インシデント管理とは?復旧優先とワークアラウンド

公開: 更新: カテゴリ: マネジメント系

30秒で結論

インシデント管理とは(全体像)

インシデント管理とは、ITサービスが止まったり、調子が悪くなったりしたとき、できるだけ早く元の使える状態に戻す(復旧する)活動のことだ。

ここでいう「インシデント」とは、サービスの中断や品質の低下のこと。たとえば「システムが止まった」「動きがとても遅い」といった困りごとだ。インシデント管理は、それをまず早く何とかすることを担う。

ここで一番のポイント。インシデント管理は、根本原因をつきとめることよりも、「早く復旧すること」を優先する。利用者が困っているのだから、まず使える状態に戻すのが先、というわけだ。


詳しく:復旧優先とワークアラウンド

ここが心臓部。インシデント管理の進め方を見ておこう。

インシデント管理のポイント

ポイントやさしい意味
復旧優先根本原因の解決より、まず早く元に戻すことを優先する
ワークアラウンド完全に直さなくても、とりあえず使える応急処置でもよい
エスカレーション自分で対応できないときは、専門チームや上の人に引き継ぐ

まず、復旧優先。インシデント管理は、今すぐ使える状態に戻すことを最優先にする。

次に、ワークアラウンド(暫定対応)。これは、根本から直しきれていなくても、とりあえず使えるようにする応急処置のこと。復旧を急ぐので、暫定対応でもよい。「完全に直すまで対応してはいけない」と思い込むと誤りだ。

そして大事な区別。インシデント管理は「復旧」、問題管理は「根本原因をつぶして再発を防ぐ」。似ているが別物で、「インシデント管理=根本解決」と思い込むと誤りになる。

わかりやすく言い換えると

身近なたとえで整理しよう。

インシデント管理は、「水道が止まったとき、まずペットボトルの水で急場をしのぐ」イメージ。つまり、原因を直すより先に、使える状態に戻す。

ワークアラウンドは、「とりあえずの応急処置」。要するに、完全に直っていなくても、まず使えるようにする手当てだ。

問題管理との違いは、「急いで水を確保する(インシデント)」と「配管そのものを直す(問題)」の違い。つまり、復旧か、根本原因つぶしか、だ。


試験のツボ

🔴 一番出る:復旧優先

①止まったサービスを、まず早く復旧することを優先する

②根本原因をつきとめるより、使える状態に戻すのが先

🔴 次に出る:問題管理との違い

①インシデント管理=早く復旧する

②問題管理=根本原因をつぶして再発を防ぐ

🟡 押さえると安定:ワークアラウンド

①完全に直さなくても、暫定の応急処置でよい

②自分で無理なら、専門チームや上の人へ引き継ぐ


よくある間違い

「インシデント管理は、根本原因をつぶすことを最優先にする」→ ✗  インシデント管理は早く復旧するのが優先。根本原因をつぶすのは問題管理。

「インシデント管理では、暫定の応急処置(ワークアラウンド)は使えない」→ ✗  復旧を急ぐので、暫定の応急処置でもよい。

「インシデント管理と問題管理は、まったく同じものだ」→ ✗  インシデント管理は復旧、問題管理は根本原因をつぶす。ねらいが違う。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(インシデント管理の正体)

📝 オリジナル問題 1 インシデント管理の正体

インシデント管理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 社員の出退勤を記録して、毎月の給与を計算するためのしくみである
  2. 取引先へ毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことを指す
  3. 止まったサービスを、できるだけ早く復旧していく活動のことである
  4. 完成したシステムを宣伝して、より多く売るための広告活動である
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 3 だ。

インシデント管理は、止まったサービスを、できるだけ早く復旧する活動である。まず使える状態に戻すのが先なのだ。

選択肢1は給与計算、選択肢2は請求書の事務、選択肢4は広告で、どれも違う。

選択肢判定理由
1給与計算のしくみではない
2請求書の事務の話
3早く復旧する活動で正しい
4広告活動ではない

オリジナル問題2(復旧優先と問題管理)

📝 オリジナル問題 2 復旧優先と問題管理

インシデント管理と問題管理の違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. インシデント管理は根本原因をつぶし、問題管理は早く復旧する活動だ
  2. インシデント管理は早く復旧し、問題管理は根本原因をつぶす活動だ
  3. インシデント管理も問題管理も、社員の給与を計算する活動である
  4. インシデント管理も問題管理も同じで、呼び名が違うだけだとされる
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 2 だ。

インシデント管理は早く復旧し、問題管理は根本原因をつぶす活動である。復旧優先か、再発防止か、の違いなのだ。

選択肢1は説明が逆、選択肢3は給与計算、選択肢4は「同じ」が誤りである。

選択肢判定理由
1説明が逆になっている
2早く復旧と根本原因で正しい
3給与計算の活動ではない
4両者には違いがある

オリジナル問題3(ワークアラウンド)

📝 オリジナル問題 3 ワークアラウンド

インシデント管理での対応に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 完全に直しきるまで、いっさい対応してはいけないとされている
  2. 社員の給与を計算することだけが、対応の目的だとされている
  3. 取引先へ請求書を郵送することだけが、対応の中身だとされる
  4. 復旧を急ぐため、暫定の応急処置(ワークアラウンド)でもよい
テクライオ
テクライオ 解答・解説

解答は 4 だ。

インシデント管理では、復旧を急ぐため、暫定の応急処置(ワークアラウンド)でもよい。まず使える状態に戻すのが先なのだ。

選択肢1の「完全に直すまで対応しない」、選択肢2の給与計算、選択肢3の請求書の事務は、いずれも違う。

選択肢判定理由
1暫定対応でもよい
2給与計算が目的ではない
3請求書の事務ではない
4暫定の応急処置でもよいで正しい

まとめ

押さえどころ

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執筆: SikakuQuest編集部

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