IoT・M2Mとは(全体像)
IoT(Internet of Things)はモノをインターネットにつなぐこと、M2M(Machine-to-Machine)は機器どうしが直接やり取りすることである。つなぐ相手や目的によって、向いている通信のしかたがちがう。
身近にたとえると、用途で選ぶ通信手段のようなもの。遠くまで少しずつ送るなら省電力の方式、近くでこまめにやり取りするなら近距離の方式、というように選び分ける。
押さえるのは、用途別に多くの規格があること、省電力・長距離のLPWA、そしてスマートホームの統一標準Matterである。
詳しく:LPWAとMatterだけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。まずIoTの通信規格が用途で分かれることを見ていくのだ。
IoTの主な通信規格(用途別)
| 種類 | 特徴 | 代表 |
|---|---|---|
| LPWA | 省電力・長距離(電池が年単位でもつ) | LoRaWAN・NB-IoT |
| 近距離 | 近くで省電力にやり取り | BLE・Zigbee・Thread |
| 統一標準 | スマートホームをまとめる | Matter |
ここでひっかけが「IoTはWi-Fiでつなぐもの」という誤解である。IoTは用途別に多くの規格があり、Wi-Fiだけではない。遠くまで省電力で送るなら、LPWAのような専用の方式を使うのだ。
次に、Matterである。これは2022年に登場した、スマートホームの統一標準で、メーカーをまたいで機器をまとめられる。AppleやGoogle、Amazonなどが参加し、Thread・Wi-Fi・Ethernetの上で動く。ここでもう1つのひっかけが「MatterはZigbeeと同じもの」という誤解だ。Matterは統一標準であって、Zigbeeとは別ものである。
わかりやすく言い換えると
要するに、用途で選ぶ通信手段でイメージするとよい。
①IoTは多規格 … つなぐ目的によって方式を選ぶ(Wi-Fiだけではない)
②LPWA … 電池が長持ちして遠くまで届く(スマートメーターなど)
③Matter … スマート家電をメーカーをまたいで1つにまとめる共通規格(2022年〜)
つまり、IoTは用途別に多くの規格、LPWAは省電力・長距離、Matterは統一標準。ここが試験の急所である。
試験のツボ
🔴 一番出る:IoTは用途別に多くの規格
①つなぐ目的によって方式を選ぶ
②Wi-Fiだけではない
🔴 次に出る:LPWAは省電力・長距離
①電池が年単位でもつほど省電力
②遠くまで届く(LoRaWAN・NB-IoTなど)
🟡 押さえると安定:Matterは統一標準
①2022年に登場したスマートホームの統一標準
②Zigbeeとは別もの(複数の方式をまとめる)
よくある間違い
①「IoTはすべてWi-Fiでつなぐものである」→ ✗ IoTは用途別に多くの規格がある。遠距離省電力ならLPWAなどを使う。
②「MatterはZigbeeと同じものである」→ ✗ Matterはスマートホームの統一標準。Zigbeeとは別もので、複数の方式をまとめる。
③「LPWAは電池をすぐ使い切る、近距離専用の方式である」→ ✗ LPWAは省電力で電池が年単位でもち、遠くまで届くのが特徴。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(IoTの規格)
IoTの通信規格に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- IoTは画面の明るさを段階で決めるための専用の設定だとされているものなのである
- IoTは音の大きさを段階で決めるための専用の機能だとされているものなのである
- IoTは保存した文字を全部消す専用の命令だとされているもの
- IoTは用途別に多くの通信規格があり、Wi-Fiだけでつなぐものではない
解答は 4 である。
IoTは、用途別に多くの通信規格があり、Wi-Fiだけでつなぐものではない。遠くまで省電力で送るなら、LPWAのような専用の方式を選ぶのだ。
選択肢1・2・3の「明るさ」「音の大きさ」「全部消す」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 画面の明るさの設定ではない |
| 2 | ✗ | 音の大きさの機能ではない |
| 3 | ✗ | 文字を消す命令ではない |
| 4 | ✓ | 用途別に多くの規格がある |
オリジナル問題2(LPWA)
LPWAに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- LPWAは画面を必ず点滅させる専用の設定だとされているもの
- LPWAは省電力で電池が年単位でもち、遠くまで届くのが特徴である
- LPWAは音を必ず二重に鳴らすための専用の機能だとされているものなのである
- LPWAは保存した文字を全部消すための専用の命令だとされているものなのである
解答は 2 である。
LPWAは、省電力で電池が年単位でもち、遠くまで届くのが特徴である。スマートメーターなどに使われる。代表がLoRaWANなのだ。近距離専用ではない。
選択肢1・3・4の「点滅」「二重に鳴らす」「全部消す」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 画面を点滅させる設定ではない |
| 2 | ✓ | 省電力・長距離が特徴 |
| 3 | ✗ | 音を鳴らす機能ではない |
| 4 | ✗ | 文字を消す命令ではない |
オリジナル問題3(Matter)
Matterに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- Matterは画面を必ず点滅させるための専用の設定だとされているものなのである
- Matterは音を必ず二重に鳴らすための専用の機能だとされているものなのである
- Matterは2022年に登場したスマートホームの統一標準で、Zigbeeとは別ものである
- Matterは保存した文字を全部消すためだけに使う専用の命令だとされているものなのだといえる
解答は 3 である。
Matterは、2022年に登場したスマートホームの統一標準で、Zigbeeとは別ものである。メーカーをまたいで機器をまとめられ、Thread・Wi-Fi・Ethernetの上で動くのだ。
選択肢1・2・4の「点滅」「二重に鳴らす」「全部消す」はどれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 画面を点滅させる設定ではない |
| 2 | ✗ | 音を鳴らす機能ではない |
| 3 | ✓ | 2022年のスマートホーム統一標準・Zigbeeとは別 |
| 4 | ✗ | 文字を消す命令ではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 IoTは多規格 = 用途別に多くの通信規格がある。Wi-Fiだけではない。
- 🔴 LPWA = 省電力で電池が年単位でもち、遠くまで届く(LoRaWAN・NB-IoTなど)。
- 🟡 Matter = 2022年のスマートホーム統一標準。Zigbeeとは別もので、複数の方式をまとめる。
次に学ぶ
- 5G・6G・ローカル5G ── 多数同時接続(mMTC)でIoTを支える移動通信。
- Wi-Fi(Wi-Fi 7・WPA3) ── IoTでも使われる無線LANの規格。
執筆: SikakuQuest編集部