行政行為とは?分類と行政指導との違い

公開: 更新: カテゴリ: 行政法

30秒で結論

行政行為とは(全体像)

行政行為(行政処分)とは、行政庁が、法律に基づいて、特定の国民との関係で、一方的に権利義務を具体的に形成・確定する行為のこと。

大切なのは次の3つ。

たとえば、税務署長の課税処分や、飲食店の営業許可が行政行為。相手の同意なく、特定の人の権利義務を具体的に決める点が特徴。


詳しく:分類と行政指導との違い

ここが心臓部。行政行為の主な分類と、行政指導との違いを押さえる。

行政行為の主な分類

分類内容
命令的行為国民に義務を課す・自由を回復する下命・禁止・許可・免除
形成的行為新たな権利や地位を与えるなど特許・認可・代理

行政行為は、大きく命令的行為(義務を課したり、禁じられていたことを許す)と、形成的行為(新たな権利や地位を与える)に分かれる。「許可」と「特許」は言葉が似ているが別もので、許可は禁止の解除、特許は新たな権利の付与、という違いがよく問われる。

次に、よく混同される「行政指導」との違い。

行政行為と行政指導の違い

観点行政行為行政指導
性質一方的に権利義務を形成する法的行為相手の協力を求める事実行為
強制力あるない

行政行為は一方的に権利義務を形成する法的な行為だが、行政指導は強制力のない事実行為で、相手の協力に頼るもの。だから行政指導は行政行為ではない。なお、行政行為には公定力など特殊な効力があり、これも行政行為ならではの特徴。

わかりやすく言い換えると

つまり、行政行為は「役所が一方的に、あなたの権利義務を具体的に決める行為」。課税や許可が代表例。

分類は「命令的行為(許可など)/形成的行為(特許など)」。そして「行政指導は強制力のないお願い=行政行為ではない」。要するに、一方的に決めるのが行政行為、頼むだけが行政指導、と覚えるとよい。


試験のツボ

🔴 一番出る:一方的に権利義務を形成する

行政行為は、行政庁が一方的に、特定の国民の権利義務を具体的に形成・確定する。

🔴 次に出る:命令的行為と形成的行為

①命令的行為 = 下命・禁止・許可・免除

②形成的行為 = 特許・認可・代理

🟡 押さえると安定:行政指導は行政行為ではない

行政指導は強制力のない事実行為で、相手の協力に頼る。行政行為とは性質が違う。


よくある間違い

「行政行為は、相手の同意がなければできない」→ ✗  行政行為は一方的に権利義務を形成できる。

「行政指導も行政行為の一種である」→ ✗  行政指導は強制力のない事実行為で、行政行為ではない。

「行政行為は、一般的なルールを定めるものである」→ ✗  一般的ルールは行政立法。行政行為は特定の人の権利義務を具体的に形成する。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(行政行為の意味)

📝 オリジナル問題 1 行政行為の意味

行政行為に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 行政行為は、一般的・抽象的なルールを定める行政立法を指すものとされている
  2. 行政行為は、相手の同意がなければ権利義務を形成できないものとされている
  3. 行政行為は、行政の内部だけを縛り、国民の権利義務に関わらないものとされる
  4. 行政行為は、行政庁が一方的に特定の国民の権利義務を具体的に形成する行為
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 4 である。

行政行為は、行政庁が一方的に、特定の国民の権利義務を具体的に形成・確定する行為なのである。課税処分や営業許可がその代表だ。

選択肢1の「行政立法」、選択肢2の「同意がなければできない」、選択肢3の「内部だけ」は、いずれも誤りである。

選択肢判定理由
1一般的ルールは行政立法
2一方的に形成できる
3国民の権利義務を形成する
4一方的に具体的に権利義務を形成で正しい

オリジナル問題2(行政行為の分類)

📝 オリジナル問題 2 行政行為の分類

行政行為の分類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 行政行為には分類がなく、すべて同じ性質のものとされている
  2. 命令的行為とは、特許や認可など新たな権利を与えるものを指すものとされる
  3. 行政行為は、命令的行為(許可など)と形成的行為(特許など)に分けられる
  4. 形成的行為とは、下命や禁止など義務を課すものを指すものとされている
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 3 である。

行政行為は、命令的行為(許可など)と形成的行為(特許など)に分けられるのである。許可は禁止の解除、特許は新たな権利の付与だ。

選択肢2の命令的行為の説明(それは形成的行為)、選択肢4の形成的行為の説明(それは命令的行為)、選択肢1の「分類がない」は、いずれも誤りである。

選択肢判定理由
1命令的・形成的などに分類される
2それは形成的行為の説明
3命令的行為と形成的行為に分かれるで正しい
4それは命令的行為の説明

オリジナル問題3(行政指導との違い)

📝 オリジナル問題 3 行政指導との違い

行政行為と行政指導の違いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 行政指導は強制力をもつ法的行為で、行政行為と同じ性質のものとされている
  2. 行政指導は強制力をもたない事実行為で、行政行為ではないものとされている
  3. 行政行為は強制力のない事実行為で、行政指導が法的行為であるものとされる
  4. 行政行為も行政指導も、どちらも強制力をもたない事実行為であるものとされる
ロアマスター
ロアマスター 解答・解説

解答は 2 である。

行政指導は強制力のない事実行為で、行政行為ではないのである。相手の協力に頼るものだ。一方的に権利義務を形成する行政行為とは、性質が違う。

選択肢1の「行政指導は法的行為」、選択肢3の行政行為と行政指導が逆、選択肢4の「どちらも事実行為」は、いずれも誤りである。

選択肢判定理由
1行政指導に強制力はない
2行政指導は事実行為で行政行為でないで正しい
3行政行為と行政指導の説明が逆
4行政行為は法的行為で強制力がある

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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