ITSM(ITサービスマネジメント)とは?ITILとの関係と「ツールだけではない」

公開: 更新: カテゴリ: マネジメント系

30秒で結論

ITSMとは(全体像)

ITSMは、「IT Service Management」の略で、日本語ではITサービスマネジメントITサービスを、計画し、提供し、管理し、改善していく活動の全体のことだ。

「サービスをただ作る」のではなく、お客さまに役立つように、提供から改善までをきちんと回していくのがITSM。お店でいえば、仕入れ・調理・接客・改善まで、お店の運営全体をうまく回す活動にあたる。

ここで一番のポイント。ITSMと、前に学んだITILは、別のものだ。ITSMは「活動そのもの」で、ITILは「その活動をうまく進めるためのお手本集(枠組み)」。「ITIL=ITSM」と思い込むと誤りになる。次でやさしく整理しよう。


詳しく:ITILとの関係と「ツールだけではない」

ここが心臓部。ITSMとITILの関係を、表で押さえよう。

ITSMとITILの関係

言葉何を指すか
ITSMITサービスを計画・提供・管理・改善する「活動の全体」
ITILその活動を、うまく進めるための「お手本集(枠組み)」

つまり、ITSMという「活動」を、ITILという「お手本」を参考にして進める、という関係だ。料理でいえば、「お店の運営(ITSM)」を、「名店の手引き(ITIL)」を参考にして回すイメージ。だから、ITILに沿ってITSMを進めるのが標準になっている。

そしてもう1つ。ITSMは「ツール(道具)だけ」ではない。ITSMには、活動・手順(プロセス)・体制(人)・ツールがすべて含まれる。たしかに専用のツール(ServiceNowなど)も使うが、ツールはその一部にすぎない。「ITSM=ツールのこと」と思い込むと誤りだ。

わかりやすく言い換えると

身近なたとえで整理しよう。

ITSMは、「お店の運営全体(仕入れ・調理・接客・改善)を、うまく回していく活動」のイメージ。つまり、サービスを提供して、良くし続ける活動のまとまりだ。

ITSMとITILの違いは、「お店の運営(ITSM)」と「名店の運営の手引き(ITIL)」の違い。要するに、活動そのものか、その手引きか、だ。

「ツールだけではない」というのは、道具だけでなく、人や手順もまとめて含むこと。つまり、ツールはITSMの一部にすぎない。


試験のツボ

🔴 一番出る:ITSMの正体

①ITサービスを計画・提供・管理・改善する活動の全体

②提供から改善までを、きちんと回していく

🔴 次に出る:ITILとの関係

①ITSMは活動そのもの

②ITILはその活動を進めるお手本集(枠組み)

🟡 押さえると安定:ツールだけではない

①ITSMは、活動・手順・体制・ツールの総称

②専用ツール(ServiceNowなど)はその一部


よくある間違い

「ITILとITSMは、まったく同じものだ」→ ✗  ITSMは活動そのもの、ITILはその活動を進めるお手本集(枠組み)。役割が違う。

「ITSMとは、専用のツール(道具)だけのことだ」→ ✗  ITSMは、活動・手順・体制・ツールの総称。ツールはその一部にすぎない。

「ITSMとは、サービスをただ1回作るだけの活動だ」→ ✗  ITSMは、計画・提供・管理・改善までを、きちんと回していく活動。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(ITSMの正体)

📝 オリジナル問題 1 ITSMの正体

ITSM(ITサービスマネジメント)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 社員の出退勤を記録して、毎月の給与額を計算するためのしくみである
  2. 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
  3. 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
  4. ITサービスを計画・提供・管理・改善する、活動の全体のことである
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 4 だ。

ITSMは、ITサービスを計画・提供・管理・改善する、活動の全体である。提供から改善まで、きちんと回していくのだ。

選択肢1は給与計算、選択肢2は請求書の事務、選択肢3は広告で、どれも違う。

選択肢判定理由
1給与計算のしくみではない
2請求書の事務の話
3広告活動ではない
4サービス管理の活動全体で正しい

オリジナル問題2(ITILとの関係)

📝 オリジナル問題 2 ITSMとITILの関係

ITSMとITILの関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. ITSMは活動そのもので、ITILはその活動を進めるお手本集である
  2. ITSMはお手本集で、ITILはサービス管理の活動そのものである
  3. ITSMもITILも、社員の給与を計算するためだけに使う言葉である
  4. ITSMもITILも同じで、呼び名が違うだけで違いはないとされる
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 1 だ。

ITSMは活動そのもので、ITILはその活動を進めるお手本集である。活動か、その手引きか、の違いなのだ。

選択肢2は説明が逆、選択肢3は給与計算、選択肢4は「同じ」が誤りである。

選択肢判定理由
1活動とお手本集の関係で正しい
2ITSMとITILの説明が逆
3給与計算の言葉ではない
4両者には違いがある

オリジナル問題3(ツールだけではない)

📝 オリジナル問題 3 ITSMの範囲

ITSMの範囲に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 専用のツール(道具)だけを指す言葉のことだとされている
  2. 活動・手順・体制・ツールをまとめて含む総称のことである
  3. 社員の給与を計算するツールだけを指す言葉のことである
  4. 取引先へ請求書を郵送するツールだけを指す言葉である
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 2 だ。

ITSMは、活動・手順・体制・ツールをまとめて含む総称である。専用ツールは、その一部にすぎないのだ。

選択肢1の「ツールだけ」、選択肢3の給与計算、選択肢4の請求書の事務は、いずれも違う。

選択肢判定理由
1ツールだけではない
2活動・手順・体制・ツールの総称で正しい
3給与計算のツールではない
4請求書のツールではない

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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