行動ファイナンスとは?3つの心理バイアス

公開: 更新: カテゴリ: 金融資産運用

30秒で結論

行動ファイナンスとは(全体像)

これまでの理論は、人は合理的に判断すると考えてきた。でも実際の人は、心のクセ(バイアス)で判断がゆがむことがある。それを研究するのが行動ファイナンス。

押さえるのは、代表的な3つのバイアス。損を嫌うプロスペクト理論、みんなにつられるハーディング、最初の情報に引きずられるアンカリング。それぞれ何を表すかを区別することがFP2級でよく問われる。


詳しく:3つの心理バイアス

ここが記事の心臓部。3つのバイアスを整理する。

行動ファイナンスの3つのバイアス

バイアス中身
プロスペクト理論損を嫌う気持ちが強い(損失回避
ハーディングみんなと同じ行動をとる(群集心理
アンカリング最初に見た情報に引きずられる

整理のコツは、3つを「損・みんな・最初」で覚えること。プロスペクト理論は、同じ額でも得より損のほうを大きく感じる損失回避。ハーディングは、まわりがやっているからと同じ行動をとる群集心理。アンカリングは、最初に見た数字や情報が基準になって、その後の判断が引きずられること。

なお、用語の問われ方は試験で変わることがある。受験する年度の最新の出題傾向もあわせて見ておくとよい。

わかりやすく言い換えると

つまり行動ファイナンスは、「人の心のクセが、投資の判断をどうゆがめるかを研究する分野」だとイメージするとラク。

要するに、プロスペクト理論は、得をする喜びより損をする痛みを大きく感じる損失回避の傾向。ハーディングは、まわりがやっているからと、つい同じ行動をとってしまう群集心理アンカリングは、最初に見た数字や情報が基準(いかり)になって、その後の判断が引きずられること。どれも、合理的とは限らない人の判断のクセを表す。

ひっかけは「アンカリングは、みんなと同じ行動をとること」という思い込み。みんなと同じはハーディング、アンカリングは最初の情報に引きずられること、と押さえておこう。


試験のツボ

🔴 一番出る:3つのバイアスの区別

①プロスペクト理論は損失回避

②ハーディングは群集心理、アンカリングは最初の情報に引きずられる

🔴 次に出る:プロスペクト理論

①得より損を大きく感じる

②損を嫌う損失回避の傾向

🟡 押さえると安定:研究するもの

①人の心のクセ(バイアス)

②それが投資判断に与える影響


よくある間違い

「アンカリングは、みんなと同じ行動をとる群集心理のことである」→ ✗  みんなと同じはハーディング。アンカリングは最初の情報に引きずられること。

「プロスペクト理論は、損を喜び得を嫌う傾向のことである」→ ✗  プロスペクト理論は、損を嫌う(損失回避の)傾向。

「行動ファイナンスは、人の心とはいっさい関係がない」→ ✗  行動ファイナンスは、人の心のクセが投資判断に与える影響を研究する。


試験での出題パターン

実際の問題でたしかめてみよう。

オリジナル問題1(ハーディング)

📝 オリジナル問題 1 ハーディング

ハーディングに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. ハーディングは、まわりにつられて同じ行動をとる群集心理である
  2. ハーディングは、最初に見た情報に引きずられることを表すものである
  3. ハーディングは、損を嫌う損失回避の傾向を表すものとされている
  4. ハーディングは、投資の心理とはまったく関係のないものである
カブドラ
カブドラ 解答・解説

解答は 1 である。

ハーディングは、まわりにつられてみんなと同じ行動をとる群集心理じゃ。つい合わせてしまうクセだぞ。

選択肢2はアンカリング、選択肢3はプロスペクト理論、選択肢4は「心理と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。

選択肢判定理由
1みんなと同じ群集心理で正しい
2それはアンカリング
3それはプロスペクト理論
4投資心理のバイアス

オリジナル問題2(アンカリング)

📝 オリジナル問題 2 アンカリング

アンカリングに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. アンカリングは、みんなと同じ行動をとる群集心理を表すものである
  2. アンカリングは、投資の心理とはまったく関係のないものである
  3. アンカリングは、損を嫌う損失回避の傾向を表すものとされている
  4. アンカリングは、最初の情報に引きずられることを表すものである
カブドラ
カブドラ 解答・解説

解答は 4 である。

アンカリングは、最初に見た情報に引きずられることじゃ。最初の数字が基準(いかり)になるぞ。

選択肢1はハーディング、選択肢2は「心理と関係ない」、選択肢3はプロスペクト理論で、いずれも誤りじゃ。

選択肢判定理由
1それはハーディング
2投資心理のバイアス
3それはプロスペクト理論
4最初の情報に引きずられて正しい

オリジナル問題3(プロスペクト理論)

📝 オリジナル問題 3 プロスペクト理論

プロスペクト理論に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. プロスペクト理論は、みんなと同じ行動をとる群集心理である
  2. プロスペクト理論は、最初に見た情報に引きずられることである
  3. プロスペクト理論は、得より損を大きく感じる損失回避の傾向である
  4. プロスペクト理論は、投資の心理とはまったく関係のないものである
カブドラ
カブドラ 解答・解説

解答は 3 である。

プロスペクト理論は、得より損を大きく感じる損失回避の傾向じゃ。損を嫌う気持ちが強いぞ。

選択肢1はハーディング、選択肢2はアンカリング、選択肢4は「心理と関係ない」で、いずれも誤りじゃ。

選択肢判定理由
1それはハーディング
2それはアンカリング
3損を大きく感じる損失回避で正しい
4投資心理のバイアス

まとめ

押さえどころ

次に学ぶ


執筆: SikakuQuest編集部

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