BPR・BPMとは(全体像)
会社の「仕事の進め方(業務プロセス)」をよくする取り組みには、大きく2つの考え方がある。
BPR(Business Process Reengineering、業務プロセス再構築)は、今の仕事のやり方を根本から見直して、大きく効率化する「一度の大改革」のこと。小さな手直しではなく、流れそのものを作り変えるイメージだ。
BPM(Business Process Management、業務プロセス管理)は、改革したあとの仕事の進め方を、続けて改善・管理していく「ずっと続く活動」のこと。
つまり、BPRでガラッと変え、BPMでそれを保ちながら少しずつ良くしていく——この役割分担が、試験の中心になる。
詳しく:BPRとBPM、そしてRPA
ここが心臓部。BPRとBPMの違いを表で押さえよう。
BPRとBPMの違い
| 言葉 | 正式名(意味) | 中身 | 進め方 |
|---|---|---|---|
| BPR | 業務プロセス再構築 | 仕事の流れを根本から作り変える | 一度の大改革 |
| BPM | 業務プロセス管理 | 改革後の流れを保ち、改善する | ずっと続く活動 |
ここで大事なところを2つ見ておこう。
ひとつめ。BPRは「小さな改善」ではなく「抜本的な大改革」。一部を少し直すのではなく、流れ全体を見直す点が特徴だ。
ふたつめ。BPRとBPMはセット。BPRで作り変えただけで終わりにせず、BPMで続けて管理することで、効果が長持ちする。
なお、近年はRPA(Robotic Process Automation)も大事。これは、パソコン上のくり返し作業(決まった入力やコピーなど)を、ソフトに自動でやらせるしくみのこと。BPRやBPMで見直した業務に、RPAを組み合わせて自動化を進める、という流れが主流だ。
わかりやすく言い換えると
身近なたとえで整理しよう。
BPRとBPMは、「部屋の大模様替え」と「そのあとの片づけの習慣化」の関係に近い。BPRで家具の配置をガラッと変え(大改革)、BPMで散らからないよう毎日整える(継続管理)。要するに、一度の作り変えと、続ける手入れ、という役割の違いだ。
BPRが「小さな改善」ではない、というのは、模様替えは机を少しずらすことではないのと同じ。つまり、部屋全体を作り変えるくらいの見直しを指す。
RPAは、毎回同じ作業を代わりにやってくれる自動の係のイメージ。決まった入力やコピー貼りつけを任せられる、と覚えておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:BPRとBPMの違い
①BPR=仕事の流れを根本から作り変える一度の大改革
②BPM=改革後の流れを保ち、続けて改善する活動
🔴 次に出る:BPRは抜本的な改革
①小さな手直しではなく、流れ全体を見直す
②BPRで変え、BPMで保つ(セットで効果が長持ち)
🟡 押さえると安定:RPAとの関係
①RPA=パソコン上のくり返し作業を自動化するしくみ
②見直した業務にRPAを組み合わせて自動化を進める
よくある間違い
①「BPRとBPMは、まったく同じものだ」→ ✗ BPRは一度の大改革、BPMはその後の継続管理。役割が違う。
②「BPRは、業務を少しだけ手直しする小規模な改善のことだ」→ ✗ BPRは、流れを根本から作り変える抜本的な大改革。小さな手直しではない。
③「RPAとは、社員を集めて行う会議のことだ」→ ✗ RPAは、パソコン上のくり返し作業をソフトに自動でやらせるしくみ。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(BPRとは)
BPRに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 仕事の進め方を根本から見直して、大きく効率化する一度の大改革のことである
- 完成した製品を箱につめて、店まで運ぶ配送の段取りを決める作業のことである
- 社員の出退勤の時刻を毎日記録して、給与を計算するためのしくみのことである
- 取引先に毎月の請求書を郵送する、決まった事務作業のことだけを指している
解答は 1 だよ。
BPRは、仕事の進め方を根本から見直して、大きく効率化する一度の大改革だよ。小さな手直しではなく、流れそのものを作り変えるんだ。
選択肢2は配送の段取り、選択肢3は勤怠と給与、選択肢4は請求書の事務で、どれも違うよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 根本から見直す一度の大改革で正しい |
| 2 | ✗ | 配送の段取りの話 |
| 3 | ✗ | 勤怠・給与のしくみの話 |
| 4 | ✗ | 請求書の事務の話 |
オリジナル問題2(BPRとBPMの違い)
BPRとBPMの違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- BPRは続けて改善する活動、BPMは一度きりの大改革のことを指す言葉である
- BPRもBPMも、社員の給与を計算することだけを目的にしたしくみのことである
- BPRもBPMも同じ意味で、呼び名が2つあるだけで中身に違いはないとされている
- BPRは一度の大改革、BPMはその成果を続けて改善・管理する活動のことである
解答は 4 だよ。
BPRは一度の大改革、BPMはその成果を続けて改善・管理する活動だよ。「BPRで変え、BPMで保つ」と覚えてね。
選択肢1はBPRとBPMが逆、選択肢2は給与計算、選択肢3は「違いはない」が誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | BPRとBPMの説明が逆 |
| 2 | ✗ | 給与計算のしくみではない |
| 3 | ✗ | 両者には違いがある |
| 4 | ✓ | BPRは大改革・BPMは継続管理で正しい |
オリジナル問題3(RPA)
RPAに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 会社の決算の書類を作り、1年間の利益や税金を計算する手続きのことである
- お客さんに直接会って商品を売り込む、対面の営業活動のことを指している
- パソコン上のくり返し作業を、ソフトに自動でやらせるしくみのことである
- 社員を一か所に集めて、これからの方針を話し合う会議のことを指している
解答は 3 だよ。
RPAは、パソコン上のくり返し作業(決まった入力やコピーなど)を、ソフトに自動でやらせるしくみだよ。見直した業務と組み合わせて自動化を進めるんだ。
選択肢1は決算の手続き、選択肢2は対面営業、選択肢4は会議で、どれも違うよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 決算の手続きの話 |
| 2 | ✗ | 対面営業の話 |
| 3 | ✓ | くり返し作業の自動化で正しい |
| 4 | ✗ | 会議のことではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 BPRとBPM = BPRは仕事の流れを根本から作り変える一度の大改革、BPMはその成果を続けて改善・管理する活動。
- 🔴 BPRは抜本的 = 小さな手直しではなく、流れ全体を見直す。BPRで変え、BPMで保つ。
- 🟡 RPA = パソコン上のくり返し作業を自動化するしくみ。見直した業務と組み合わせる。
次に学ぶ
- システム戦略立案 ── 経営戦略に合わせてITの全体像を設計する活動。業務の見直しもこの流れの一部にあたる。
執筆: SikakuQuest編集部