可用性管理・MTBF/MTTRとは?MTBF・MTTRと稼働率の計算

公開: 更新: カテゴリ: マネジメント系

30秒で結論

可用性管理とは(全体像)

可用性管理とは、ITサービスが「使える状態」を、どれだけ保てているかを管理する活動のことだ。「可用性」とは、使いたいときに使える度合いのこと。

サービスが止まっている時間が長いと、利用者は困る。だから、できるだけ止まらず、止まっても早く復旧できるように管理する。そのために使うのが、これから見るMTBF・MTTR・稼働率という指標だ。

ここで一番のポイント。MTBFとMTTRは、良し悪しの向きが逆。MTBFは大きいほど良く、MTTRは小さいほど良い。混同しやすいので、しっかり区別しよう。


詳しく:MTBF・MTTRと稼働率の計算

ここが心臓部。3つの指標を表で押さえよう。

可用性の3つの指標

指標意味良いのは
MTBF(平均故障間隔)故障から次の故障までの平均時間(壊れずに動く長さ)大きいほど良い
MTTR(平均修復時間)故障してから直すまでの平均時間(直す速さ)小さいほど良い
稼働率使える時間の割合高いほど良い

稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)

たとえば、MTBFが90時間、MTTRが10時間のとき。稼働率は、90 ÷(90 + 10)= 90 ÷ 100 = 0.9、つまり90%となる。「壊れずに動く時間」を「全体の時間」で割る、というイメージだ。

なお、稼働率は「9の数」でよく表される。99.9%なら年に約8.76時間、99.99%なら年に約52.6分の停止にあたる。9が1つ増えるだけで、止まる時間がぐっと短くなる。「99%も99.9%も大差ない」と思い込むと誤りだ(停止時間は約10倍ちがう)。

わかりやすく言い換えると

身近なたとえで整理しよう。

MTBFは、「車が、故障せずに走り続けられる平均の長さ」のイメージ。長く走れるほど良いので、大きいほど良い。

MTTRは、「故障した車を、直すのにかかる平均の時間」のイメージ。早く直るほど良いので、小さいほど良い。

稼働率は、「全体のうち、ちゃんと使えていた時間の割合」。つまり、壊れずに動いた時間を、全体で割ったものだ。


試験のツボ

🔴 一番出る:MTBFとMTTRの向き

①MTBF(平均故障間隔)は大きいほど良い

②MTTR(平均修復時間)は小さいほど良い

🔴 次に出る:稼働率の計算式

①稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)

②例:MTBF90・MTTR10なら、90÷100=90%

🟡 押さえると安定:9の数

①99.9%は年に約8.76時間の停止

②9が増えるほど、止まる時間はぐっと短くなる


よくある間違い

「MTBFもMTTRも、大きいほど良い指標だ」→ ✗  MTBFは大きいほど良いが、MTTR(修復時間)は小さいほど良い。向きが逆。

「稼働率は、MTBFをMTTRで割って求める」→ ✗  稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)。合計で割るのが正しい。

「稼働率99%と99.9%は、ほとんど同じだ」→ ✗  止まる時間は約10倍ちがう。9が1つ増えると停止時間はぐっと短くなる。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(MTBFとMTTRの向き)

📝 オリジナル問題 1 MTBFとMTTRの向き

MTBFとMTTRの良し悪しに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. MTBFもMTTRも、ともに小さいほど良い指標だとされているものだ
  2. MTBFは大きいほど良く、MTTRは小さいほど良い指標のことである
  3. MTBFもMTTRも、ともに大きいほど良い指標だとされているものだ
  4. MTBFは小さいほど良く、MTTRは大きいほど良い指標のことである
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 2 だ。

MTBFは大きいほど良く、MTTRは小さいほど良い指標である。長く動けるほど良く、早く直せるほど良い、というわけだ。

選択肢1・3・4は、向きが違っていて誤りである。

選択肢判定理由
1MTBFは大きいほど良い
2MTBF大・MTTR小で正しい
3MTTRは小さいほど良い
4向きが逆になっている

オリジナル問題2(稼働率の計算式)

📝 オリジナル問題 2 稼働率の計算式

稼働率の求め方として、最も適切なものはどれか。

  1. 稼働率は、MTTRを、MTBFとMTTRの合計で割って求めるものである
  2. 稼働率は、MTBFをMTTRで割るだけで求められるものだとされている
  3. 稼働率は、MTBFとMTTRを足すだけで求められるものだとされている
  4. 稼働率は、MTBFを、MTBFとMTTRの合計で割って求めるものである
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 4 だ。

稼働率は、MTBFを、MTBFとMTTRの合計で割って求めるものである。式にすると、MTBF÷(MTBF+MTTR)だ。

選択肢1はMTTRを割っており誤り、選択肢2・3も式が違って誤りである。

選択肢判定理由
1割るのはMTBF
2MTTRで割るのは誤り
3足すだけでは求まらない
4MTBF÷(MTBF+MTTR)で正しい

オリジナル問題3(稼働率の計算)

📝 オリジナル問題 3 稼働率の計算

MTBFが90時間、MTTRが10時間のときの稼働率として、最も適切なものはどれか。

  1. 稼働率は90%である。MTBFを、MTBFとMTTRの合計で割って求める
  2. 稼働率は10%である。MTTRを、MTBFとMTTRの合計で割って求める
  3. 稼働率は50%である。MTBFとMTTRを足して2で割って求めるとされる
  4. 稼働率は9倍になる。MTBFをMTTRで割って求めるとされているものだ
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 1 だ。

稼働率は、90 ÷(90 + 10)= 90 ÷ 100 = 0.9、つまり90%である。MTBFを、合計で割って求めるのだ。

選択肢2・3・4は、計算のしかたが違っていて誤りである。

選択肢判定理由
190÷100=90%で正しい
2割るのはMTBF
3足して2で割るのは誤り
4MTTRで割るのは誤り

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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