顧客コミュニケーションとは(全体像)
FPの仕事は、相談者の本音や状況を引き出すことから始まる。そのために欠かせないのが、信頼関係を築くコミュニケーションの技法だ。
押さえるのは、傾聴・質問・確認の3つ。ただ話すのではなく、共感して聴き、上手に質問し、理解を確かめる。この3つで相談者が話しやすい関係をつくるのがFP2級でよく問われる。
詳しく:3つの技法
ここが記事の心臓部。3つの技法を表で押さえる。
顧客コミュニケーションの3技法
| 技法 | 内容 |
|---|---|
| 傾聴 | 相手に共感しながら、じっくり話を聴く |
| 質問 | オープン(自由に答える)とクローズド(はい・いいえで答える)を使い分ける |
| 確認 | パラフレーズ(相手の話を言い換えて、理解を確かめる) |
ポイントは、とくに質問の2種類。オープンクエスチョンは「どんなことが心配ですか」のように自由に答えてもらう質問で、話を広げたいときに使う。クローズドクエスチョンは「保険に入っていますか」のように「はい・いいえ」で答える質問で、事実を確かめたいときに使う。
そして確認(パラフレーズ)は、「つまり〇〇ということですね」と相手の話を言い換えて、理解のズレがないかを確かめる技法。聴いて・質問して・確かめる、この流れで信頼関係を築くのがFP実務だ。進め方は状況で変わるので、受験する年度の最新の内容もあわせて確認しておこう。
わかりやすく言い換えると
つまり、「共感して聴き(傾聴)、自由かはい・いいえで質問し(質問)、言い換えて確かめる(確認)」とイメージするとラク。
要するに、顧客コミュニケーションは傾聴・質問・確認の3技法で信頼関係を築くもの、と押さえておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:3つの技法
①傾聴・質問・確認の3つが柱
②共感して聴き、質問し、言い換えて確かめる
🔴 次に出る:質問の2種類
①オープンは自由に答えてもらう質問
②クローズドははい・いいえで答える質問
🟡 押さえると安定:確認(パラフレーズ)
①相手の話を言い換えて理解を確かめる
②理解のズレをなくして信頼を築く
よくある間違い
①「コミュニケーションはFPが一方的に話せばよい」→ ✗ まず相手に共感して聴く傾聴が土台になる。
②「質問はすべて、はい・いいえで答える形がよい」→ ✗ 自由に答えるオープンと、はい・いいえのクローズドを使い分ける。
③「相手の話を言い換えて確かめるのは不要」→ ✗ パラフレーズで言い換えて、理解のズレがないか確かめる。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(3つの技法)
顧客コミュニケーションに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- コミュニケーションは、FPが一方的に話すことだけだと決められているのである
- 相手の話を聴くことは、コミュニケーションにはいっさい不要だとされているのである
- 傾聴・質問・確認の3つを使って、相談者との信頼関係をしっかり築いていくのがよい
- 信頼関係は、技法をいっさい使わなくても自然に築けると決められているものとされる
解答は 3 である。
傾聴・質問・確認の3つを使って、相談者との信頼関係を築いていくのがよい。共感して聴くのが土台じゃ。
選択肢1の「一方的に話す」、選択肢2の「聴くのは不要」、選択肢4の「技法なしで自然に」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | まず相手の話を聴く |
| 2 | ✗ | 傾聴が土台になる |
| 3 | ✓ | 傾聴・質問・確認で信頼を築くで正しい |
| 4 | ✗ | 技法を使って築く |
オリジナル問題2(質問の2種類)
質問の種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- オープンは自由に答える形の質問、クローズドははい・いいえで答える質問である
- 質問は、すべてはい・いいえで答えるクローズドにすると決められているのである
- オープンとクローズドは、まったく同じ質問だと決められているものとされている
- 質問は、相談者にいっさいしてはいけないものと決められているものとされている
解答は 1 である。
オープンは自由に答える質問、クローズドははい・いいえで答える質問じゃ。広げたいか確かめたいかで使い分けるのじゃ。
選択肢2の「すべてクローズド」、選択肢3の「同じ質問」、選択肢4の「質問してはいけない」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | オープン=自由・クローズド=はい/いいえで正しい |
| 2 | ✗ | オープンも使い分ける |
| 3 | ✗ | 2つは別の質問 |
| 4 | ✗ | 質問で引き出す |
オリジナル問題3(確認・パラフレーズ)
確認(パラフレーズ)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- パラフレーズは、相手の話をいっさい聞き返してはいけないものとされているのである
- パラフレーズは、相手の話を言い換えて、理解にズレがないかを確かめる技法である
- 確認は、相手の話を無視して進めることだと決められているものとされているのである
- 理解のズレは確かめなくてよいものと決められているものとされているのだ
解答は 2 である。
パラフレーズは、相手の話を言い換えて、理解にズレがないかを確かめる技法じゃ。「つまり〇〇ですね」と返すのじゃ。
選択肢1の「聞き返してはいけない」、選択肢3の「話を無視」、選択肢4の「ズレを確かめなくてよい」は、いずれも誤りじゃ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 言い換えて確かめる |
| 2 | ✓ | 言い換えてズレを確かめるで正しい |
| 3 | ✗ | 相手の話を受けて返す |
| 4 | ✗ | ズレを確かめて信頼を築く |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 顧客コミュニケーションの柱は傾聴・質問・確認の3技法。
- 🔴 質問はオープン(自由に答える)とクローズド(はい・いいえ)を使い分ける。
- 🟡 確認はパラフレーズで言い換えて、理解のズレをなくす。
次に学ぶ
- ファクトファインディング ── 質問や傾聴で集めた情報を整理する次のステップ。あわせて押さえられる。
- マネープラン6ステップ ── コミュニケーションが土台になる相談プロセス全体の流れ。
執筆: SikakuQuest編集部