収入保障保険とは(全体像)
収入保障保険は、被保険者が亡くなったとき、遺族が満期まで毎月決まった額の給付金を受け取れる定期保険のこと。
ふつうの死亡保険は「死亡したとき一括でドンと保険金」だが、収入保障保険は「死亡したとき、満期まで毎月いくら」という支給のしかた。亡くなった人のお給料を、遺族が満期まで受け取り続けるイメージに近い。
押さえるのは次の3点。
- 月々支給 … 一括ではなく、毎月の給付金として満期まで支払われる。
- 総額は逓減 … 契約から時間が経つほど残り期間が短くなるので、もらえる総額は減っていく。
- 掛捨で割安 … 解約返戻金はほぼなく貯蓄性はない代わりに、保険料は安い。
詳しく:この表で違いをつかむ
ここが心臓部。収入保障保険の正体は、他の生命保険と並べると一目でわかる。
3つの死亡保険の違い
| 収入保障保険 | 定期保険 | 終身保険 | |
|---|---|---|---|
| 保障期間 | 一定期間(満期で終了) | 一定期間(満期で終了) | 一生涯 |
| 受取方法 | 毎月の給付金(満期まで) | 一括 | 一括 |
| 受取総額 | 時間とともに逓減 | 期間中ずっと同額 | 一定 |
| 解約返戻金 | ほぼなし(掛捨) | ほぼなし(掛捨) | あり(貯蓄性) |
| 保険料 | 安い | 比較的安い | 高め |
収入保障保険が「逓減」する理由は、もらえる総額が 月額 × 満期までの残り月数 で決まるから。契約直後に死亡すれば残り期間が長く総額は大きいが、満期近くで死亡すれば残り期間が短く総額は小さい。月額そのものは契約で決めた額のままで、減るのは「総額」のほうだという点が試験のひっかけになる。
逓減のしくみ
わかりやすく言い換えると
要するに、収入保障保険は「亡くなったあと、遺族が満期まで毎月お給料をもらい続けられる保険」。
つまり、子どもが小さいうちは生活費がたくさん長く必要だけれど、子どもが独立すれば必要な額は減っていく。収入保障保険の「だんだん総額が減る」設計は、この「必要な保障も年々減っていく」現実とちょうど合っている。だから無駄が少なく、保険料も安くできる。
試験のツボ
🔴 一番出る:受取方法と逓減
①死亡したとき、満期まで毎月の給付金を受け取る定期保険
②受取総額は時間とともに逓減する(残り期間が短くなるから)
🔴 次に出る:減るのは「総額」、月額は変わらない
①毎月の給付金額そのものは契約で決めた額のまま
②逓減するのは「総額(月額×残り月数)」のほう
🟡 押さえると安定:性格は掛捨型
①解約返戻金はほぼなく貯蓄性はないが、保険料は割安
②満期がくると保障は終わる(一生涯保障の終身保険とは別物)
よくある間違い
①「収入保障保険は死亡時に一括で大きな保険金が出る」→ ✗ 出るのは毎月の給付金。一括ではない。
②「収入保障保険は一生涯保障が続く」→ ✗ 満期で終わる定期保険。一生涯なのは終身保険。
③「逓減するのは毎月の給付額のほうだ」→ ✗ 減るのは受取「総額」。月額は変わらず、残り期間が短くなるから総額が減る。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(受取方法)
収入保障保険の給付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 被保険者の死亡時に、一括でまとまった死亡保険金を遺族へ支払う貯蓄性の高い生命保険である
- 被保険者の死亡時に、満期まで毎月の給付金を遺族へ支給し続けていく性格の定期保険である
- 契約者が生存している間、毎月の年金を本人が受け取り続ける私的年金型の貯蓄商品である
- 満期保険金と死亡保険金が同額に設計された、貯蓄性の高い生死混合型の保険である
解答は 2 だよ。
収入保障保険は、つまり「死亡したとき遺族が満期まで毎月の給付金を受け取る定期保険」。一括の保険金でも、生存中の自分用年金でも、満期金つきの養老型でもないんだ。「お給料型の死亡保険」と押さえてね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 一括ではなく毎月の給付。貯蓄性も高くない |
| 2 | ✓ | 死亡時に満期まで毎月給付する定期保険で正しい |
| 3 | ✗ | 生存中に本人が受け取る年金型ではない |
| 4 | ✗ | 満期金と死亡金が同額の生死混合型ではない |
オリジナル問題2(活用と性格)
収入保障保険の性格と活用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 解約返戻金が大きく貯蓄性が高いため、老後資金づくりを主目的とする商品として使われる
- 住宅ローンを保険会社が代わりに完済する専用商品で、団体信用生命保険の別名にあたる
- 掛捨型で保険料が割安なため、子育て期など遺族の生活費が長く必要な時期の保障に向く
- 公的医療保険を補う商品で、入院や手術をしたときに毎月の給付金を本人が受け取れる
解答は 3 だっ。
要するに収入保障保険は、掛捨型だから保険料が割安で、子育て期みたいに遺族の生活費が長く必要な時期にぴったりなんだっ。貯蓄目的でも、住宅ローン用でも、医療保険でもないよっ。「割安・遺族の生活費保障」で押さえてねっ!
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 掛捨型で貯蓄性はない。老後資金向けではない |
| 2 | ✗ | 住宅ローン完済用の団信ではない |
| 3 | ✓ | 割安で子育て期の遺族保障に向く点が正しい |
| 4 | ✗ | 医療給付の商品ではない |
オリジナル問題3(逓減のしくみ)
収入保障保険の受取総額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 契約から経過した期間にかかわらず、受取総額は全期間を通じて常に同じ額に固定されている
- 経過とともに毎月の給付金額そのものが大きく増えていき、受取総額も増える
- 所定の年数が過ぎると給付がまったく行われなくなってしまう失効型の商品である
- 経過とともに満期までの残り期間が短くなり、受取総額は時間とともに減っていく
解答は 4 である。
つまり、収入保障保険は満期までの残り期間が短くなるほど受取総額が減っていく。常に同額でも、月額が増える設計でも、途中で失効する商品でもない。減るのは「総額」で、毎月の月額そのものは変わらない、ここを正しく押さえる。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 受取総額は時間とともに減るので固定ではない |
| 2 | ✗ | 月額そのものが増える設計ではない |
| 3 | ✗ | 所定年数で失効する商品ではない |
| 4 | ✓ | 残り期間短縮で受取総額が逓減する点で正しい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 収入保障保険 = 死亡時に満期まで毎月の給付金を受け取る定期保険(お給料型)。
- 🔴 逓減 = 残り期間が短くなるほど受取総額が減る。減るのは「総額」で月額は変わらない。
- 🟡 性格 = 掛捨型で割安。子育て期の遺族保障に向く。満期で保障は終わる(終身保険とは別物)。
次に学ぶ
- 定期保険 ── 一定期間の死亡を一括で保障するタイプ。収入保障保険と「一括か毎月か」の対比で押さえると混ざらない。
- 終身保険 ── 一生涯保障で解約返戻金もある貯蓄性の保険。「掛捨か貯蓄か」の対比で整理できる。
- ライフプランニング ── 子育て期の遺族保障をどう設計するかの起点になる。
執筆: SikakuQuest編集部