雑所得とは(全体像)
所得は10種類に分けられるが、そのどれにも当てはまらないものが雑所得。公的年金や、副業のもうけ、暗号資産のもうけなど、いろいろなものが入る。
押さえるのは、3つの区分と、業務雑の帳簿保存、そして暗号資産の利益。何が雑所得になるか、どう分かれるかがFP2級でよく問われる。
詳しく:3つの区分と暗号資産
ここが記事の心臓部。まず、雑所得の3区分。
雑所得の3つの区分
| 区分 | 中身 |
|---|---|
| 公的年金等 | 公的年金など |
| 業務 | 副業などの業務によるもうけ |
| その他 | 上の2つ以外(暗号資産の利益など) |
そして、業務雑の注意点と暗号資産。
業務雑と暗号資産
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 業務雑の帳簿 | 収入が300万円を超えると帳簿の保存が必要 |
| 暗号資産 | 仮想通貨の取引で得た利益は原則雑所得 |
整理のコツは、まず雑所得は3区分だと押さえること。公的年金等・業務・その他。次に業務雑は300万円超で帳簿保存。副業などの収入が300万円を超えると、帳簿の保存が必要になる。そして、暗号資産の利益は原則雑所得。
なお、税の取り扱いは改正で変わることがある。受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておくとよい。
わかりやすく言い換えると
つまり雑所得は、「ほかのどの所得にも入らない、いろいろなもうけの受け皿」だとイメージするとラク。
要するに、雑所得は公的年金等・業務・その他の3つに分かれる。副業などの業務にあたる雑所得は、収入が300万円を超えると帳簿の保存が必要。そして、暗号資産(仮想通貨)の取引で得た利益は、原則として雑所得になる(その他に入る)。
ひっかけは「暗号資産のもうけは譲渡所得になる」という思い込み。暗号資産の利益は原則として雑所得、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:暗号資産の利益は原則雑所得
①仮想通貨の取引で得た利益
②原則として雑所得になる
🔴 次に出る:3つの区分
①公的年金等・業務・その他
②業務は副業などのもうけ
🟡 押さえると安定:業務雑の帳簿
①収入が300万円を超えると
②帳簿の保存が必要
よくある間違い
①「暗号資産(仮想通貨)の取引で得た利益は、譲渡所得になる」→ ✗ 暗号資産の取引で得た利益は、原則として雑所得になる。
②「雑所得には、区分という考え方がいっさいない」→ ✗ 雑所得は、公的年金等・業務・その他の3つに分かれる。
③「業務の雑所得は、収入がいくらでも帳簿保存はいらない」→ ✗ 業務の雑所得は、収入が300万円を超えると帳簿の保存が必要。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(暗号資産)
暗号資産(仮想通貨)の取引で得た利益に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 暗号資産の取引で得た利益は、原則として譲渡所得になるものとされている
- 暗号資産の取引で得た利益は、税金とはまったく関係のないものである
- 暗号資産の取引で得た利益は、いっさい所得にならないものとされている
- 暗号資産の取引で得た利益は、原則としてすべて雑所得になるものである
解答は 4 です。
暗号資産(仮想通貨)の取引で得た利益は、原則として雑所得になるのよ。その他の区分に入るのね。
選択肢1は「譲渡所得」、選択肢2は「税金と関係ない」、選択肢3は「所得にならない」で、いずれも誤りなのよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 原則は雑所得 |
| 2 | ✗ | 所得として課税される |
| 3 | ✗ | 雑所得になる |
| 4 | ✓ | 原則として雑所得で正しい |
オリジナル問題2(3つの区分)
雑所得の区分に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 雑所得は、公的年金等・業務・その他という3つの区分に分かれる
- 雑所得は、区分という考え方がいっさいないものとされている
- 雑所得は、公的年金だけしかないものと決められているものである
- 雑所得は、所得とはまったく関係のないもののことであるとされている
解答は 1 です。
雑所得は、公的年金等・業務・その他の3つに分かれるのよ。3区分で覚えるのね。
選択肢2は「区分がない」、選択肢3は「公的年金だけ」、選択肢4は「所得と関係ない」で、いずれも誤りなのよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 公的年金等・業務・その他で正しい |
| 2 | ✗ | 3区分に分かれる |
| 3 | ✗ | 業務やその他もある |
| 4 | ✗ | 所得の1つ |
オリジナル問題3(業務雑の帳簿)
業務にあたる雑所得の帳簿に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 業務の雑所得は、収入がいくらでも帳簿の保存はいらないものである
- 業務の雑所得は、帳簿という考え方がいっさいないものとされている
- 業務の雑所得は、収入が300万円を超えると帳簿の保存が必要である
- 業務の雑所得は、収入が1億円を超えてはじめて帳簿の保存が必要となる
解答は 3 です。
業務の雑所得は、収入が300万円を超えると帳簿の保存が必要なのよ。副業でも気をつけるのね。
選択肢1は「いくらでも不要」、選択肢2は「帳簿がない」、選択肢4は「1億円」で、いずれも誤りなのよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 300万円超で必要 |
| 2 | ✗ | 帳簿の保存がある |
| 3 | ✓ | 300万円超で帳簿保存が必要で正しい |
| 4 | ✗ | 1億円ではなく300万円 |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 暗号資産の利益は原則雑所得。仮想通貨の取引で得た利益は、原則として雑所得になる。
- 🔴 3つの区分。公的年金等・業務・その他に分かれる。
- 🟡 業務雑の帳簿。業務の雑所得は、収入が300万円を超えると帳簿の保存が必要。
次に学ぶ
- 配当所得と配当控除 ── 配当の税金のしくみ。所得の種類ごとの違いを整理できる。
- 所得税の計算の枠組み ── 所得税の計算の流れ。所得の種類とあわせて押さえられる。
執筆: SikakuQuest編集部