取締役会とは?委任できない重要事項と決議のしかた

公開: 更新: カテゴリ: 商法

30秒で結論

取締役会とは(全体像)

取締役会は、取締役が集まって会社の重要なことを決め、おたがいの仕事を監督する会議体である。

押さえる軸は3つの役目。

そして取締役会を置くには、取締役が3人以上必要である。1人や2人では取締役会を構成できない。


詳しく:委任できない重要事項と決議のしかた

ここが記事の心臓部。取締役会でいちばん問われるのは、「代表取締役に任せきりにできない重要事項」である。

取締役会のポイント

項目中身
構成取締役3人以上
役目業務執行の決定/取締役の監督/代表取締役の選定・解職
委任できない重要事項重要な財産の処分、多額の借財、重要な使用人の選任・解任、支店の設置・廃止など
決議要件議決に加われる取締役の過半数が出席し、その過半数が賛成
書面決議定款に定めれば、取締役全員の同意で会議を省略できる

最大のポイントは、重要な財産の処分や多額の借財などの重要事項は、代表取締役に委任できないこと。これらは必ず取締役会自身で決議する。日常の細かい業務は代表取締役にまかせてよいが、会社の屋台骨にかかわる判断は、みんなで決めるというわけである。

決議のしかたも狙われる。取締役会の決議は、議決に加われる取締役の過半数が出席し、出席した取締役の過半数が賛成すれば成立する。さらに、定款にその定めがあれば、取締役全員の同意を得て、現実の会議を開かずに書面決議で決めることもできる。

わかりやすく言い換えると

要するに、取締役会は「会社の重要な意思決定を、複数の取締役で決める会議」だと考えるとわかりやすい。

①委任できない重要事項 … 高額の財産を売ったり、たくさん借金したりする大きな判断は、社長(代表取締役)ひとりに任せず、つまりみんなで決める

②決議のしかた … 半数より多くが集まり、そのうち半数より多くが賛成すれば決まる。

③書面決議 … みんなが集まらなくても、全員がOKして定款にも決めてあれば、書面で決められる。


試験のツボ

🔴 一番出る:重要事項は代表取締役に委任できない

①対象 = 重要な財産の処分、多額の借財、重要な使用人の選任・解任、支店の設置・廃止など

②扱い = 取締役会自身が決議する(代表取締役に丸投げできない)

🔴 次に出る:書面決議の条件

①条件 = 定款の定め+取締役全員の同意

②効果 = 現実の会議を開かずに決められる

🟡 押さえると安定:取締役会は取締役3人以上。決議は出席取締役の過半数の賛成で成立する


よくある間違い

「取締役1人でも取締役会を置ける」→ ✗  取締役会には取締役が3人以上必要。

「重要な財産の処分は代表取締役に任せられる」→ ✗  委任できず、取締役会自身が決議する。

「書面決議は取締役の過半数の同意でできる」→ ✗  書面決議は全員の同意と定款の定めが必要。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(構成と役目)

📝 オリジナル問題 1 取締役会の構成と役目

取締役会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 取締役会は取締役3人以上で構成され、業務執行の決定や代表取締役の選定・解職を行う機関である
  2. 取締役会は取締役1人でも構成でき、その取締役が単独で会社の重要事項を決められるものとされている
  3. 取締役会は株主だけで構成される会議体で、取締役を選んだり解いたりする権限はないものとされる
  4. 取締役会は取締役の仕事ぶりを監督する権限をもたず、ただ業務執行を決めるだけの機関であるとされる
ホウケンジャ
ホウケンジャ 解答・解説

解答は 1 である。

取締役会は取締役3人以上で構成され、業務執行の決定・取締役の監督・代表取締役の選定・解職を行う機関である。

選択肢2の「取締役1人で構成」は誤りで、3人以上が必要である。選択肢3の「株主だけで構成」も誤りで、構成するのは取締役である。選択肢4の「監督権限をもたない」も誤りである。

選択肢判定理由
1取締役3人以上・業務執行決定・代表取締役の選定解職で正しい
2取締役会は取締役3人以上で構成する
3構成するのは株主ではなく取締役である
4取締役会は取締役の監督権限ももつ

オリジナル問題2(委任できない重要事項)

📝 オリジナル問題 2 取締役会の必要的決議事項

取締役会の決議事項に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 重要な財産の処分や多額の借財は、効率のため代表取締役にすべて委任できるものとされている
  2. 取締役会で決めるべき事項は法律上とくになく、すべて代表取締役の判断にゆだねられるとされる
  3. 重要な財産の処分や多額の借財でも、取締役の1人が決めれば取締役会の決議は不要であるとされる
  4. 重要な財産の処分や多額の借財などの重要事項は、代表取締役に委任できず取締役会が決議する
ホウケンジャ
ホウケンジャ 解答・解説

解答は 4 である。

重要な財産の処分や多額の借財などの重要事項は、代表取締役に委任できず取締役会自身が決議する。会社の屋台骨にかかわる判断を、ひとりに任せきりにしないためである。

選択肢1の「すべて委任できる」は誤り。選択肢2の「決めるべき事項はとくにない」も誤りである。選択肢3の「取締役1人で決めれば不要」も誤りで、取締役会の決議が必要である。

選択肢判定理由
1重要事項は代表取締役に委任できない
2取締役会が必ず決議すべき重要事項がある
3取締役1人では決められず取締役会の決議が必要
4重要事項は委任できず取締役会が決議で正しい

オリジナル問題3(決議と書面決議)

📝 オリジナル問題 3 取締役会の決議要件と書面決議

取締役会の決議に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 取締役会の決議は、出席した取締役のうち3分の2以上が賛成しなければ成立しないものとされている
  2. 取締役会の決議は出席取締役の過半数の賛成で成立し、定款に定めれば書面決議も行うことができる
  3. 取締役会の書面決議は、定款の定めがなくても取締役の過半数が同意すれば行えるものとされている
  4. 取締役会は必ず現実の会議を開く必要があり、書面で決議を行うことは一切認められないとされている
ホウケンジャ
ホウケンジャ 解答・解説

解答は 2 である。

取締役会の決議は、議決に加われる取締役の過半数が出席し、その過半数が賛成すれば成立する。さらに、定款に定めれば、取締役全員の同意書面決議もできる。

選択肢1の「3分の2以上」は誤りで、過半数で成立する。選択肢3の「定款の定めがなくても過半数で書面決議」も誤りで、定款の定めと全員の同意が必要。選択肢4の「書面決議は一切不可」も誤りである。

選択肢判定理由
1決議は過半数の賛成で成立する
2過半数の賛成で成立し、書面決議もできて正しい
3書面決議には定款の定めと全員の同意が必要
4書面決議が認められる場合がある

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

勉強は、クエストになった。

資格の勉強を、冒険に変えるRPG学習アプリ

App Storeで見る