寄与分・特別受益とは?2つの調整のしくみ

公開: 更新: カテゴリ: 相続事業承継

30秒で結論

寄与分・特別受益とは(全体像)

どちらも、相続人どうしの不公平をならすための調整のしくみ。法定相続分どおりに分けると不公平になる場合に使う。

つまり、寄与分は「貢献した人にプラス」、特別受益は「先にもらった人の取り分を調整」というイメージ。


詳しく:2つの調整のしくみ

ここが記事の心臓部。寄与分と特別受益は、次の表に整理できる。

寄与分と特別受益

寄与分特別受益
どんな人財産の維持・増加に特別の貢献をした相続人生前贈与などで特別に利益を受けた相続人
どう調整貢献ぶんを取り分に上乗せ先にもらった分を相続財産に戻す(持ち戻し)
目的相続人どうしの公平相続人どうしの公平

大事なのは、特別受益が「先にもらった分を相続財産に持ち戻す」しくみであること。生前贈与は相続と無関係、と思いがちだが、特別な利益にあたる場合は相続財産に加えて計算し直す。これにより、生前にたくさんもらった人と、もらっていない人の不公平がならされる。

なお、寄与分も特別受益も対象になるのは相続人。相続人でない人の貢献や贈与は、原則これらの調整には入らない。

わかりやすく言い換えると

要するに、「貢献した人は増やす(寄与分)、先にもらった人は戻す(特別受益)」という2つの公平調整。

①寄与分 … 財産を支えた相続人の取り分を増やす

②特別受益 … 先に贈与を受けた相続人の分を相続財産に戻す

③どちらも相続人どうしの公平のための調整

つまり、「寄与分はプラス」「特別受益は持ち戻し」が試験のポイント。


試験のツボ

🔴 一番出る:寄与分とは

①財産の維持・増加に特別の貢献をした相続人

②その貢献ぶんを取り分に上乗せできる

🔴 次に出る:特別受益とは

①生前贈与などで特別に利益を受けた相続人

②先にもらった分を相続財産に戻して計算する

🟡 押さえると安定:公平のための調整

①どちらも相続人どうしの公平を図る

②対象になるのは相続人


よくある間違い

「生前贈与は相続の計算とは無関係」→ ✗  特別受益にあたれば、相続財産に持ち戻して計算する。

「寄与分は貢献していない相続人にも認められる」→ ✗  寄与分は、財産の維持・増加に特別の貢献をした相続人のもの。

「寄与分も特別受益も相続人以外の人に使える」→ ✗  対象になるのは原則、相続人。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(寄与分)

📝 オリジナル問題 1 寄与分

寄与分について、正しいものはどれか。

  1. 寄与分は、亡くなった人の財産の維持・増加に特別の貢献をした相続人の取り分を増やす
  2. 寄与分は、貢献の有無に関係なくすべての相続人に等しく加算されるものとされている
  3. 寄与分は、相続人ではない友人や知人の貢献にも認められるものと定められているとされる
  4. 寄与分は、取り分を減らすために使われるしくみであるとされている
インスキメ
インスキメ 解答・解説

解答は 1 だよ。

寄与分は、亡くなった人の財産の維持・増加に特別の貢献をした相続人の取り分を増やすしくみなんだ。家業の手伝いや介護などが典型だよ。

選択肢2の「全員に等しく」、選択肢3の「友人にも」、選択肢4の「取り分を減らす」は、どれも誤りだよ。

選択肢判定理由
1貢献した相続人の取り分を増やす
2貢献した人のためのもの
3対象は相続人
4取り分を増やすしくみ

オリジナル問題2(特別受益)

📝 オリジナル問題 2 特別受益

特別受益について、正しいものはどれか。

  1. 特別受益があっても、生前贈与は相続の計算とは関係がないものとされている
  2. 特別受益にあたる生前贈与などは、相続財産にいったん持ち戻したうえで計算する
  3. 特別受益は、相続人の取り分を理由なく一律で2倍にするものと定められているとされる
  4. 特別受益は、相続人以外の人が受けた贈与だけを対象にするものとされている
プランリス
プランリス 解答・解説

解答は 2 だっ。

特別受益にあたる生前贈与などは、相続財産に持ち戻して計算するんだっ!先にたくさんもらった人と、もらっていない人の不公平をならすためだよっ。

選択肢1の「関係がない」、選択肢3の「一律2倍」、選択肢4の「相続人以外」は、どれも誤りだっ。

選択肢判定理由
1持ち戻して計算する
2相続財産に持ち戻す
32倍にするものではない
4対象は相続人

オリジナル問題3(2つの目的)

📝 オリジナル問題 3 調整の目的と対象

寄与分と特別受益に共通することについて、正しいものはどれか。

  1. どちらも、国の税収を増やすことだけを目的にした制度であるとされている
  2. どちらも、遺言がある場合にはいっさい使えなくなるものとされている
  3. どちらも、相続人どうしの不公平をならすための公平の調整のしくみである
  4. どちらも、相続人ではない第三者のために用意された制度であるとされている
マネケンジャ
マネケンジャ 解答・解説

解答は 3 である。

寄与分も特別受益も、相続人どうしの不公平をならすための調整のしくみである。貢献した人は増やし、先にもらった人は戻すことで、公平を図る。

選択肢1の「税収を増やす」、選択肢2の「遺言があると使えない」、選択肢4の「第三者のため」は、いずれも誤りである。

選択肢判定理由
1税収目的の制度ではない
2遺言で必ず使えなくなるのではない
3相続人どうしの公平の調整
4対象は相続人

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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