景気動向指数とは(全体像)
景気動向指数は、景気の現状をつかみ、先行きを予測するための代表的な景気指標。内閣府が毎月、いくつもの経済指標を組み合わせて公表している。
押さえるのは、2つの軸で景気を立体的に見ていること。
- 2つの指数(CI/DI) … 景気を「勢い」と「広がり」の2つの見方で測る。
- 3つの系列(先行・一致・遅行) … 採用される指標を、景気より早く・同時に・遅れて動く3グループに分ける。
似た指標の日銀短観が四半期ごとの調査なのに対し、景気動向指数は毎月公表される、という頻度の違いも出やすい。
詳しく:この表だけ覚えれば戦える
ここが記事の心臓部。景気動向指数の中身は、次の2つの表に全部つまっている。
2つの指数(CI・DI)の違い
| CI | DI | |
|---|---|---|
| 正式名 | コンポジット・インデックス | ディフュージョン・インデックス |
| 測るもの | 景気変動の大きさ・テンポ(勢い) | 景気の動きの広がり(普及度) |
| 位置づけ | いまの主役(主指標) | 補助的に参照 |
3つの系列の違い
| 系列 | 動くタイミング | 役割 |
|---|---|---|
| 先行系列 | 景気より先に動く | 数か月先の景気を予測 |
| 一致系列 | 景気と同時に動く | いまの景気を現状把握 |
| 遅行系列 | 景気に遅れて動く | 景気を事後に確認 |
公表しているのは内閣府(経済社会総合研究所)で、頻度は毎月。CI・DIは、どちらも先行・一致・遅行の3系列それぞれで計算される。
なお、3系列に採用される個別指標は見直されることがあるので、具体的にどの指標が入るかは受験年度の最新仕様で確認するとよい。
わかりやすく言い換えると
つまり、景気動向指数は「景気の体温計」。1本の数字ではなく、勢い(CI)と広がり(DI)の2つの目盛りで、しかも先・いま・後ろの3つの時間軸で景気を見る道具、ということ。
要するに、CIは「どれくらい強い動きか」、DIは「どれくらいの分野に広がっているか」。役割が違うので、別物として整理する。
試験のツボ
🔴 一番出る:公表者と頻度
①公表するのは内閣府(経済社会総合研究所)
②頻度は毎月(月次)——日銀短観の四半期と取り違えない
🔴 次に出る:CIとDIの役割の違い
①CI = 景気の勢い・テンポを測る
②DI = 景気の広がり(普及度)を測る
③いまの主役はCI
🟡 押さえると安定:3系列の意味
①先行 = 予測
②一致 = 現状把握
③遅行 = 確認
よくある間違い
①「景気動向指数は日銀が四半期ごとに公表」→ ✗ 公表は内閣府で、頻度は毎月。四半期の景気判断調査は日銀短観のほう。
②「CIとDIは同じもの」→ ✗ CIは勢い、DIは広がりを測る別の指数。役割が違う。
③「景気動向指数に系列の区別はない」→ ✗ 先行・一致・遅行の3系列に分けて整理される。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(公表者・頻度)
景気動向指数の公表者と頻度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 景気動向指数は日本銀行が四半期ごとに公表する景気判断調査として位置づけられている
- 景気動向指数は内閣府(経済社会総合研究所)が毎月公表する代表的な景気指標である
- 景気動向指数は民間の調査機関が年に1回だけ公表する景気の集計値として整理される
- 景気動向指数は財務省が国の予算編成にあわせて年度ごとに公表する統計とされている
解答は 2 だよ。
つまり、景気動向指数を公表するのは内閣府(経済社会総合研究所)で、頻度は毎月。四半期ごとに景気判断を調査するのは日銀短観のほうで、別物なんだ。「内閣府+毎月」で押さえてね。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 四半期の景気判断調査は日銀短観のほう |
| 2 | ✓ | 内閣府が毎月公表で正しい |
| 3 | ✗ | 民間機関が年1回ではない |
| 4 | ✗ | 財務省が年度ごとに公表する統計ではない |
オリジナル問題2(CIとDIの違い)
景気動向指数のCIとDIに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- CIとDIは同じ内容を別の名前で呼んでいるだけで、測るものに違いはないとされる
- CIは景気の動きの広がりを測り、DIは景気変動の勢いを測るもので主役はDIである
- CIもDIも景気とは関係なく、株価だけをもとに毎月計算される指数であるとされる
- CIは景気変動の勢い・テンポを測り、DIは景気の動きの広がりを測る別の指数である
解答は 4 だっ。
要するに、CIは景気の勢い・テンポ、DIは景気の広がりを測るっ。役割が違う別の指数で、いまの主役はCIのほうだっ!「Cが勢い・Dが広がり」で押さえておけっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | CIとDIは測るものが違う別の指数 |
| 2 | ✗ | 勢いと広がりが逆。主役はCI |
| 3 | ✗ | 株価だけで計算する指数ではない |
| 4 | ✓ | CI=勢い、DI=広がりで正しい |
オリジナル問題3(3系列の整理)
景気動向指数の系列に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 景気動向指数の個別指標は、先行系列・一致系列・遅行系列の3系列に整理される
- 景気動向指数には系列の区別がなく、すべて1つの集計値だけで運用されるとされる
- 景気動向指数の系列は先行と遅行の2つだけで、一致系列という区分は存在しない
- 景気動向指数の系列は景気と無関係に決まり、時間的な前後の意味はないとされる
解答は 1 である。
つまり、景気動向指数の個別指標は、景気より先に動く先行系列、同時に動く一致系列、遅れて動く遅行系列の3系列に分けて整理される。「先・いま・後ろ」で押さえるとよい。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 先行・一致・遅行の3系列で正しい |
| 2 | ✗ | 1つの集計値だけではなく3系列に分かれる |
| 3 | ✗ | 一致系列も存在する。3系列である |
| 4 | ✗ | 各系列は動くタイミングで意味づけられている |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 公表者・頻度 = 内閣府(経済社会総合研究所)が毎月公表。日銀短観の四半期と取り違えない。
- 🔴 CIとDI = CIは景気の勢い・テンポ、DIは景気の広がり。いまの主役はCI。
- 🟡 3系列 = 先行(予測)・一致(現状把握)・遅行(確認)。
次に学ぶ
- 日銀短観 ── 日本銀行が四半期ごとに企業の景況感を聞く調査。「内閣府・毎月」の景気動向指数と「日銀・四半期」で対比して押さえると混ざらない。
- GDP ── 国内で生産された付加価値の合計を測る代表的なマクロ経済指標。
- ライフプランニング ── 家計の生涯設計の起点。景気の動きを踏まえて将来設計を組み立てる視点につながる。
執筆: SikakuQuest編集部