債券格付とは(全体像)
債券格付は、発行する会社や国がきちんとお金を返せるかどうかを、格付業者がアルファベットで評価したもの。AAAやAAは信用力が高く、CやDは低い。
押さえるのは、投資適格と投機的の境目、そしてスプリット格付の扱い。BBB-以上か、BB+以下かで大きく分かれる。格付業者によって評価がちがうときの扱いも問われ、ここがFP2級でよく出る。
詳しく:投資適格の境目とスプリット格付
ここが記事の心臓部。まず、信用力の境目。
投資適格と投機的
| 区分 | 格付 |
|---|---|
| 投資適格 | BBB-以上(信用力が比較的高い) |
| 投機的格付 | BB+以下(ジャンク債とも呼ばれる) |
そして、評価が分かれたときの扱い。
スプリット格付
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| スプリット格付 | 格付業者によって評価が分かれること |
| 扱い | 低い方を採用するのが一般的 |
整理のコツは、まず境目はBBB-だと押さえること。BBB-以上なら投資適格、BB+以下なら投機的格付(ジャンク債)。次にスプリット格付は低い方。複数の格付業者で評価が分かれたときは、低い方を採用するのが一般的。
なお、格付の表し方は業者で少しちがう。受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておくとよい。
わかりやすく言い換えると
つまり債券格付は、「その債券がどれくらい安全に返ってくるかを、アルファベットで示した通知表」だとイメージするとラク。
要するに、信用力の境目はBBB-。BBB-以上なら投資適格で、比較的安全とされる区分。BB+以下は投機的格付で、ジャンク債とも呼ばれる。そして、格付業者によって評価が分かれたスプリット格付のときは、低い方を採用するのが一般的。
ひっかけは「スプリット格付では高い方を採用する」という思い込み。低い方を採用するのが一般的、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:投資適格の境目はBBB-
①BBB-以上が投資適格
②BB+以下は投機的格付(ジャンク債)
🔴 次に出る:スプリット格付は低い方
①格付業者で評価が分かれたときの扱い
②低い方を採用するのが一般的
🟡 押さえると安定:格付の意味
①債券の信用力を表す
②AAAは高く、Dは低い
よくある間違い
①「スプリット格付では、高い方の格付を採用する」→ ✗ 評価が分かれたときは、低い方を採用するのが一般的。
②「BB+以下の格付も投資適格に区分される」→ ✗ 投資適格はBBB-以上。BB+以下は投機的格付。
③「債券格付は債券の信用力とは関係がない」→ ✗ 債券格付は債券の信用力をアルファベットで表したもの。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(投資適格の境目)
債券格付の投資適格に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 投資適格と投機的を分ける境目は、格付ではいっさい決まらないものである
- BB+以下の格付が投資適格で、BBB-以上は投機的とされるものである
- BBB-以上が投資適格で、BB+以下は投機的格付とされるものである
- 債券格付には、投資適格という区分そのものがいっさいないものである
解答は 3 である。
債券格付では、BBB-以上が投資適格で、BB+以下は投機的格付とされるのじゃ。境目はBBB-だぞ。
選択肢1は「境目が決まらない」、選択肢2は投資適格と投機的が逆、選択肢4は「区分がない」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 境目はBBB- |
| 2 | ✗ | 投資適格と投機的が逆 |
| 3 | ✓ | BBB-以上が投資適格で正しい |
| 4 | ✗ | 投資適格の区分がある |
オリジナル問題2(投機的格付)
投機的格付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- BB+以下の格付は投機的格付と呼ばれ、ジャンク債とも言われるものである
- BB+以下という格付は、もっとも信用力の高い安全な区分とされるものである
- 投機的格付という区分は、債券にはいっさい存在しないものである
- 投機的格付は、信用力とはまったく関係なく決まるものである
解答は 1 である。
BB+以下の格付は投機的格付と呼ばれ、ジャンク債とも言われるのじゃ。投資適格より信用力が低い区分だぞ。
選択肢2は「もっとも信用力が高い」、選択肢3は「存在しない」、選択肢4は「信用力と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | BB+以下は投機的でジャンク債で正しい |
| 2 | ✗ | 信用力は高くない |
| 3 | ✗ | 投機的格付がある |
| 4 | ✗ | 信用力を表す |
オリジナル問題3(スプリット格付)
スプリット格付に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- スプリット格付では、高い方の格付を採用するのが一般的とされるものである
- スプリット格付では、格付業者の評価がつねに完全に一致するものである
- スプリット格付は、格付という考え方とはいっさい関係のないものである
- スプリット格付では、より低い方の格付を採用するのが一般的とされている
解答は 4 である。
スプリット格付では、低い方の格付を採用するのが一般的じゃ。慎重に見るための扱いだぞ。
選択肢1は「高い方を採用」、選択肢2は「つねに一致」、選択肢3は「格付と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 低い方を採用する |
| 2 | ✗ | 評価が分かれることがある |
| 3 | ✗ | 格付に関わる考え方 |
| 4 | ✓ | 低い方を採用が一般的で正しい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 投資適格の境目はBBB-。BBB-以上が投資適格、BB+以下は投機的格付(ジャンク債)。
- 🔴 スプリット格付は低い方。評価が分かれたときは、低い方を採用するのが一般的。
- 🟡 格付の意味。債券の信用力をアルファベットで表す。AAAは高く、Dは低い。
次に学ぶ
- 債券格付(基礎) ── FP3級で学ぶ格付の土台。基本のしくみをおさらいすると、投資適格の境目が整理できる。
- 債券のリスク ── 信用や価格の動きによるリスク。格付とあわせて債券のリスクを押さえられる。
執筆: SikakuQuest編集部