国民年金の保険料免除とは(全体像)
国民年金は、20歳以上の人が保険料を納める。でも、収入が少ない時期は、その負担が重い。そこで、保険料を払わなくてよくする(または猶予する)しくみが用意されている。
押さえるのは、免除には「自動で受けられるもの」と「申請して受けるもの」があること。そして、申請して受ける免除は段階的で、一部だけ免除されるパターンもある。
詳しく:免除の種類
ここが記事の心臓部。免除や猶予は、次のように整理できる。
国民年金の免除・猶予のしくみ
| 種類 | 中身 |
|---|---|
| 法定免除 | 生活保護の生活扶助、障害基礎年金(2級以上)などで自動的に免除 |
| 申請免除 | 申請して認められる。全額・4分の3・半額・4分の1の4段階 |
| 学生納付特例 | 学生向け。在学中の保険料を猶予 |
| 納付猶予 | 50歳未満向け。保険料を猶予 |
そして、免除を受けたあとの扱いも問われる。
免除を受けた期間の扱い
| ポイント | 中身 |
|---|---|
| 受給資格期間 | 免除期間も受給資格期間に算入される(年金を受け取る資格の判定に入る) |
| 追納 | 10年以内なら、あとから保険料を納め直せる(追納) |
整理のコツは2つ。
①申請免除は4段階。「全額免除だけ」ではなく、4分の3・半額・4分の1という一部免除もある。
②免除期間は受給資格期間に入る・追納は10年以内。免除を受けても受給資格の計算には入るが、年金額への反映は納付したときより少なくなることがある。だから、あとで追納して埋めることもできる。
なお、基準や扱いは制度改正で変わることがある。受験する年度の最新の基準もあわせて確認しておくとよい。
わかりやすく言い換えると
つまり保険料免除は、「払うのがきついときに、負担を軽くしてくれる安全装置」だとイメージするとラク。
要するに、免除には自動で受けられる「法定免除」(生活保護など)と、申請して受ける「申請免除」がある。申請免除はまるごと(全額)だけでなく、4分の3・半額・4分の1という一部だけの免除も選べる。
そして大事なのが、免除を受けた期間も「年金を受け取る資格」の計算には入ること。ただし年金額への反映は満額より少なくなることがあるので、10年以内ならあとから追納して埋められる、と覚えておこう。
試験のツボ
🔴 一番出る:申請免除は4段階
①全額・4分の3・半額・4分の1の4段階
②全額免除だけではなく、一部免除もある
🔴 次に出る:免除期間の扱い
①免除期間も受給資格期間に算入される
②10年以内なら追納できる
🟡 押さえると安定:自動と申請・特例
①法定免除(自動)と申請免除(申請)がある
②学生納付特例・50歳未満向けの納付猶予もある
よくある間違い
①「申請免除は全額免除だけ」→ ✗ 全額・4分の3・半額・4分の1の4段階がある。
②「免除を受けた期間は受給資格期間に入らない」→ ✗ 免除期間も受給資格期間に算入される。
③「追納に期限はない」→ ✗ 追納できるのは10年以内。
試験での出題パターン
実際の問題でたしかめてみよう。
オリジナル問題1(申請免除の段階)
国民年金の申請免除に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 申請免除には全額・4分の3・半額・4分の1の4つの段階があり、保険料の一部だけの免除も選べる
- 申請免除は全額免除の1種類しかなく、保険料の一部だけを免除することはできないものとされている
- 申請免除は半額免除の1種類しかなく、それ以外の割合での免除はいっさいできないものとされている
- 申請免除は所得が高い人ほど免除される割合が大きくなる仕組みになっているものとされている
解答は 1 だっ。
申請免除は全額・4分の3・半額・4分の1の4段階で、一部だけの免除も選べるよっ。全額免除だけではないのがポイントだっ。
選択肢2は「全額の1種類だけ」、選択肢3は「半額の1種類だけ」、選択肢4は所得と免除割合の関係が逆で、いずれも誤りだっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✓ | 全額・4分の3・半額・4分の1の4段階で正しい |
| 2 | ✗ | 一部免除もある |
| 3 | ✗ | 半額の1種類だけではない |
| 4 | ✗ | 所得が高いほど免除されるわけではない |
オリジナル問題2(免除期間の扱い)
国民年金の免除を受けた期間の扱いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 免除を受けた期間は、年金を受け取る資格を判定する受給資格期間にはいっさい入らないものとされる
- 免除を受けた期間は受給資格期間に算入され、10年以内であればあとから追納することもできる
- 免除を受けた期間は、追納がいっさいできず、あとから保険料を納め直す方法はないものとされている
- 免除を受けた期間は、納付した期間よりも年金額への反映がかえって多くなるものとされている
解答は 2 だよっ。
免除期間も受給資格期間に算入され、10年以内なら追納できるよっ。免除を受けても、年金を受け取る資格の計算には入るんだっ。
選択肢1は「入らない」、選択肢3は「追納できない」、選択肢4は「反映が多くなる」で、いずれも誤りだよっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 免除期間も受給資格期間に入る |
| 2 | ✓ | 受給資格期間に算入・10年以内追納で正しい |
| 3 | ✗ | 10年以内なら追納できる |
| 4 | ✗ | 反映は納付したときより少なくなりうる |
オリジナル問題3(免除の種類)
国民年金の免除や猶予の種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 納付猶予は70歳以上の人だけが使える制度で、若い世代は利用できないものとされている
- 国民年金の免除はすべて本人の申請が必要で、自動的に受けられる免除はいっさいないものとされている
- 学生には免除や猶予の制度がいっさいなく、在学中も必ず全額を納めなければならないものとされる
- 国民年金の免除には、生活保護などで自動的に受けられる法定免除と、申請して受ける申請免除がある
解答は 4 だっ。
免除には、生活保護などで自動的に受けられる法定免除と、申請して受ける申請免除があるよっ。さらに学生納付特例や納付猶予もあるんだっ。
選択肢1は「70歳以上だけ」、選択肢2は「すべて申請が必要」、選択肢3は「学生に制度がない」で、いずれも誤りだよっ。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | ✗ | 納付猶予は50歳未満向け |
| 2 | ✗ | 法定免除は自動で受けられる |
| 3 | ✗ | 学生納付特例がある |
| 4 | ✓ | 法定免除と申請免除があり正しい |
まとめ
押さえどころ
- 🔴 申請免除は4段階。全額・4分の3・半額・4分の1。全額免除だけではない。
- 🔴 免除期間は受給資格期間に算入・追納は10年以内。年金額への反映は満額より少なくなることがある。
- 🟡 自動の法定免除と申請免除。学生納付特例・50歳未満向けの納付猶予もある。
次に学ぶ
- 国民年金 ── FP3級で学ぶ国民年金の土台。保険料や加入のしくみをおさらいすると、免除の意味が整理できる。
- 国民健康保険 ── 自営業者などが入る医療保険。年金とあわせて、自分で備える社会保険の全体像が見える。
執筆: SikakuQuest編集部