信用リスク評価とは(全体像)
信用リスクは、お金を貸した相手(債券の発行体など)が倒産して、利息や元本が返ってこなくなるリスク。それをどう測るかが信用リスク評価。
押さえるのは、3つの要素。倒産に備える保険のようなものの値段(CDSスプレッド)、倒産しそうな確からしさ(PD)、倒産しても取り戻せる割合(RR)。この3つの意味を区別することがFP2級でよく問われる。
詳しく:信用リスクを測る3つの要素
ここが記事の心臓部。3つの要素を整理する。
信用リスクを測る3要素
| 要素 | 中身 |
|---|---|
| CDSスプレッド | 倒産に備える保険のようなもののプレミアム(値段) |
| PD(倒産確率) | どれくらい倒産しそうかの確からしさ |
| RR(回収率) | 倒産しても取り戻せる割合 |
整理のコツは、3つを「値段・確率・割合」で区別すること。CDSスプレッドは、相手の倒産に備える保険のようなものの値段。リスクが高いほど高くなる。PDは倒産しそうな確率。RRは、もし倒産しても、どれくらい取り戻せるかの割合。それぞれ見ている角度がちがう。
なお、指標の使われ方は試験で変わることがある。受験する年度の最新の出題傾向もあわせて見ておくとよい。
わかりやすく言い換えると
つまり信用リスク評価は、「貸したお金が返ってこなくなる危なさを、いくつかの角度から測ること」だとイメージするとラク。
要するに、CDSスプレッドは、相手の倒産に備える保険のようなものの値段で、危ないほど高くなる。PD(倒産確率)は、その相手がどれくらい倒産しそうかの確からしさ。RR(回収率)は、もし倒産しても、貸したお金のうちどれくらい取り戻せるかの割合。3つは別々の角度から信用リスクを見ている。
ひっかけは「PDは倒産しても取り戻せる割合のこと」という思い込み。取り戻せる割合はRR、PDは倒産確率、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:3つの要素の意味
①CDSスプレッドは倒産に備える保険のような値段
②PDは倒産確率、RRは回収率
🔴 次に出る:PDとRRの区別
①PDはどれくらい倒産しそうかの確率
②RRは倒産しても取り戻せる割合
🟡 押さえると安定:CDSスプレッド
①リスクが高いほど高くなる
②倒産に備える保険のような役割
よくある間違い
①「PD(倒産確率)は、倒産しても取り戻せる割合のことである」→ ✗ 取り戻せる割合はRR(回収率)。PDは倒産確率。
②「CDSスプレッドは、リスクが高いほど低くなる」→ ✗ CDSスプレッドは、リスクが高いほど高くなる。
③「信用リスクは1つの要素だけで測る」→ ✗ CDSスプレッド・PD・RRの3つの要素で測る。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(3つの要素)
信用リスク評価の要素に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 信用リスクは、CDSスプレッド・PD・RRという3つの要素で測るものである
- 信用リスクは、要素という考え方などいっさいなく、まったく測れないものである
- 信用リスクは、株価という1つの要素だけで決まってしまうものである
- 信用リスクは、倒産とはまったく関係なく決まる数字のことである
解答は 1 である。
信用リスクは、CDSスプレッド・PD・RRという3つの要素で測るのじゃ。別々の角度から見るぞ。
選択肢2は「要素がない」、選択肢3は「株価だけ」、選択肢4は「倒産と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 3つの要素で測って正しい |
| 2 | ✗ | 3要素で測れる |
| 3 | ✗ | 株価だけではない |
| 4 | ✗ | 倒産に関わる |
オリジナル問題2(PDとRR)
PDとRRに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- PDは取り戻せる割合のことで、RRは倒産しそうな確率のことである
- PDもRRも、倒産とはいっさい関係のない数字のことである
- PDは倒産確率で、RRは倒産しても取り戻せる回収率である
- PDもRRも、株価だけを直接決めるための数字のことである
解答は 3 である。
PDは倒産確率で、RRは倒産しても取り戻せる回収率じゃ。確率と割合で角度がちがうぞ。
選択肢1はPDとRRが逆、選択肢2は「倒産と関係ない」、選択肢4は「株価を決める」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | PDとRRが逆 |
| 2 | ✗ | 倒産に関わる |
| 3 | ✓ | PDは倒産確率・RRは回収率で正しい |
| 4 | ✗ | 株価を決める数字ではない |
オリジナル問題3(CDSスプレッド)
CDSスプレッドに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- CDSスプレッドは、倒産とはまったく関係のない数字のことである
- CDSスプレッドは、倒産に備える保険のような値段で、リスクが高いほど高い
- CDSスプレッドは、リスクが高いほどかえって低くなるものである
- CDSスプレッドは、利息の金額そのものだけを表すための、数字のことである
解答は 2 である。
CDSスプレッドは、倒産に備える保険のような値段で、リスクが高いほど高くなるのじゃ。危ないほど備えの値段も上がるぞ。
選択肢1は「倒産と関係ない」、選択肢3は「高いほど低くなる」、選択肢4は「利息の金額」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 倒産に備える値段 |
| 2 | ✓ | リスクが高いほど高くて正しい |
| 3 | ✗ | 高いほど高くなる |
| 4 | ✗ | 利息の金額ではない |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 3つの要素の意味。CDSスプレッドは倒産に備える保険のような値段、PDは倒産確率、RRは回収率。
- 🔴 PDとRRの区別。PDはどれくらい倒産しそうか、RRは倒産しても取り戻せる割合。
- 🟡 CDSスプレッド。倒産に備える保険のような役割で、リスクが高いほど高くなる。
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執筆: SikakuQuest編集部