リバランスとは(全体像)
投資では、はじめに「株50%・債券50%」のように資産の配分を決める。ところが、値動きによってこの割合はだんだんズレていく。たとえば株が値上がりすると、「株60%・債券40%」のように株の割合が増えてしまう。
このズレを、元の比率(株50%・債券50%)に戻すのがリバランス。割合が増えた資産を売り、減った資産を買い足して、決めた配分に整える。
ポイントは、リバランスをすると、自然に「値上がりした資産を売り、値下がりした資産を買う」ことになること。つまり結果的に「高く売って安く買う」流れになる。
詳しく:リバランスのやり方
ここが記事の心臓部。リバランスの考え方は、次の表のとおり。
リバランスのしくみ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | ズレた資産配分を元の比率に戻す |
| 増えた資産 | 値上がりで割合が増えた資産を売る |
| 減った資産 | 値下がりで割合が減った資産を買い足す |
| 頻度 | 定期的に(年1回など)、または比率が大きくズレたとき |
たとえば「株50%・債券50%」で始めて、株が値上がりして「株60%・債券40%」になったとする。このとき、増えた株を売って、減った債券を買い足し、元の「株50%・債券50%」に戻すのがリバランス。
リバランスの例(株が値上がり)
| リバランス前 | やること | リバランス後 | |
|---|---|---|---|
| 株 | 60% | 売る | 50% |
| 債券 | 40% | 買い足す | 50% |
わかりやすく言い換えると
要するに、リバランスは「ズレた割合を、最初に決めた配分に戻す」こと。
つまり、増えた資産を売って、減った資産を買う。これは結果的に「高くなったものを売り、安くなったものを買う」ことになる、と覚える。
①目的 … 元の配分比率に戻す
②やり方 … 増えた資産を売り、減った資産を買う
③結果 … 高く売って安く買う流れになる
試験のツボ
🔴 一番出る:リバランスの目的
①ズレた資産配分を元の比率に戻す
②定期的に、または比率が大きくズレたときに行う
🔴 次に出る:やり方
①値上がりで増えた資産を売る
②値下がりで減った資産を買い足す
🟡 押さえると安定:結果として
①結果的に「高く売って安く買う」ことになる
よくある間違い
①「リバランスは値上がりした資産をそのまま持ち続けること」→ ✗ 値上がりで増えた資産は売って、元の配分に戻す。
②「リバランスは値下がりした資産を売ることだ」→ ✗ 値下がりで減った資産はむしろ買い足して、割合を戻す。
③「リバランスは一度やれば二度とやらなくてよい」→ ✗ 値動きで配分は再びズレるので、定期的に行う。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(リバランスの目的)
リバランスに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- リバランスは、決めた資産配分を気にせず、値上がりした資産を増やし続ける操作である
- リバランスは、値動きでズレた資産配分を、最初に決めた元の比率に戻す操作である
- リバランスは、保有する資産をすべて売って現金にすることをいうものとされている
- リバランスは、資産の割合を毎回まったく違う比率に変えることをいうものとされている
解答は 2 だよ。
リバランスは、値動きでズレた資産配分を、最初に決めた比率に戻す操作。たとえば「株50%・債券50%」が「株60%・債券40%」になったら、元の50%・50%に戻すよ。
選択肢1の「増やし続ける」、選択肢3の「すべて現金に」、選択肢4の「毎回違う比率に」はどれも誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 元の配分に戻す操作である |
| 2 | ✓ | 元の比率に戻す操作で正しい |
| 3 | ✗ | すべて現金化するのではない |
| 4 | ✗ | 元の比率に戻すのが目的 |
オリジナル問題2(リバランスのやり方)
「株50%・債券50%」が「株60%・債券40%」になったときのリバランスとして、正しいものはどれか。
- 株も債券も両方とも買い足して、合計の金額を増やすことになるものとされている
- 値下がりした債券を売って、値上がりした株をさらに買い足すことになるものとされる
- 株も債券もいっさい売買せず、そのまま保有を続けることになるものとされている
- 値上がりして増えた株を売り、値下がりして減った債券を買い足して元の比率に戻す
解答は 4 だっ。
割合が増えた株を売り、割合が減った債券を買い足して、元の「株50%・債券50%」に戻すよっ。これがリバランスの基本だっ。
選択肢1の「両方買い足す」、選択肢2の「債券を売って株を買う」、選択肢3の「売買しない」は、どれも誤りだよっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 増えた株を売る |
| 2 | ✗ | 売買の向きが逆である |
| 3 | ✗ | 売買して比率を戻す |
| 4 | ✓ | 株を売り債券を買い足して正しい |
オリジナル問題3(リバランスの結果)
リバランスをした結果に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- リバランスをすると、結果的に「高くなったものを売り、安くなったものを買う」形になる
- リバランスをすると、結果的に「高くなったものを買い増す」ことになるものとされている
- リバランスをしても、売買の中身は値動きの方向とは無関係になるものとされている
- リバランスをすると、必ず損が出るしくみになっているものとされている
解答は 1 である。
リバランスでは、値上がりした資産を売り、値下がりした資産を買う。だから結果として、「高くなったものを売り、安くなったものを買う」ことになる。
選択肢2の「高いものを買い増す」、選択肢3の「値動きと無関係」、選択肢4の「必ず損」は、いずれも誤りである。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 高く売り安く買う流れになって正しい |
| 2 | ✗ | 高いものは売る |
| 3 | ✗ | 値動きに応じて売買する |
| 4 | ✗ | 必ず損になるわけではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 リバランスは元の配分比率に戻す操作。ズレた割合を整える。
- 🔴 増えた資産を売り、減った資産を買い足す。定期的に、または大きくズレたときに行う。
- 🟡 結果的に「高く売って安く買う」流れになる。
次に学ぶ
- ポートフォリオ ── 複数の資産を組み合わせた全体。リバランスはこの配分を整える操作。
- アセットアロケーション ── 資産をどの割合で持つかを決める考え方。リバランスの土台。
- ドルコスト平均法 ── 一定額を積み立てる買い方。値動きとのつきあい方をあわせて。
執筆: SikakuQuest編集部