終身保険の種類とは(全体像)
終身保険は、保障が一生涯続く保険。途中で解約すると解約返戻金が戻り、貯蓄性もある。ただし、その解約返戻金の特性は商品によって違う。
押さえるのは、払込中の解約返戻金を抑えるタイプや解約返戻金がないタイプがあること、そして特定の病気で生前に保険金を受け取れるタイプがあること。この違いがFP2級でよく問われる。
詳しく:主なタイプ
ここが記事の心臓部。主なタイプを整理する。
終身保険の主なタイプ
| タイプ | 中身 |
|---|---|
| 低解約返戻金型 | 払込期間中の解約返戻金を抑えるかわりに、保険料が安い(払込満了後は通常の水準に戻る) |
| 無解約返戻金型 | 解約返戻金がないかわりに、保険料がさらに安い |
| 特定疾病保障付終身 | がん・急性心筋梗塞・脳卒中など特定の病気になったとき、生前に保険金を受け取れる |
整理のコツは2つ。
①解約返戻金の特性がタイプで違う。低解約返戻金型は払込中の返戻金を抑えて保険料を安く、無解約返戻金型は返戻金をなくしてさらに安く。「どの終身保険も同じ」ではない。
②特定疾病保障付終身は生前に受け取れる。がんなど特定の病気になったとき、亡くなる前に保険金を受け取れる。
なお、商品の細かい内容は会社で変わることがある。受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておくとよい。
わかりやすく言い換えると
つまり終身保険の種類は、「一生涯の保障を、解約返戻金の持たせ方などで変えたバリエーション」だとイメージするとラク。
要するに、低解約返戻金型は「払込中の解約返戻金を低くするかわりに、保険料が安い」タイプ(払込満了後は通常の水準に戻る)。無解約返戻金型は「解約返戻金をなくすかわりに、もっと安い」タイプ。そして特定疾病保障付終身は、がんなど特定の病気になったとき、生きているうちに保険金を受け取れるタイプ。
ひっかけは「どの終身保険も解約返戻金は同じ」という思い込み。タイプで特性が違う、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:低解約返戻金型
①払込期間中の解約返戻金を抑えるかわりに保険料が安い
②払込満了後は通常の水準に戻る
🔴 次に出る:無解約返戻金型と特定疾病保障付
①無解約返戻金型=解約返戻金がないかわりにさらに安い
②特定疾病保障付=がんなど特定の病気で生前に受け取れる
🟡 押さえると安定:どれも同じではない
①解約返戻金の特性がタイプで違う
②「どの終身保険も同じ」は誤り
よくある間違い
①「終身保険はどのタイプも解約返戻金が同じ」→ ✗ 低解約返戻金型や無解約返戻金型など、特性が違う。
②「低解約返戻金型は保険料が高い」→ ✗ 払込中の解約返戻金を抑えるかわりに、保険料は安い。
③「特定疾病保障付終身は死亡時しか受け取れない」→ ✗ がんなど特定の病気になったとき、生前に保険金を受け取れる。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(低解約返戻金型)
低解約返戻金型の終身保険に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 低解約返戻金型は、払込期間中の解約返戻金を抑えるかわりに、保険料がより安くなるタイプである
- 低解約返戻金型は、払込期間中の解約返戻金を多くするかわりに、保険料が高くなるものとされている
- 低解約返戻金型は、保障が一生涯ではなく、決めた期間だけで終わってしまうものとされている
- 低解約返戻金型は、保険料を払うほど解約返戻金がゼロに近づいていくものと決められている
解答は 1 だよ。
低解約返戻金型は、払込期間中の解約返戻金を抑えるかわりに、保険料が安くなるタイプなんだ。払込満了後は通常の水準に戻るよ。
選択肢2は「返戻金を多くして保険料が高い」、選択肢3は「一生涯ではない」、選択肢4は「返戻金がゼロに近づく」で、いずれも誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 払込中の返戻金を抑え保険料が安く正しい |
| 2 | ✗ | 保険料は安くなる |
| 3 | ✗ | 終身保険なので保障は一生涯 |
| 4 | ✗ | 払込満了後は通常の水準に戻る |
オリジナル問題2(無解約返戻金型)
無解約返戻金型の保険に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 無解約返戻金型は、解約返戻金がきわめて大きいかわりに、保険料がきわめて高くなるものとされている
- 無解約返戻金型は、解約返戻金がいっさいないかわりに、保険料がより安くなるタイプとなっている
- 無解約返戻金型は、解約すると払った保険料の2倍が戻る制度であると決められている
- 無解約返戻金型は、保障がいっさいないかわりに保険料もいっさいかからないものとされている
解答は 2 だよ。
無解約返戻金型は、解約返戻金がないかわりに、保険料がさらに安くなるタイプなんだ。
選択肢1は「返戻金が大きく保険料が高い」、選択肢3は「2倍が戻る」、選択肢4は「保障も保険料もない」で、いずれも誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 解約返戻金はない |
| 2 | ✓ | 返戻金がなく保険料が安く正しい |
| 3 | ✗ | 2倍が戻る制度ではない |
| 4 | ✗ | 保障はあり保険料もかかる |
オリジナル問題3(特定疾病保障付終身)
特定疾病保障付終身保険に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 特定疾病保障付終身は、健康なときだけ保険金が出て、病気になると出なくなるものとされている
- 特定疾病保障付終身は、特定の病気になっても保険金はいっさい受け取れないものとされている
- 特定疾病保障付終身は、どんな小さなケガでも必ず保険金が満額もらえる制度であるものとされている
- 特定疾病保障付終身は、がんなど特定の病気になったとき、生前に保険金を受け取れるタイプである
解答は 4 だよ。
特定疾病保障付終身は、がんなど特定の病気になったとき、生前に保険金を受け取れるタイプなんだ。亡くなる前に受け取れるのが特徴だよ。
選択肢1は「健康なときだけ」、選択肢2は「受け取れない」、選択肢3は「小さなケガでも満額」で、いずれも誤りだよ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 特定の病気になったときに受け取れる |
| 2 | ✗ | 特定の病気で受け取れる |
| 3 | ✗ | 小さなケガで満額が出る制度ではない |
| 4 | ✓ | 特定の病気で生前に受け取れて正しい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 低解約返戻金型。払込中の解約返戻金を抑えるかわりに保険料が安い(払込満了後は通常の水準に戻る)。
- 🔴 無解約返戻金型と特定疾病保障付。無解約返戻金型は返戻金なしでさらに安い、特定疾病保障付はがんなどで生前に受け取れる。
- 🟡 どれも同じではない。解約返戻金の特性がタイプで違う。
次に学ぶ
- 定期保険の種類 ── 決めた期間だけ保障する定期保険のバリエーション。終身保険との違いをセットで押さえられる。
- 保険の契約内容変更 ── 解約返戻金を使った契約の続け方。終身保険の貯蓄性とのつながりが見える。
執筆: SikakuQuest編集部