関係。「PRINCE2=PMBOK」と思うのは誤り。
詳しく:3×7の構成と最新版
ここが心臓部。まずPRINCE2の構成「3×7」を表で押さえる。
PRINCE2の構成(3×7)
| 区分 | 中身(7つずつ) |
|---|---|
| 7原則 | 進め方の基本ルール(継続的な事業正当性・テーラリングなど) |
| 7テーマ | 注目する観点(ビジネスケース・品質・リスク・進捗など) |
| 7プロセス | 進める手順(起動・開始・段階管理・終了など) |
PRINCE2は、「7原則・7テーマ・7プロセス」という、7が3セットの構成でできている。細かい中身を丸暗記しなくても、「原則・テーマ・プロセスが7つずつ」という形を押さえるとよい。
- 7原則 … 守るべき基本ルール。
- 7テーマ … プロジェクトで注目する観点。
- 7プロセス … 起動から終了までの手順。
PMBOKと比べると、PRINCE2は手順(プロセス)を重視しているのが特徴。
そして、最新版にも注意。
PRINCE2は今も更新されている
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最新版 | PRINCE2 7(2023年)が現行 |
| アジャイル対応 | PRINCE2 Agileという統合版もある |
PRINCE2は古くて使われていない、というわけではない。今も更新が続いていて、PRINCE2 7(2023年)が現行。アジャイルと組み合わせたPRINCE2 Agileもある。「PRINCE2は古い手法」と思うのは誤り。
わかりやすく言い換えると
要するに、PRINCE2は「イギリス流のプロジェクト管理マニュアル」だとイメージするとラク。
つまり、プロジェクト管理の世界標準にはイギリス流(PRINCE2)とアメリカ流(PMBOK)の2つがあり、どちらかが正解というより、別々の流儀で補い合う。PRINCE2はとくに「手順(プロセス)」を大事にする流儀。
そして覚えどころは、構成が「7・7・7」の3セットで、今も更新が続いていること。「古い」と決めつけないのが大事、というわけ。
試験のツボ
🔴 一番出る:PRINCE2は英国発でPMBOKと並ぶ標準
①PRINCE2=イギリス発のプロジェクト管理の方法論
②PMBOK(アメリカ発)と並ぶ2大プロジェクト管理標準
🔴 次に出る:PRINCE2とPMBOKは別の手法
①どちらもPM標準だが、生まれた国も組み立ても違う
②対立でなく補完的。「PRINCE2=PMBOK」は誤り
🟡 押さえると安定:3×7の構成と最新版
構成は7原則・7テーマ・7プロセス(3×7)。今も更新が続き、PRINCE2 7(2023年)が現行。
よくある間違い
①「PRINCE2とPMBOKはまったく同じものだ」→ ✗ どちらもPM標準だが別の手法。補い合う(補完的な)関係。
②「PRINCE2は古い手法で、もう更新されていない」→ ✗ 今も更新が続いていて、PRINCE2 7(2023年)が現行。
③「PRINCE2の構成は原則だけで、テーマやプロセスはない」→ ✗ 7原則・7テーマ・7プロセスの3×7で構成される。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(PRINCE2とは)
PRINCE2に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- PRINCE2はパソコンの電源を管理する装置の名前で、プロジェクト管理とは無関係なものとされる
- PRINCE2は社員の出社時刻を記録する勤怠管理のしくみのことを指すものとされているものである
- PRINCE2はイギリス発のプロジェクト管理の方法論で、PMBOKと並ぶ2大PM標準のひとつだ
- PRINCE2は紙の書類だけで業務を行う方式のことで、プロジェクト管理とは無関係なものとされる
解答は 3 だ、わが子よ。
PRINCE2は、イギリス発のプロジェクト管理の方法論で、PMBOK(アメリカ発)と並ぶ2大プロジェクト管理標準の一つである。
選択肢1は「電源を管理する装置」が誤り、選択肢2は「勤怠管理」が誤り、選択肢4は「紙の書類だけ」が誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 電源を管理する装置ではない |
| 2 | ✗ | 勤怠管理のしくみではない |
| 3 | ✓ | 英国発のPM方法論でPMBOKと並ぶ標準で正しい |
| 4 | ✗ | 紙の書類だけの方式ではない |
オリジナル問題2(PMBOKとの関係)
PRINCE2とPMBOKの関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- PRINCE2とPMBOKはどちらもPM標準だが、生まれた国も組み立ても違う別個の手法で補完的だ
- PRINCE2とPMBOKはまったく同じもので、内容にも生まれた国にも違いはないものとされている
- PRINCE2は音楽配信サービスの名前で、PMBOKとはまったく関係がないものとされているものだ
- PRINCE2はPMBOKに含まれる一つの章の名前で、独立した手法ではないものとされているものだ
解答は 1 だ。
PRINCE2とPMBOKは、どちらもプロジェクト管理の標準だが、生まれた国も組み立ても違う別の手法で、補い合う(補完的な)関係である。「PRINCE2=PMBOK」と思うのは誤りぞ、わが子よ。
選択肢2は「まったく同じ」が誤り、選択肢3は「音楽配信サービス」が誤り、選択肢4は「PMBOKの一章」が誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 別の手法で補完的な関係で正しい |
| 2 | ✗ | 生まれた国も中身も違う別の手法 |
| 3 | ✗ | 音楽配信サービスではない |
| 4 | ✗ | PMBOKの一章ではなく独立した手法 |
オリジナル問題3(構成と最新版)
PRINCE2の構成や最新版に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- PRINCE2は古い手法で、もう更新されておらず、現在は使われていないものとされているものだ
- PRINCE2は7原則・7テーマ・7プロセスで構成され、今も更新が続いて現行版が出ているのだ
- PRINCE2の構成は原則だけで、テーマやプロセスといった区分はいっさいないものとされている
- PRINCE2はネットワークの配線方式の名前で、プロジェクトの構成とは無関係なものとされている
解答は 2 だ、わが子よ。
PRINCE2は、7原則・7テーマ・7プロセス(3×7)で構成され、今も更新が続いて現行版(PRINCE2 7)が出ている。「古くて使われていない」と思うのは誤りぞ。
選択肢1は「もう更新されていない」が誤り、選択肢3は「原則だけ」が誤り、選択肢4は「配線方式」が誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 今も更新が続き現行版がある |
| 2 | ✓ | 3×7の構成で更新が続き現行版があり正しい |
| 3 | ✗ | 原則だけでなくテーマ・プロセスもある |
| 4 | ✗ | 配線方式の名前ではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 PRINCE2は英国発でPMBOKと並ぶ標準 … イギリス発のプロジェクト管理の方法論。PMBOK(アメリカ発)と並ぶ2大PM標準。
- 🔴 PRINCE2とPMBOKは別の手法 … 生まれた国も組み立ても違い、補い合う(補完的な)関係。「PRINCE2=PMBOK」は誤り。
- 🟡 3×7の構成と最新版 … 7原則・7テーマ・7プロセス。今も更新が続き、PRINCE2 7(2023年)が現行。
次に学ぶ
- PMBOK 7th(原則ベース) ── PRINCE2と並ぶもう一つのプロジェクト管理標準。対比で押さえると整理しやすい。
- アジャイル開発 ── PRINCE2 Agileのように、PM標準とアジャイルを組み合わせる流れともつながる。
執筆: SikakuQuest編集部