債券の利回りとは(全体像)
債券は、お金を貸して、利息を受け取り、満期に返してもらう商品。利息が定期的に出るのが利付債、額面より安く買って満期に額面で返ってくるのが割引債。
押さえるのは、利回りが「いつまで・どう持つか」で変わること。利息だけを見るのか、満期まで持つのか、途中で売るのか。場面ごとに3つの利回りがあり、ここがFP2級でよく問われる。
詳しく:利付債・割引債と利回り3種
ここが記事の心臓部。まず、債券の2タイプ。
利付債と割引債
| タイプ | 中身 |
|---|---|
| 利付債 | 利息(クーポン)が定期的に支払われる |
| 割引債 | 額面より安く発行され、満期に額面で返ってくる |
そして、利回りの3種類。
債券の利回り3種
| 利回り | どの場面か |
|---|---|
| 直接利回り | 利息(クーポン)だけを購入価格で見る |
| 最終利回り | 満期まで持ち、利息+償還の差も含める |
| 所有期間利回り | 途中で売り、利息+売却の差も含める |
整理のコツは、まず利付債は利息・割引債は安く発行だと押さえること。次に利回りは持ち方しだい。利息だけなら直接利回り、満期まで持つなら最終利回り、途中で売るなら所有期間利回り。とくに最終利回りは、利息だけでなく、買った値段と額面の差(償還の差)も合わせて考えるのがポイント。
なお、利回りの計算は試験での問われ方を確認しておくとよい。受験する年度の最新の出題傾向もあわせて見ておくと安心。
わかりやすく言い換えると
つまり債券の利回りは、「その債券を、どう持つかで変わる“もうけの割合”」だとイメージするとラク。
要するに、利付債は利息が定期的に出る債券、割引債は額面より安く買って満期に額面で返る債券。利回りは、利息だけを見る直接利回り、満期まで持つ最終利回り、途中で売る所有期間利回りの3つ。なかでも最終利回りは、利息に加えて、買った値段と額面の差(償還の差)も含めて考える。
ひっかけは「最終利回りは利息だけで計算する」という思い込み。最終利回りは償還の差も含める、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:利回りの3種類
①直接利回り・最終利回り・所有期間利回り
②どの場面の利回りかで中身が変わる
🔴 次に出る:最終利回りは償還の差も含める
①満期まで持ったときの利回り
②利息に加えて買った値段と額面の差も含める
🟡 押さえると安定:利付債と割引債
①利付債は利息(クーポン)が定期的に出る
②割引債は額面より安く発行される
よくある間違い
①「最終利回りは利息だけで計算する」→ ✗ 最終利回りは、利息に加えて買った値段と額面の差も含める。
②「割引債は額面より高く発行される債券である」→ ✗ 割引債は額面より安く発行され、満期に額面で返ってくる。
③「債券の利回りは1種類しかない」→ ✗ 直接利回り・最終利回り・所有期間利回りの3種類がある。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(利付債と割引債)
利付債と割引債に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 利付債は利息がいっさい出ず、割引債は額面より高く発行されるものである
- 利付債も割引債も、利息や価格とはまったく関係のない債券のことである
- 利付債は額面より高く発行され、割引債は利息が定期的に出るものである
- 利付債は利息が定期的に出て、割引債は額面より安く発行されるものである
解答は 4 である。
利付債は利息が定期的に出て、割引債は額面より安く発行されるのじゃ。出方がちがう2タイプだぞ。
選択肢1は「利付債は利息が出ない」、選択肢2は「価格と関係ない」、選択肢3は中身が逆で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 利付債は利息が出る |
| 2 | ✗ | 利息や価格が関わる |
| 3 | ✗ | 利付債と割引債が逆 |
| 4 | ✓ | 利付債は利息・割引債は安く発行で正しい |
オリジナル問題2(利回りの種類)
債券の利回りの種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 債券の利回りは、満期まで持って見る最終利回りの1種類しかないものである
- 債券の利回りには、直接利回り・最終利回り・所有期間利回りの3種類がある
- 債券の利回りは、利息や価格とはいっさい関係なく決まるものである
- 債券の利回りは、どの場面で見てもつねに同じ値になるものである
解答は 2 である。
債券の利回りには、直接利回り・最終利回り・所有期間利回りの3種類があるのじゃ。持ち方で見る利回りが変わるぞ。
選択肢1は「1種類だけ」、選択肢3は「利息や価格と関係ない」、選択肢4は「つねに同じ値」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 3種類がある |
| 2 | ✓ | 直接・最終・所有期間の3種で正しい |
| 3 | ✗ | 利息や価格で決まる |
| 4 | ✗ | 場面で利回りが変わる |
オリジナル問題3(最終利回り)
最終利回りに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 最終利回りは、満期まで持ち、利息に加えて償還の差も含めた利回りである
- 最終利回りは、利息をいっさい含めることなく計算する利回りのことである
- 最終利回りは、途中で売ったときだけに使う利回りのことである
- 最終利回りは、価格や利息とはまったく関係のない数字のことである
解答は 1 である。
最終利回りは、満期まで持ち、利息に加えて償還の差も含めた利回りじゃ。利息だけではないぞ。
選択肢2は「利息を含めない」、選択肢3は「途中で売るときだけ」、選択肢4は「価格や利息と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 満期まで・償還の差も含めて正しい |
| 2 | ✗ | 利息も含める |
| 3 | ✗ | 途中売却は所有期間利回り |
| 4 | ✗ | 価格や利息が関わる |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 利回りの3種類。直接利回り・最終利回り・所有期間利回り。どの場面の利回りかで中身が変わる。
- 🔴 最終利回りは償還の差も含める。満期まで持ち、利息に加えて買った値段と額面の差も含める。
- 🟡 利付債と割引債。利付債は利息が定期的に出る、割引債は額面より安く発行される。
次に学ぶ
- 債券の利回り(基礎) ── FP3級で学ぶ利回りの土台。基本のしくみをおさらいすると、3種類の違いが整理できる。
- 債券のリスク ── 価格や金利の動きによるリスク。利回りとあわせて債券の見方を押さえられる。
執筆: SikakuQuest編集部